妄想の世界？

コード分析において、そのキーのダイアトニックコード以外は
どうやって解釈するのか？についてです。

前回まではこちらで

↓

もう一度こちらです。

こちらのコード進行は「Fly Me To The Moon」の前半部。

||Am7　|Dm7　　|G7　　|CM7　　　　|
|FM7　|Bm7(♭5)|E7　　|Am7　/ A7　　|
|Dm7　|G7　　　|CM7　|A7　　　　　|
|Dm7　|G7　　　|CM7　|Bm7(♭5)/ E7　||

キーをCとして分析してみると。

||Ⅵm７　|Ⅱm7　　|Ⅴ7　　|１M7　　　｜
|ⅣM7　｜Bm7(♭5)｜E7　　｜Am7　/ A7　　|　　←ここ
|Ⅱm7　|Ⅴ7　　　|１M7　|A7　　　　　|
|Ⅱm7　|ⅴ7　　　|1M7　|Bm7(♭5)/ E7　||

２、３段目を取り上げてみると
|FM7　|Bm7(♭5)|E7　　|Am7　/ A7　　|
|Dm7　|G7　　　|CM7　|A7　　　　　|

アナリーゼすると

|ⅣM7　｜Ⅱm７/Ⅵm７｜Ⅴ７/Ⅵm７　｜Ⅵm７　　/ Ⅴ７/Ⅱm７|　Ⅱm7　|Ⅴ7　　　|１M7　|　Ⅴ７/Ⅱm７　|

となります。

つまり分数で示されている小節のみ
Ⅱm７/Ⅵm７｜Ⅴ７/Ⅵm７　｜Ⅵm７　　/ Ⅴ７/Ⅱm７|　

は、分母が借用キーとなり分子がその借用キーにおいて
妄想のS→D→T
というドミナントモーションを行っているということです。

ここでいうと、分母のⅥm７はAm7なので
AマイナーのためのBm7(♭5)｜E7　　｜Am7　です。
E７のドミナントは一般的基本形ですのでソは＃です。

また、
Ⅴ７/Ⅱm７|の部分は、
Ⅱm７　はDm7
分数の小節のみ妄想の世界のドミナントとなり

Dマイナー（♭１つ）のキーを借用しての、Ⅴ７と考え
ここでも、ドミナントは一般的基本形ですのでドは＃です。

結果、分数で示す部分はダイアトニックコードではなく
他のキーを借用して、その小節のみ借用したキーのドミナントモーションを考える。
ということができます。
これを第二のドミナントとしてセカンダリードミナント。
SD（サブドミナント）は、リレイテッドサブドミナントとなります。

では、次のコードがそのキーのダイアトニックコードでなかったら？
については、次回に。

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