私の「結婚観」:イスラエル人と結婚したのに無宗教で名字もそのまま
「結婚」することと「ライフパートナーを見つける」ことの違いはなんだろう。私は長らくこの2つを混同して生きていたような気がする。
元々の結婚観
26歳までの私は、24歳で婚約、25歳で結婚、26歳で妊娠・出産をしたいと勝手に計画していた。当時付き合っていたパートナーにも伝えてあったが、結局プロポーズされたのは私が28歳の時だった。
ただ、これら数字に根拠や想いは無く、30歳までに出産しておきたかっただけだと思う。
フランスで見た多様な生き方
実際その彼とは結婚せず、留学先で出会った今の旦那と結婚することになるのだが、その話は気が向いたらまた今度。
留学先では、実に様々なカップル、家族、女性のあり方を目の当たりにした。
10年付き合っていて婚約すらしていない仲良しカップル
同性のカップル
長年付き合っているのにお互い別の男女と仲良くしている目撃情報の方が多い寛容カップル
妊娠・出産する人(卒業もちゃんとする)
夫婦で留学して子供2人も同行した家族
皆、恋愛やキャリアを保留してMBA留学をしている、というよりはMBA留学という人生の1章を普通にこなしている、という印象だった。なので、留学中であっても恋愛もするし、結婚もするし、離婚もするし、子供だって産んじゃう。んーパワフル。
イスラエル人旦那との出会い
今の旦那と出会った頃は一目惚れをしたわけでもなければ、何か熱い思いがが瞬時に湧き上がった、というわけでもない。
ただ、気付けば毎晩、紅茶を片手に実に様々なことについて議論したり意見を交わした。そして毎日、鳥の囀りに気付き「また朝まで話してしまった!」と焦って、朝の授業までの2時間、仮眠を取った。
惚気にしか聞こえない?ソウルメイトと出会うと話題は尽きないし、時間も忘れる。と私は思う。
時空の果てまで一緒にいれる気がした。
結婚はビザのため
卒業し、イスラエルと日本の遠距離恋愛を1年ほどした後、やっぱり日々会えないのが寂しいということで彼が日本に住むことになった。
イスラエルからオンラインで願書提出や面接を実施し、日本にあるポジションへの転職活動を数ヶ月したが、なかなか決まらず。就労ビザ以外で日本に住める方法を探し、辿り着いた結論は「配偶者ビザ」か「ビジネス・マネージャービザ(起業している人向け)」だった。
お互い、自分の親に「ビザのために結婚していいかな」と了承をとった上で配偶者ビザ取得のために発動した。なので当然プロポーズも無ければ、結婚式もする気はなかった。日本を離れたら離婚しよう、と言っていたくらいだ。
思い返すと、私の結婚観は既にこの頃固まっていた。「結婚」はどうでもよくて、一生一緒にいたいと思える人に出会いたかっただけなのだ。
結婚は紙切れ
私の友人・知人ならご存知だろう。私は結婚パーティ(的なもの)をしているし、婚約指輪と結婚指輪もはめている。これは後付けで、結婚を喜んでいた家族の思いを尊重して結婚式を実施した。
本来であれば、二人ともお祝いの行事は実施する気はなかったのだ。
当の本人たちにとってこの結婚は、ビザ取得のための紙切れ1枚に過ぎなかった。
渋谷区に婚姻届を出した日に出勤して上司に驚かれ、名字を変更せず周りに驚かれ、ユダヤ人と結婚したのに改宗しなかった※ことにも様々な人に驚かれた。
※ユダヤ教の教えでは、ユダヤ人同士しか結婚できない
今後も流動的なステータス
誤解のないように書いておくが、私はめちゃくちゃ幸せだ。
でもそれは「結婚した」からではない。結婚という役所や宗教のこだわりに固執することない「ライフパートナーを見つけた」からである。
いつか一家でイスラエルに移住するかもしれない。その時、ビザの取得に有利になるのであれば、私は改宗だって躊躇わない。ペーパーカンパニーならぬ「ペーパーユダヤ人」だってありじゃない?
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