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自己紹介【ロンドン出身、と言うことにした】

初めての方も、そうでないい方も、noteでは初めまして。
改めて自己紹介をします。
私は、徳島生まれ、ロンドン育ちの新藤徳子。ちょっと前まで自己紹介で「徳島出身です」と言っていたが、住んでいない徳島について細かいことが語れないので、この度改めようと思う。

「本当」の出身地

それは、ロンドンです。
徳島で生まれ、すぐニューヨークに行ったものの、私の記憶にどちらも無く、幼少期をロンドンで過ごしたのが私の人格形成や、考え方に大きな影響を与えたと思っている。また、最初に話せるようになったのは日本語でも、最初に書けるようになった言語は英語である。

だからか、空が曇ってると落ち着くし、調子悪いと紅茶をひたすら飲む。サンドイッチにはポテチが合うし、英語はちょっぴりクイーンズイングリッシである。

ユダヤ人の芸術家たちの学校へ通う

小学校、中学校のほとんどをSouth Hampsteadという学校に通った。ユダヤ人の芸術家が、芸術も学問もしっかり学べる学校を欲して開校した学校だそうだ。この時育まれた感性が、今の私と言っても過言ではない。
ここで、今でも弾いてるヴァイオリンに出会ったし、アートへの関心も生まれた。

将来の夢は、パン屋と社長

子供はコロコロ「将来の夢」が変わる。私もそうだった。覚えている子供の頃の夢はパン屋と社長だった。パンを食べるのが好き、というよりは焼き立てパンのいい匂いが好きなだけだった。社長は「凄そう」と思っただけのことだ。
また、あるときはインテリア・デザイナーになりたかったし、ヴァイオリンの先生を目指して海外音大の受験勉強にも取り組んだことがある。
思えばこれは、2002年に高校生で帰国した私にとって「音楽に携わればヨーロッパに帰れる」という想いがあった気もする。

でも結局なったのは、丸の内OLだった

海外の音大へ行く計画を辞めた私は、2009年に、普通に就活をした。
ご存知の方も多いが2009年、2010年はここ数十年でも最大規模の就職氷河期だった。猫を被れない、誤魔化しの効かない私は、就職面接でもありのままだった。これがまた良い人生経験になった。

生意気すぎて面接落とされる


とある日系生命保険会社で大学のOBOG訪問と称した「集団面接」に呼ばれた時のことだった。グループに分かれ、いくつかのテーブルに座る先輩社員と話す形態のもので、事前に「氏名」「TOEICの点数」「学部学科」「ゼミ」「サークル」を書いた紙を、座った際に先輩に渡す。
学生3人、先輩1人。座って順番に自己紹介。内容は何故か紙切れと同じことを復唱するたけと言われたので:

法学部政治学科の新藤です。ゼミは入っておらず、バロアンというサークルに入ってます。

この時点で、日本に帰国してから7年ほど経っていたので、自己紹介で「英語できます」をひけらかすのがNGであることはわかっていた。なので、TOEICの点数 が満点なのは敢えて伏せた。気付いた先輩が「あれ、英語すごいじゃん」と、ちょっと嫌味の入った声で言ったので:

はい、ロンドン育ちなので。

と、若かりし私は嫌味と笑顔でさらりと返した。
翌日お祈りメール(選考結果での不合格を知らせる旨のメール)をその会社からいただいた。

塩らしくなったほうがいいと言われてアホらしくなる

就活生意気エピソードは五万とあるが、結局のところ、よく言われたフィードバックは「もう少し塩らしくなった方が先輩に可愛がってもらえるよ」だった。
塩らしくなって、可愛がって、無理をした結果入った会社で長く働ける気がしなかった私は「アホらしっ」と思い、途方にくれた。そして何故か書類選考ですらもことごとく日系企業に落とされた。

2010年3月31日、とある外資系金融機関から内定の通知を電話で受けた時は、流石の私も涙した

可愛く無いのは立派な個性

その銀行では5年過ごし、例の如く塩らしくない私はパワハラも受け、いわゆる「人生における損」もするわけだが、人とぶつかる度に思うのが:

ぶつかってわかる、相手の真意

もちろん、毎度ぶつからないといけない、とは思っていない。
でも、当たり障りなく「塩らしく」しているとなんだか人との接し方がホンモノではなくなる気がしている。
この時、初めて、気の強い自分に感謝した。

広い世界での出会いたち

おっといけない。これはあくまでも自己紹介でした。
本題に戻ると、実は私、計算が得意ではない
その割に、秒単位で億単位のお金を動かすトレーディングフロアでよく自分の首が飛ばなかったものだと今でも怖くなる。
2016年、私は日本を離れ、当時世界ランク1位だったINSEADというフランスの学校でMBAを学びに行った。

世界ランクにこだわりがあったわけではないが、ここでも書いた通り面白い卒業生が多い学校に行きたいと思っただけだった。
ちなみにINSEADには、なんと塩らしい人が一人もいなかった。コミュニケーションを恐れない、頭のキレる人ばかりだった。

そのあとは、2009年同様、自分らしく就活をして、日本のアマゾンに入社した。

自分らしい=わがまま、ではない

自己紹介と称して、なんだか人生の振り返りになったわけだが、やっぱり胸を張って言えることは

迷ったら自分の声に従うこと

断っておくが、それは「周りを気にせず、なりふりかまわずわがままになる」ということではない。塩らしくなった方がいい場面も実はある気もする
でも、学校選び、就活、パートナー選びなどの人生の大事な局面に置いては、自分の心の声を聞いてあげてはどうだ。それによって何か嫌なことを経験したなら、それはいい学びになる(私にはなった)。

そんなわけで、
最近の自己紹介で私は「ロンドン出身です!」と言うようになった。
いや、言えるようになったのだ

ちなみに今の職業はパン屋と社長です。余談ですが。

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