今井紀明

認定NPO法人D×P 理事長 http://www.dreampossibility.…

今井紀明

認定NPO法人D×P 理事長 http://www.dreampossibility.com/

最近の記事

日記2023年10月27日〜31日 法善寺横丁、仙台。

2023年10月27日(金) 心斎橋のロータリークラブで講演。ミナミのユースセンターに関心を持っていただき、即座に寄付してくださった経営者の方もいた。ありがたいことだ。その後、新大阪にすぐに御堂筋線に乗って向かい、仙台に向かう。4時間ぐらいかけての旅だ。少し遅れ気味の新幹線に乗る。B席、3席あるうちの真ん中しか空いていないので、少し狭く感じるが、仕事していると、一瞬で到着している感覚になる。 その後、年に1度の新公益連盟の合宿だ。すでに午後から始まっていたが、僕は8時に会

    • 日記2023年10月23日〜26日 異なるフロントラインに立つのは、自分にとって戦だ

      2023年10月23日(火)餃子と日常娘氏が「餃子を食べたい!」と話してきたので、パッと食材買ってきて作る。60個を娘氏たちと協力して作り、僕は餃子を焼く。先にお腹が減ってそうだった娘氏たちにご飯を食べさせていたら、「のりが席に着くまで、餃子は一個しか食べない」と娘に言われ「いやいや、キッチンからでも会話できるし、先に食べてよ」「嫌だ!」「いやいや、先に食べてよ」を応酬したが、全くもって譲る気配がないため、わかったよ、もう少し終わったら焼き切るから、と言って僕は餃子を急いで焼

      • A面とB面

        夕陽を見ていた。道路に面するアパートの廊下からは十字路が見えて、車がゆっくりと通り過ぎるのが見える。Bはその廊下に立って、手すりに寄りかかりながら、空を見上げながら夕陽を見ていた。 「さっさと、この世界から消えたいな」 Bはこの世界が嫌いだった。人間社会を蹴り飛ばしたい、と思っていた。でも、そんな勇気もなかったし、心の何かがずっとその気持ちを拒んでいた。心が二つ存在していた。人間への憎しみへの強いBと社会に対して何かしていきたいと思うA。二人は共存していたわけではない。元

        • 暴力がない世界に出てから。

          東京駅を歩く。今とは違って、日差しは強いが、まだ暑さは控えめな時期。僕は何人かユキサキチャットで出会った関東の10代や若年層の子たちと連続で面談してきた。 「言いたくないことは言わなくていいですからね」と僕は言い、静かに話を聞く。ユキサキチャットにたどり着いた経緯や現在の収入状況など聞き、家庭環境や滞納や借金の有無、聞くことができれば虐待やDV(家庭内暴力)などがなかったかも聞いていく。 「自分なんて、支援されるような人間じゃないと思うし、他の人の方が大変なのだと思います

        日記2023年10月27日〜31日 法善寺横丁、仙台。

          3月の日記 10年前、起業した日。娘とゆっくり話す日々。友人と語る日。

          3月のとある日 1 娘とゆっくり話す時間。「わたしってこういう時に集中できない」「のりはテストで100点目指す必要ないってよく話しているし、わたしもそう思うけど、他の人は『100点取らないと怒られる』って話していて、それなんで?」「わたし、昨日よくなかったことあったなー」と、ずっと話している。僕も「そうか、そうなんやなー」と言いながら、聞いている。 家族内で話し合える雰囲気づくりって大切だといつも思っていて、うちの家では家族会議と話しているが、ゆっくり自分の考えを話せる場は

          3月の日記 10年前、起業した日。娘とゆっくり話す日々。友人と語る日。

          ひとりあたり8万円の給付と食糧支援と相談と。NPOとして15〜25歳の若年層と年末まで1ヶ月向き合いまくった話。

          3週間で530名から現金給付希望の問い合わせがきた。 久しぶりに毎日現場に出ている。年末年始を目前に、この先の不安な声が届く。スタッフと一緒に毎日毎日応募があった子の面談をし、その子ひとりひとりの状況を聞いている。 12月6日、年末年始にむけて生活が不安な全国の15歳〜25歳の人に、ひとりあたり8万円を最大250名に給付するプロジェクトをスタートした。 応募はくると思っていたが、リリース後の1ツイートだけですごい勢いで拡がった。 翌日には100名以上の若者から応募があ

          ひとりあたり8万円の給付と食糧支援と相談と。NPOとして15〜25歳の若年層と年末まで1ヶ月向き合いまくった話。

          隠された「助けて」を見つける

          ずっと関わってきた子から「誰にも迷惑をかけたくないけど、頼ってしまってごめんなさい」と先日言われたときがあった。 僕はその場で 「でも、頼るのって普通だから。自立は頼ることから始まるし、頼らず生きるのは仕事や生きる上でも難しいと思う。だから、ひとりで生きようとしないでいいよ」 と伝えた。 これまでずっと働いてきた彼を僕は高校からみてきた。昼間働きながら家族の大黒柱として働き、家計も支えてきた。ただ、高校卒業後に働きながら一人暮らしをはじめ、今回体調を崩した。そんなとき

          隠された「助けて」を見つける

          パパじゃないけど、パパになった。

          「本当に、一緒に住んでいいの?」 「うん、いいよ」 と6歳と7歳の2人の女の子に話された。  まだ会ってから3回だけ。シングルマザーのパートナーと出会ってから、パートナーの子どもたちと遊ぶようになった。コロナ禍でバタバタしていたが、週末に公園を遊びにいったり、ご飯を一緒に食べたりする中で「のりー」と呼ばれるようになり、一緒に住み始めてから数ヶ月が経った。  生活の激変の始まりは、その最初の会話。電撃結婚じゃないが、子どもたちに「一緒に住みたい」と言われて、「え、本当に

          パパじゃないけど、パパになった。

          ひきこもりをしていたら、仕事に就けた

          ユキサキチャットの新規登録者が2150名を超えている。日々、不登校の子たちからの相談があって今年の4月からは相談数が本当に多い。 ただ、今年よかったこともたくさんあって、ちょっと個人情報もあるので掲載できないものが多く、許可を取っているものだけ書ける範囲でよかったことを書こうと思う。 1.学費クラファン→通信制高校に通い始めたせーたろ短く書こうと思うが、この子が中学校の時に学費を出してもらえず非常に困った時に「学費集めをクラファンでしよう」といって実際にクラファンで1日た

          ひきこもりをしていたら、仕事に就けた

          怒りを超えて優しさをブレンドする

          ここ最近、僕が代表を務める認定NPO法人D×Pの活動の一部である食糧支援や現金給付がツイッターでプチバズっている。 ツイッターやfacebookで投稿してもらった反応としては「こんな状態の子たちがいたとは」「現物の写真を見ると、胸にきます」という言葉をいただき、ツイッターでの投稿がきっかけでwithnewsで記事にしていただきヤフーニュースのトップにもなった。 「ヤフーニュースのトップになったのは人質事件以来じゃないか!!!!!」と友人に言われたのだが、たぶんそれに加えて

          有料
          100

          怒りを超えて優しさをブレンドする

          つながりを絶やさずにつながり続けること

          今回のコロナの影響でD×Pにも大きな影響が出た。財団からの支援などがストップして1000万円以上の寄付がストップした。寄付型のNPOで2018年度の予算は約8000万ほど。D×Pの規模にとっては経営的な打撃がかなり大きかった。 認定NPO法人D×Pは10代の不登校のセーフティネットをオンライン相談と不登校の経験者が多い通信制・定時制高校でつくっている。2019年度は1200名以上の不登校など経験している高校生に企業とのつながりを作り、就職にもつなげてきた。繋がった生徒数だけ

          つながりを絶やさずにつながり続けること

          尾道の旅を語る (音声)

          久しぶりに休みとって1泊2日で尾道に旅に行ってきました。

          尾道の旅を語る (音声)

          尾道の旅を語る (音声)

          バトン(支援)は現場に託す

          クラウドファンディング無事に達成しました!!!!本当にありがとうございました!!! タイムラインで何度か書いてしまい申し訳なかったですが、今回はなんだろう、今までで一番うれしかったかもしれない。 424名の支援者はD×Pのクラウドファンディングでもぶっちぎりの最多数です。しかも24時間以内に151人の方の支援。本当にバトンを繋いでもらったと思ってます。ひとりひとりの支援があったから。そして、そのバトンを今度は現場に繋ぎます。定時制の高校生たちに。食事や仕事、繋がる

          バトン(支援)は現場に託す

          高校生に夕ご飯をつくる話

           包丁を持つ。玉ねぎやネギ、豆腐を切る。慣れない台所だが、調味料を把握して調理する。  自分の手料理。「現代の駆け込み寺」と言われていたリバ邸と連携したり、シェアハウスに高校生たちが住み始めてから、僕は高校生たちに料理を作る。買い物をサッとして家で一緒にご飯をつくっているのである。 「これ、切って」 「ちゃんとご飯食べてる?葉物食べてるか?え、食べてない?」 「弁当ばっかりとかやばいよ」 「ええ、そうなんですか?」 「そもそも食べてないでしょ?1日1食とか2食にし

          高校生に夕ご飯をつくる話

          存在しているだけで圧がある

          存在しているだけで人に圧を与えることはある。僕の場合、「サハラ走ってる」「いつも元気そう」など印象強い。だから、きっとSNSでみている人も「今井さんって近寄りがたい」とかあるし、今井さんの投稿は熱いからいやだ、みたいな感情ってきっとあるよなーといつも思ってる。いつもポジティブだし、うざいかもしれない。 きっとそれは僕の起業家としての要素だ。ただ、支援者としての自分と起業家としての自分はまったく違っていて、起業家としての自分の動きは確かに多動だし、圧あるだろうなーと俯瞰的にみ

          存在しているだけで圧がある

          誰かのほんの少しだけでの力、お金、人とのつながりを活かして10代の子たちのために使ってもらう流れをつくりたい。

          有名になりたくないっていう願望が強くある。 周りから「今井さんはメディアに出たりとかすごいですよね」みたいなことをよく言われるのだが、僕は顔とか知られたくない。むしろ、できれば静かに淡々と仕事したいし、自己承認欲求などそこまで他人に求めていないタイプ(まぁ、負けん気は強いですがw)。自分の自己肯定感が高いから。 やっぱり、イラクの事件の影響が精神的なマインドにすごく影響されている。高校時代は新聞に取り上げられることなどはうれしかったし、自分のことなど取り上げられるのは好き

          誰かのほんの少しだけでの力、お金、人とのつながりを活かして10代の子たちのために使ってもらう流れをつくりたい。