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#みんなのひきこもり体験 僕らの過去は「美味しいもの」のエッセンス

僕は普段、ラインとかツイッターでいろんな子たちの相談に乗っている。だいたい不登校とか高校中退を経験していて所属がない、もしくは居場所がない10代の子たち。直接会ってみると、すごく「いいもの」を持っているな、といつも感じているけど、本人たちは気がついていないことが多い。

でも、会えない子たちもいる。遠く離れていて、まったく家から出れていない子たち。コミュニケーションを僕とぐらいしかとっていない子たちに何ができるかなと思って #みんなのひきこもり体験 というハッシュタグを作ってみた。

少しでもいろんな人たちの過去と今、あと描いてくれるんだったら未来何かしたいことも描いてツイートしてもらったら、誰か、今困っている子たちや悩んでいる10代に届くかなと思って作ってみた。

そしたら、多くの人がツイートしてくれている。

ひとりひとりの体験と、今、未来に描いていることは誰かの価値になる。

僕自身は自分の過去のこと、少しずつ忘れてきてしまうけど、よく覚えているのは生きているのがつらすぎたこと。この世から消えたいという想いが頭の中にぼぉーと浮かびだして、踏切の前に経っていた夕方の光景、深夜にひとり部屋から出て歩いて道路に寝転がっていたこととかも情景としては思い出す。

僕は人に忘れ去られてきたこと、友達や家族のつながりがあったことで、生き延びてひきこもりから徐々に人と話せるようになってきた。

それでも、今でもつらい記憶を思い出すことだってある。でも、そういう記憶があるということも自分で認めていて、少しそういうときは落ち着いてのんびりしたりする。そして、また立ち上がれるようになった。

僕は多くの人に「今井さんってコミュニケーションうまいですよね」「人前で語っていてすごい」とか言われるけど、なぜそうやって人前に立つかというと10代の子たちのために動きたいからだ。決して救いたいとか、そういう思いでやっているわけではない。関わりを持つということは学ばせてもらっている感覚が多く、お互いに学んでいる感覚が強い。だから、救うとかという言葉は使いたくない。そして、自分が動くことで若者が希望を持って生きれる社会を作れるんじゃないかという確信みたいなものを持っているからだ。別に人前に立つことを望んでいるわけではない。僕自身は割と内向的で普段は本とかアニメとかばかり読んでいる。

(あ、たまにランニングはしている。サハラとかも走っている)

僕も何か自分の経験を割り切るまでなんだかんだいって、10年近くかかっている気がする。対人恐怖症とかパニック障害とかひきこもりの期間はすべて含めて4年ぐらい。そこから振り切るまでの時間は長い。

でも、それでいい。僕は時間がかかって醸造でもされているんだろう。年数が経てば美味しいものになる。きっとそんな感じ。

今ある僕らの過去は「美味しいもの」になるすべてのエッセンス。

さて、今日も生きよう。



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