仕事のスピードを最速にする方法。

漫画家のかっぴーです。ジャンプラで「左ききのエレン」、スピリッツで「15分の少女たち」原作やっています。

私が漫画原作者として、唯一誇れると思っている能力が「ネームを仕上げるスピード」なんですが、ここに関する私の考え方は、全ての仕事に転用できると思ったので、今日は「仕事のスピードを最速する方法」を書いてみようと思います。

0)私の仕事量

まず、説得力を持たせるために私の仕事量を書きますが、本編と関係のない忙しい自慢なので(笑)興味が無かったら読み飛ばして下さい。

・ジャンプラ「左ききのエレン」週刊連載ネーム・・・18P
・スピリッツ「15分の少女たち」週間連載ネーム・・・18P
・ケイクス「原作版・エレン」週間連載原稿・・・10〜20P
・ナンバーナイン「宇宙開発ウェブトゥーン」・・・取材など
・アパレル「UNTRACE」役員・・・打合せなど
・不定期広告案件、コラボ案件など

これが、ざっくりとした1週間の仕事です。
これらを「平日の保育園の時間(朝9時〜夕5時)」にやっています。土日や祝日は極力、家族と過ごすようにしています。

当然、そこから漏れてしまい夜中に仕事する事もよくありますが、基本姿勢として保育園の時間に終わらせようと努力しています。

広告案件が重なる週は、1週間でネームを100P描く事も、割と頻繁にあります。自分の中でギリギリいけると思ってるラインが「週に100P」です。

1)まとまった時間が取れない

独身時代は、いくらでもまとまった時間が取れました。昼に起きて、朝方まで仕事をし続ける事もよくありました。その時は、もう思いつく限りの仕事が余す事なく出来たし、いくらでも働けると思っていました。

でも結婚して、子どもが生まれるとそうはいきません。仕事の時間が減ったという事よりも、慣れるのに時間がかかったのが「まとまった時間が取れない」という点でした。

と言うのも、具体的には「今から1時間、仕事ができます」と事前に分かっていればいいのですが、子どもがいると「急に保育園を休まないといけない」とか「ぐずっちゃって無理」とか、スケジュールに無い出来事が乱発します。加えて、うちの場合は共働きで、しかも奥さんのモデルの仕事は「明日、オーディション入ったから」が当たり前の世界なので「明日はゆっくり仕事できるぞ」という腹づもりが簡単に崩れてしまうのです。

作家業はなおさら、それ以外の仕事でも「一気に終わらせた方が、絶対に早い」と思うじゃないですか。1時間で終わる仕事を、50分やって中断した場合、残り10分では終わらなくなりませんか?

つまり、仕事には「予備動作」というか「助走」があるんだと思います。

私は、自分の漫画「左ききのエレン」で「集中力の質」という話を書いていますが、その中に「集中するまでの速度」というくだりがあります。その理屈で言えば「集中を途切れさせると、集中するまでの時間が、再度必要になる」という事です。

2)再開する速度を上げるために

では、集中力を再起動する時間が限りなくゼロになれば、いくら仕事がブツ切りになっても問題ないですよね?そのために、私が編み出した方法論を説明します。

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