上司の褒め言葉で、却って辞める決心がついた話
初めての脱サラ(アマゾンを辞めて)からちょうど1年ほど経過した。次の1年を計画するにあたり、ちょっと思い出したおかしな話。
MBA留学のためにセールストレーダーを辞めた
2016年、外資系金融機関のトレーディングフロアで日々12時間以上デスクに張り付いている生活をしていた。為替、新興国債権、FX業者への為替の卸を同時にこなす1人3役としてバリバリやっていた。
計算が得意ではないのを自覚していた私が、億単位のお金を動かしてもミスをしなかったのは奇跡だと思う。ただ、やはり、どこかで<自分に合わない>仕事だなと無理を感じていた。
なんせ、隣に座っていた先輩は数字大好きの(確か東大卒)の天才肌だった。彼は波乗りをしているように楽しく仕事をしていた。それを見ていたら「自分の居場所はここじゃない」と確信した。
そう思いはじめたある日、上司に呼ばれボーナスの支給を言い渡された。会社自体は業績不振だった中、ごく一部の人にボーナスが支給されたらしい。金額は200万円。日々の頑張りが認められたことに安堵していたらある質問をされた:
余計に「居場所はここじゃない」と感じた。
この200万円は、留学費用の一部に当てた。留学は、どんな車や高級ワインよりも良い投資だったと思っている。
私の辞職願いに対する反応
2021年、産後の職場復帰と同時にEkolokalの運営と子育て(朝の弁当作りも含む)を自分なりに回していながらも限界を感じていた。2021年の夏頃、上司に辞職願いを出した。
のようなことを私は告げた。
それに対して上司は、一旦は辞職を受け入れてくれたものの、後日私に:
妙ににその言葉で「辞めることにしてよかった」と思ってしまった。
今までその会社では、ほぼ毎年昇給か昇進をしていたが、いずれの場合も年収の増加率は2%程度。それはそれで大して気にしていなかった。
私は、お金をぶら下げられても、興奮するタイプの馬ではない。逆に心の中の何かが傷ついた。
と返しておいた。笑
次の1年
この1年は(また)出産し、本職として共同経営者のヘレンとEkolokalに時間を費やした。ありがたいことにその間に、人を雇い、自分なりにたくさんの学びがあった。特にお金まわり、モチベーション周りは、リーダーや経営者として終わりなき学びの繰り返しだと思う。
そして、なぜかここに来て過去のサラリーマン時代の「お金 x 上司の言葉」を思い返し、改めて感じた:
この先、色々後悔することはこれからもやったりするかもしれないが、人を引き止めるなら、私が経験したようながっかりをその人に感じてほしくないなと強く思ったのである。
一人の人として清く在り続けたいものですね。
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