2021年 岐阜県知事選挙 自民党分裂の真実(玉田和浩 岐阜県議会議員の視点)

 2020年12月13日、岐阜市のグランヴェール岐山に於いて、玉田和浩 岐阜県議会議員(1943年9月22日生 / 岐阜市選挙区 / 8期目 / 県政自民クラブ)の県政報告会が開催され、その場に、古田肇 岐阜県知事、柴橋正直 岐阜市長も講演者として招かれました。

 玉田和浩 岐阜県議(※1)は、講演の中で、2021年 岐阜県知事選挙の自民党分裂の真実を語りました。

 下記に、講演の中の該当部分の文字起こしを記載します。

■ 玉田和浩 岐阜県議 講演(2020年12月13日 / 於: グランヴェール岐山)

(省略)

 まぁ、そういう中でですね、近々、色んな、あのー、問題が発生しておりますが、まぁ、とりわけ、まぁ、新聞紙上でいわれる通りですね、来年、1月7日告示、1月24日、県知事選挙が行われます。

 まぁ、この、知事選挙で、色々と、新聞を賑わしておりますけれども、えー、少し、皆様方に、真実をお話して頂いて、話してですね、何とか、ご理解頂けないかなと、こう思っております。

 もう、ご案内の通り、来年の知事選挙に、現職古田知事さんを、5期目でありますけれども、この5期目を集大成で頑張りたいと、こういう風に、先般、出馬表明をされました。

 この知事選挙におきましてですね、実は、10月の後半から、ある県会議員の一部の方々から、もう、兎にも角にも、現職古田知事を下ろす運動を展開しておられました。
 まぁ、理由はどうこうあれ、「何でもいいで、下ろそう。」、こういう趣旨でございました。

 まぁ、私は、そこで、「現職古田知事の何をもって何故下ろすのか?」、こう聞きましたところですね、えー、3つ、言われました。
 何やっていったら、「多選である」ということです、多選。
 それから、「県会議員とのコミュニケーションが上手くいってない」と。
 それから、もう1つは何かというと、「県職員の評判が悪い」と。
 こういう感じでございました。
 まぁ、とりわけ、県職員の評判が悪いという話は、OBの方々からの声が高いそうです。

 まぁ、その、3つの要件で、ことで、古田を代えたいと、こういう話をされてたんで、私はその方に申し上げました。
 「多選とは、何期から多選やね?」と、こう話しました。
 そして、「要は、多選ということは、間に合うから、ずっとやってくれとるんです。間に合わない人は、1期でもあかんよ。」と申し上げました。
 そして、「議員が多選を批判するもんじゃないですよ。一般県民の方々が、色んな面で多選を批判されることは有り得るかもわからんけど、議員が多選を批判すること自体がおかしいんやないのかな?」と、こう申し上げました。
 その先生(猫田孝 県議 (※2) )に申し上げましたが、「あんた、何期目や?」って。
 (猫田孝 県議 は)「13期目や。」と。
(聴衆の笑い声)
 ね?
 (玉田和浩 県議)「議員が多選を批判ってないですよ。あんた13期やれたっちゅうことは、あんたが必要だから13期できたでしょ?」と、「知事職でも一緒ですよ。」と。
 (猫田孝 県議は)「いや、知事と我々議員とは立場が違う。」って言うた。
 (玉田和浩 県議)「何が立場が違う? 知事も県民から選ばれる。我々も県民から選ばれとる。たまたま、選べる範囲が違うだけだ。」って。
 (猫田孝 県議)「知事は全県下、我々は地方から選挙区で選ばれとる。」
 (玉田和浩 県議)「県民から選ばれるところ同じですよ。そして、選ぶのは県民ですよ。その知事が何か、色々な問題起こしたとか、そういうことがあるならば別やけども、今まで、我々自民党として、知事が提案した議案は全て、我々、通してきたでしょ。」
 したら、まぁ、(猫田孝 県議は)「(古田知事は)言うこと聞かん」っちゅう話でありましたけれども、(玉田和浩 県議は)「(古田知事は)自民党の要望は、ほぼ100%聞いておられる、で、何があかんのや?」と、こう言ったら、ただ、(猫田孝 県議は)黙っておられました。

 それから、もう1つ、県職員の評判が悪いという話ですけれども、これは経歴よく調べてみると、いわゆる退職者の方々が、■■■■■です。
 その退職者とは、古田知事さんが当選されたのは16年前です。
 少なからずとも、その前の、梶原県政、上松県政の時に退職された方々は、古田さんをご存知無い。
 だとするならば、古田知事さんが知事になってから、その後、退職された方々が、古田知事を批判しておられる。こういうことであります。
 でありますから、私はよう考えてみると、その方々は、逆恨みをしておられるんじゃないかなと思います。
 それが何かっちゅうとですね、古田知事さんが当選されたその年、その前、梶原県政の時に、大きな問題が発生致しました。
 不正資金問題、裏金問題(※3)、これは、梶原さんの時に発覚しました。
 当時、議会でも問題になりました。
 愛知県で発覚して、岐阜県も裏金は無いのかといったら、議会では「ありません」と答弁されたんですけれども、結果的にはあったと、こういうことであります。
 その総額は、19億1千万の裏金が発覚したと。
 でありますから、今度、古田県政に代わると、その後処理をしなきゃならん。
 どうしても、その時の知事が、後処理をしなきゃならん。
 当然、■■■■■は、我々尊い税金でありますから、当然、その方々が使ったんですから、返してもらう。
 こんなことは、県民にとっては当たり前のことなんです。
 しかし、その嫌な、嫌っていったら悪いけれども、仕事を、時の知事はやらなきゃならん。
 そういうことで、古田知事は本当に、ご苦労されて、皆様から返還を求めて、やった。
 それを、面白くないという風に、彼ら(当時の県職員)はとったんだと思います。
まぁ、それの、返還に2年くらいかかりました。
 それから、もう1つ起きたことがですね、岐阜県の財政難。
 これはですね、長年の■■■■■、当時はイケイケドンドンでありましたから、色んな事業をやったんですけれども、それを、まぁ、県もやりました。
 そして、国からカネを借りてやったんですけれども、それ返済しなくちゃならないんですけれども、それが返済問題で、当時、私共議会では、梶原さんの方から健全財政、健全財政といわれとったからね、全くそうと思ったところが、現実的には借金がたーんとある。
 それが何やというと、例えば、何か1つ事業をやろうと思うと、国からカネを借りてくる。
 それを5年■■債で返済する計画、あるいは、10年で返済する、そういう計画を立てるんですけど、それを5年で返済するやつを10年、5年先延ばしたり、10年で返済するやつをまた先延ばししたり、そういう手法でやって、結局その、返済するお金を貯めておればええけども、全部使ってしまった。
 それが、借金が膨らんでしまった。
 そういうことで、規制団体、(起債)許可団体になってしまった。
 こういうことであります。
 そうすると、財政建て直しをね、しなきゃ駄目だ。
 これも、大変でございました。
 まぁ、古田知事は、決断をもって、ありとあらゆる方策(※4)で、返済に努力しておられました。
 特に、一般の会社なら、倒産寸前の会社なら、社長をはじめ、従業員は、営業努力して、そして、収入を得て、会社建て直し、あるいは、いい商品を作って、販売して、建て直しができるわけでありますけれども、官公庁っていうのは、そういう訳にはいきませんから、90%はみんな人件費です。
 ですから、どうしても、人件費を削減していかなきゃならん。
 だから、当時は自ら、知事自ら、職員、そして私共も議員報酬を削減して、そして、頑張って、(起債)許可団体から脱却したんです。
でありますから、当然、当時の職員の皆様方は、給料減らされる、ボーナスを減らされるということもあったんでしょう。
 しかし、それは、至極当然のことなんです。
 公務員■■■■■ならば、我々、税金ですから、しっかりと、県民のために働いて頂く。
 苦しい時も我慢して働く。
 それを、■■■後、ご覧のような格好で、(古田知事が知事になってから退職した県職員OBが)今、古田知事を批判しておられる。
 こういうことであります。

 それから、もう1つはですね、議員とのコミュニケーションが悪いっていう。
 誰も、自民党、コミ、あの、(古田知事と)自民党議員団が、議員とね、コミュニケーションが悪いと、別に私は、そうも思っておりません。
 コミュニケーション悪かったら、我々から知事に言えばいいんですよ。
 それも言わずに、ただ、コミュニケーション悪いという■■■な話。

 要は、その3点で、ただ、古田知事を下ろそうとしておられる。
 これは、私は、本当に、納得いきませんでした。
 でありますから、当時、その時に、それもコロナの時に、また、県政を今日まで、(古田知事下ろしをした県議は)「(古田知事の)政策はいい」って言っておられるんですから。
 「政策はいい」と、我々議員にとって政策が一番大事なんですから。
 政策が良ければ、いいじゃないか。
 そして、「コロナが第3波来ておる時に、県民を混乱させることはいかんよ。」と言っても、なかなか、理解しておられなかって、今日に至ったと、こういうことでございます。

 まぁ、そういう中で、私は、何としてでもですね、古田知事さんに、5選目を当選さしてもらいたい。
 それが何やというとやね、私は、ただ、古田さんが好きだから当選するっちゅうんやなしに、岐阜県民のために岐阜市民のためにも、何としても、当選して貰いたい、こういう思いであります。

(省略)

※1 玉田和浩 岐阜県議会議員(1943年9月22日生 / 岐阜市選挙区 / 8期目 / 県政自民クラブ)は、岐阜県議会の中で3番目の長老、岐阜市選挙区選出の県議の中では最長老。2021年 岐阜県知事選挙では、古田肇 陣営。

※2 猫田孝 岐阜県議会議員(1940年4月8日生 / 大垣市選挙区 / 13期目 / 県政自民クラブ)は、「岐阜のドン」、あるいは、「岐阜県議会のドン」と呼ばれている。2021年 岐阜県知事選挙では、江崎禎英 陣営の選対本部長代行。

※3 岐阜県庁裏金問題 : 岐阜県庁の全職員7721人中4379人が処分となった。

※4 行財政改革アクションプラン : 岐阜県は、2009年に実質公債費比率18%を超え、起債許可団体となったが、「行財政改革アクションプラン」により、事業の休止、職員給与の削減等を断行し、3年で起債許可団体から脱却した。

[文字起こし だいたい完了]

※ 聞き取れなかった部分は、■表示。


■ 2021年 岐阜県知事選挙の立候補予定者

新田雄司(薬剤師、元岐阜県庁職員)
古田肇(岐阜県知事 / 県政自民クラブ 推薦)
江崎禎英(元経済産業省職員 / 県政自民クラブ 推薦)
稲垣豊子(元小中学校教諭 / 日本共産党 推薦)


■ 2021年 岐阜県知事選挙 参考資料


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