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足助のおばさん 田舎暮らし 207

我が家の台所は一応ダイニングテーブルもあって、子どもたちが小学生になった頃から朝食はこちらで食べるようになりました。しかし、4人分しか椅子がありませんので、じじばばがいる夕食や、休日は茶の間のちゃぶ台(家具調炬燵を通年利用している)を使います。
今、おばあさんと夫と私の3人しかいなくなってしまい、たまに息子が帰っても4人ですが、おばあさんは決して台所では食べません。テレビを見ながら茶の間で食べます。ですから、食事は茶の間まで運んで、食べ終わったら台所へ運ぶわけです。夕飯の片づけは私の仕事と、いつからか役割分担が決まっていて、先日、お盆に乗せたカラの食器を盛大に落として割ってしまいました。3人きりの食器ですのでそれほどたくさんではありません。御飯用のお茶碗は生き残りましたが、取り皿中皿など4~5枚お釈迦にしました。
耳の遠くなったおばあさんは、このガッシャーンという音が聞こえなかったか、何も咎められず、夫と二人で後片付けをしました。私が足助で暮らして30年以上になりますが、それ以前から使っていた古い皿が主でしたので、実を言うと気分がよかったです。
お隣の瀬戸市は瀬戸物で有名というか、瀬戸で作る陶器を瀬戸物と呼ぶのですが、新しい食器を使うために、わざと古い食器を割るそうです。各家に、お皿を割るための大きな石があって、傷のないものでも古い食器は割ってしまうとか。
そういえば、昔ロシア料理のレストランで、踊りながらお皿を割るパフォーマンスを見たことがあります。その時は「もったいない」と思いましたが、人間にはどこか破壊欲求とでも言うものがあるのかもしれません。(2019年12月16日 記)

(元ブログ お皿を割る: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)

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