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終わり待つ夜と この美しい森【初めての上高地⑩】

上高地最後の夜に、星空鑑賞を。
7月の雷鳥沢での星空撮影がうまくいったので、今回も再挑戦。


ほとんどの時間が曇っていたが、運良く30分くらいだけ雲のない星空が広がるチャンスタイムがあった。

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普段はすぐに見つかる北斗七星が、星が見え過ぎて見つけにくい現象が、そこでまた起きていた。

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前回の雷鳥沢では夢中で星空にカメラを向けてシャッターを押していたが、今夜は何となくそこまで夢中になれなかった。気分が乗らない星の夜もある。
その代わり、見渡しやすい場所にイスを持ってきて、座って口を半開きに開けながら、空を見上げてぼーっとするのが楽しかった。
今日は何となくそういう日だなぁと思った。

曇ってきたのでテントに戻ろうと歩いていると、テント内のライトをつけっぱなしで来たので、私のテントが輝いていた。
あまりに新幹線くんこと我が家が格好いいので撮影することにした。

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ああ、右横のお隣野郎のテントが邪魔する。

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角度を変えて撮ったが、お隣のテントがとても近いのが分かってダメだ。

どこからどう切り取っても隣の野郎のテントが写り込むので、私のテントの輝きに完全に飲み込むアングルで撮影してみて、レタッチしてみた。

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成功。

普段は、見た景色に近づける調整はすることもあるが、あまり写真をレタッチしまくるのは好みではない。ただ、この森とテントの写真だけ、珍しくフィルターを使って、面白半分にレタッチをあれこれと試みたのだが、私のテントの輝きが凄すぎて、お隣の野郎の小さなテントは私の向こう側へと完全に消えたし、実際よりも遥かに神秘的過ぎる美しい森になった。
そして、今回もどうしても消せない「未知との遭遇」感が格好いい。

今夜は星空よりも、森とテントに夢中になった。
夜の写真撮影は、露出や明るさの設定などが難しいが、レタッチで何とか誤魔化したり新たに世界観を作り出したりしつつ、リアルな「写真」というよりもアートな「作品」だと割り切るのも良いかも知れない。スキルは全然足りないけど、いじるのも楽しい。別の面白さがあるのだなと、素人なりの発見。

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テントに戻って「美しく燃える森」を聴きながら、キャンプの終わりの夜を名残惜しむ。



それにしても、太陽電池で超軽量の割に、よく光るライトだと思う。



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