見出し画像

「聴かないと、はじまらないから。」

「聴く」ってすごい、聴くスキルを磨こう、という気持ちで1on1練習会をやっていますが、参加者の方に「うまく聴く」ということのイメージを持っていただくことに課題を感じていました。「聞く」ということは普段の生活の中でみんな苦も無く普通にやっているから、「聴く」ことも簡単に思われてしまうというか。

アナウンサー堀井美香さんのインタビュー記事の中に理想の聴き方のイメージがあるように感じました。

他人の話を「自分とは違う考えだな~」と思って、そこに興味を持ち、引き出すところ。こういう風になれたらいいのにな~と思わされます。

——「聴くことが好き」とのことですが、いろいろな方と接するなかで「正直、この人には興味が持てないなあ」ということはありませんか? あるいは、途中で話を聴くのがしんどくなってしまうようなこととか……。

それがね、ないんですよ。お仕事でもママ友でもご近所さんでも、みなさんのお話に興味があります。もちろん苦手な方はときどきいらっしゃいますけど、シャットアウトはしません。「自分とはちがう考えだな〜」って思いながら最後まで聴いちゃいます。

たとえば「自慢話を聴くのが嫌い」という人、多いですよね。でも、わたしはまったく平気。

(中略)

——「自分が聴きたいこと」ではなく、「相手の話したいこと」を聴いていく?

そうですね。結果的にそれが自慢話であっても相談であっても世間話であっても、そういうところに相手の「いま」だったり人生のハイライトだったりが詰まっていると思うので。

「この人は何をいちばん語りたいだろう?」と考えて、探して、押して……これはもう無意識でしていることですが、そうすると、ふたりの間の空気もよくなるんですよ。やっぱり、いい会話を育むうえではどれだけ心を開いてもらえるかが大切だから。「この人には自分の好きなことをしゃべっていいんだな」と安心してもらいたいですよね。

想いを「受けとりきる」ために。堀井美香が考える「聴く」の力
JINS PARK 2023.02.14
取材・執筆:田中裕子さん
 


この記事が参加している募集

読書感想文

この経験に学べ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?