カオスの縁に生きる|43冊目『「複雑系」入門』
金 重明(2023, 講談社ブルーバックス)
神様からもらった時間
長男に教えてもらった いろのみ を聴き、夏目友人帳の映像を頭に描きながら、フラクタルとカオスの縁について考えていました。
こんな時間、何年振りでしょう。
いつも何かに追い立てられるように、何かをやらなきゃとToDoリストに書かれた項目を順番にこなしてきました。
ちょっとの時間を見つけると、走らなきゃと思い、英語の勉強をして、ギターの練習をしていました。
何かをしながら、いつも次に何しようと考えてます。
モンキーマインドというのだと、ナイキトレーナーのジェラルがアプリで教えてくれました。
神様が与えてくれた時間だと思って、ボッとしている頭で、起きているのか寝ているのか、睡眠の縁でフラクタルについて考えていました。
フラクタル図形
入門書なので、僕のように複雑系に詳しくない人でも面白く読める本です。
実際、複雑系って何?って思っていました。
カオス、フラクタル、バタフライ効果など聞いたことがある言葉が出てくるのでちょっと安心しました。
フラクタルの定義は自己相似で、例えばフラクタル図形はどのような微小部分をとってきても全体と相似になります。
コッホ曲線の描き方が書かれています。
ここでは詳しく説明しませんが、衝撃的なので、興味がある人はぜひ読んでいただきたいと思います。
フラクタル構造は自然界で多く見られます。
例えば、野菜のブロッコリーや空にある雲がフラクタル構造の代表的なものです。
ライフゲーム
西城秀樹がカバーしたグラハム・ボネットの曲だな、と力強く思ったのですがそれはナイトゲームでした。
やはり熱があるようです。
ライフゲームは、無限に広がる方眼のセルに黒か白かの状態を与え、セルの状態を決定する規則、すなわち①現在のセルが黒だった場合、近傍にある黒のセルが2つか3つの場合は黒のまま、それ以外は白になる②現在のセルが白だった場合、近傍に黒のセルが3 つの場合だけ黒になり、それ以外は白のまま、とする2つの規制にしたがってセルの状況がどのように変化していくのかを観察していきます。
これも興味がある人はぜひ読んでもらえたらと思うので、詳しくは書きませんが、最初に置いたセルの状態によってまったく変化しない場合があり、これは「固定物体」といい、クラスIに分類します。
2種類の図形が点滅するように交互に現れるブリンカーと呼ばれる現象が起きたり、グライダーが飛ぶような動きをしたり、上下に護衛船を携えた宇宙船が進んでいく艦隊のような動きをすることもあります。
これがクラスIIです。
そして、手をつけることができないほど過激な運動を繰り返して、予測できることが何もなく、何か構造物ができてもすぐに崩壊してしまうというカオスの状態が現れることがあります。
これをクラスⅢと呼びます。
クラスⅡの秩序やクラスⅢのカオスとは違い、クラスⅢのような激しい活動が展開されながらも、一貫性があり、構造物が増殖し、成長していくことがあります。
これがクラスⅣで、流行りの言葉でいうなら、「カオスの縁」です。
偉そうに流行りの言葉と書きましたが、実は僕は全然疎くて、「ライフゲーム」や「カオスの縁」とWEB検索をするとたくさんヒットしたので、ああ、はやっているのね、と思った次第です。
カオスの縁に生きる
地形や図形など目に見えるものばかりでなく、経済や歴史といったものにもフラクタルは当てはまるようです。
経済といった大きなものを考えたときに、もっと小さな現象に着目することであるいは、経済の動きを予言することができるのかも知れません。
人類の歴史もきっと何かのフラクタルになっているんでしょう。
それはトップダウンでプログラムされたものではないのだけれど、ライフゲームのようにボトムアップで自己成長していくもので、繁栄するのか絶滅するのか、人類がどうあがこうと結局はなるようにしかならないのかな、なんてぼんやりと考えていました。
とはいえ、僕たちは小さな存在であるのだから、達観してわかった気になどならないで、その渦中でもがき、もがくことを楽しむのもありかなというのが今日の結論。
以下、本にあるまま引用します。
↓
カオスの縁にある人間社会は、創発によって生き延びていく。
だから、人類の未来は明るいのだそうです。
僕もそう思います。
最後までおつきあいいただきありがとうございました。
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