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田中咲帆の本質としての伝える力/2024.2.22「田中咲帆生誕ライブ2024~今日だけ全員さほるん推しっ!♡~」

チワワのような小さな犬とレトリーバーのような大きな犬。散歩の途中で出会った際に、どうして彼らはお互い「犬」だと認識できるんだろう? という、よく思う疑問がありまして。まあ実際に認識してるかどうかは本人に聞いたわけじゃないのでわからないけれど、お互いの匂いをかぐ様子なんかを見てると、どうも「犬ですよね、こんにちは」という風にも見えます。姿形、特徴は全然違うけれど、パッと見ではわからない外見の奥にどんな個体にも共通する「犬」としての本質、魅力があって、それを感じ取っているのかも、しれません。

今日2024年2月22日(木)は、CROWN POP田中咲帆さんの1カ月半遅れの生誕祭「田中咲帆生誕ライブ2024~今日だけ全員さほるん推しっ!♡~」でした。

OPENING VIDEO

1.#超絶かわいい/mona(夏川椎菜)
2.サインはB/B小町 アイ(高橋季依)(with 里菜/雪月心愛)
3.青春Bicycle

4.チューリングラブ/ナナヲアカリfeat.Sou(with 藤田愛理)
5.ブルーアンビエンス/Mrs.GREEN APPLE(with 三田美吹)

6.恋だろ/wacci(アコギ弾き語り)
[メンバーダンス]
7.ないしょの香り/星川サラ
[ソロダンス]
8.NIGHT DANCER/imase
9.ロマンスはエチュード/浪江女子発組合
10.キミリプホリック(LOVE ver.)

11.ロッタラ ロッタラ/Buono!
12.オリオンをなぞる/UNION SQUARE GARDEN

<アンコール>
1.Cheerful Butterfly (エレキギター/ソロ歌唱)
2.HARE BARE
3.君にThank you!!

会場のVeats Shibuyaには開演の4時間も5時間も前から集い、期待に胸をふくらませながら先行物販に並び、そして今か今かと、その時を待つ多くのファンの姿。

ぎゅうぎゅうとまではいかないけれど、程よくフロア全体を埋め尽くした「さほるん推しっ」の面々が歓声を上げ、19時ちょうど頃にかわいらしいさほるんの祭典が幕を上げました。オープニングは映像から。

たしか、大きなお屋敷の吹き抜けにある階段からさほるんが降りてきて、PCを開き「田中咲帆生誕ライブ2024」と打ち込むところから映像はスタート。屋敷のあちこちでさほるんが、さまざまな洋服(過去の生誕衣装?)をまとって楽しそう。「わー、いろんなお洋服着るなあ」なんて思いながら見ていたんですが、後から思えばこの時点からバラエティに富んだ今日のライブが示されていたような気がします。
(↓2/23にオープニング映像が公開されたので追加しました)

映像から飛び出すようにステージに姿を現したさほるんは、大きな白いフリル襟や首元のリボン、ラッパのように大きく広がったピンク色の袖口が印象的な紺を基調とした2024年バージョの生誕衣装姿。まるで人形が生命を得たようにさえ見えます。

ライブ序盤はかわいいがあふれかえる構成。ソロで披露した一曲目の「#超絶かわいい/mona(夏川椎菜)」から「超絶かわいい さほるん」が炸裂しまくります。

さほるんは本当にかわいらしいんですよね。そこまで小柄というほどでもないんだけど、どこか小動物のようでもあり、どこかかわいらしい妹のようであり、どこかお姫様のようでもあり、そしてアイドルとしての魅力に満ち溢れてる。一つひとつの動作に愛嬌や愛おしさが満ち満ちているその存在は、超絶かわいいに決まっています。それに、今日はライブハウスに集った「全員さほるん推しっ!♡」ですから、一曲目から会場はかわいい魅力で超絶盛り上がります。
そして、りなみあ(里菜,雪月心愛)を従えての「サインはB/B小町 アイ(高橋季依)」とアイドル曲が続き、3曲目は5人そろってのCROWN POP曲「青春Bicycle」。

序盤からかわいいに満ちた さほるん生誕ライブ2024

「さほるんらしい」っていうと、それが一体何なのかをはっきりと言い現すのは難しいのですが、アイドルのかわいらしさ、女の子としてのかわいらしさ、田中としてのかわいらしさ……さほるんらしく、いろいろなかわいらしさが詰まったライブ序盤を経て、自己紹介とMCへ。
みあちゃんが「今日は私もいろいろなさほるんを目に焼き付ける」というようなことを話していたように、さほるん以外のメンバーも今日のライブをすごく楽しみにしている様子。そしてさほるん自身が緊張を感じさせながらも、いろいろな挑戦を盛り込んだこの生誕ライブを楽しみにしている雰囲気がひしひしと伝わってきます。

MC明け。上に白衣を羽織って登場したあいたん(藤田愛理)とさほるんが歌ってくれたのは「チューリングラブ/ナナヲアカリfeat.Sou」。終演後のあいたんのX投稿によると、バックのスクリーンに流れていたイラストはさほるんの手によるものだとか。

序盤の3曲とはまた違って、少しユーモラスさを増したかわいらしさが白衣姿で早口に難しそうな言葉が詰まった歌詞を歌う二人から伝わってきます。

チューリングラブを歌う白衣姿の藤田中

そして5曲目は「ブルーアンビエンス/Mrs.GREEN APPLE」。一昨年の「豊洲にきて」、そして昨年のさほるん生誕やいぶいぶ生誕、そして「Plough Music LIVE 2023」MITANAKA'Sユニットを結成(?)した、いぶいぶ(三田美吹)とさほるんのコンビ。
オフホワイトのスーツを装い、凛々しくそして美しく、高音部を透き通った声で奏でるいぶいぶ。楽しそうに、力強くメロディアスな歌を奏でるさほるん。舞台両端に備え付けられたお立ち台も活用しながら迫力あるパフォーマンスを見せる二人のハーモニーは相変わらず抜群で、ここに来て、かわいいの奥からかっこいい田中咲帆が顔を出します。

曲の雰囲気が変わるだけじゃない。表情も、体の動かし方も、醸し出すオーラも。一曲ごとに色の異なる魅力を振りまきながら、それでもステージを見る私たちは「さほるんらしい」とずっと感じている、そんな感覚。一言で「これ!」と言い現せるものがあるわけじゃないけれど、間違いなくそこにある田中咲帆の本質。ライブが中盤に差し掛かってきて、ただ「かわいい」にとどまらない、このライブの素晴らしさが伝わってきました。

「自分の好きな曲、歌いたい曲を詰め込んだけど、今までの生誕祭で一番緊張してる」
と話すMCを経て、ステージには譜面台と椅子、アコギが登場。おお、弾き語りだ!!・・・と、思わせておいて、緊張からかなかなか演奏にうつれないさほるん。

「ちょっと水飲ませてね」「準備するからみんなしゃべってて(笑)」「音出しておこうかな」「このままずっとしゃべってようかな」「そしたら、ただギターを見せびらかしたかっただけになるよね(笑)」「見せびらかしたいぐらいかわいいギターなんだけどね」「これ、このままだと一生しゃべってると思うよ(笑)」「みんな終電なくなっちゃうかも」「いいの? でも私が帰りたいわ(笑)」

こんな感じで緊張を楽しみながら、少しずつ気持ちを高め、そして演奏へ。
披露されたのは「恋だろ/wacci」

やさしい声で紡ぎ出される言葉は、無意識に蓄積されてきた我々の心の強張りをほぐすように、すぅっと全身に沁み込んできます。

この日披露されてきた曲は、もちろんさほるんが「歌いたい曲」だったのかもしれないけれど、ここまでの楽曲もここから先に歌われた楽曲も、やさしく想いを伝えるような曲が大半を占めています。
曲の表情は一つずつ異なるし、さほるんが描き出す世界も一つずつ違っていて、ここまで「かわいい」だけでも違った色合いで何パターンも見せてくれてきたけど、そのほかに「ユーモラスな」姿も、「かっこいい」姿も、「愛おしい」姿も、「やさしい」姿も……。いろいろな姿を見せてきてくれて、それでもすべての瞬間に「さほるんらしさ」があふれていて。

そのさまざまに異なる様子のいったいどこに、自分は共通した「さほるんらしさ」を見出しているのか。もしかしたら、この「伝える」姿に、田中咲帆の魅力の本質があるのかもしれないななんてことも感じました。

つねに我々ファンのことを思ってくれて、こちらの姿をよく見ていてくれて、語りかけてくれて。もしかしたら器用な性格ではないかもしれないけれど、そのやさしい人柄はみんなに愛されていて、そしてみんなを愛してくれている。

君を想う気持ちだけで言えば 僕はこの世界で第一位だ

恋だろ/作詞:橋口洋平

さほるんがアコースティックギターを奏でながら、やさしく歌ったこの歌詞のとおりに、我々を思ってくれる気持ちは世界で第一位で、それが自然と伝わってくることで自分は「さほるんらしさ」をさまざまな場面で感じ取れているのかもしれません。

ライブは中盤戦。さほるんのやさしい弾き語りの後は、メンバー4人が登場して、美しくかっこよくダンスを踊ります。やっぱりCROWN POPのダンスはかっこいいんでよなー。一人ひとり個性が違うんだけど、ソロはみんなかっこいいし、そして5人そろったダンスもとっても美しい。歌もダンスも本当に素敵なグループで、4人が作り上げたこのダンス場面だけでもクラポの魅力が存分に伝わってきます。

ダンスが終わり、再びソロでステージに姿を現したさほるんはヘッドセットをつけていて、この形のマイクで歌うのは初めてだとその後のMCで明かしてくれました。

「ないしょの香り/星川サラ」をJAZZYでおしゃれな感じで歌い上げ、かっこいいソロダンスを挟み、「NIGHT DANCER/imase」と「ロマンスはエチュード/浪江女子発組合」の2曲。
両手を自由に扱えるスタイルで歌い踊るさほるんは、楽しそうでかっこよくて、かわいくて、そしてやはり温かくその気持ちを伝えてくれます。

メンバーが合流してのこの日の10曲目は、さほるんの歌いだしが印象的なCROWN POP曲「キミリプホリック(LOVE ver.)」。さわやかで、かわいらしく、想いを伝える勇気を歌ったこの曲から、さほるんの、そしてCROWN POPのやさしい気持ちが届けられてきます。そして終盤の「フタリモノガタリ 繋がれ 青空 どこまでも」で毎回、アドリブの絡みを見せてくれる藤田中の二人。今日はしっかりハグしてましたけど、なんなんでしょうね、この絆感! なんだかわかんないけど、涙のツボを押されたような気持ちで、楽しそうな様子なのに不思議と目の奥が熱くなってきます。

さほるん以外のメンバーがステージに残り、ボックストーク風のMC。さほるんの仕込んだ指令に従い、2月22日の猫の日になぞらえて、語尾にニャン的な萌えゼリフを言わされたり、あいたんはライブが終わるまで語尾に「にゃん♡」をつけることを強いられたり(笑)。
ライブ終盤に差し掛かって、ちょっと緊迫しかかった空気がクラポらしいリラックスした感じで和みます。

ステージにはスタンドマイクが置かれ、さほるん登場。歌ってくれたのは「ロッタラ ロッタラ/Buono!」と「オリオンをなぞる/UNION SQUARE GARDEN」。
「TIGER & BUNNY」の主題歌で本編ラストはかっこよく、それもまたさほるんらしく、締めくくられました(知ったような口で書いてるものの「TIGER & BUNNY」見たことないんですけどね……)。


ステージの照明も落ち、暗くなったVeats Shibuya。アンコールを求める会場の声は「アンコール!アンコール!!」ではなく、
「さーほるんっ!さーほるんっ!!」
の掛け声。この会場を埋めたすべてのファンが、さほるんの想いを胸に感じ、愛おしく思い、一秒でも早くステージ上に現れる彼女の姿を見たいと思う。そんな熱く強い思いが感じられるコールです。

その声に期待に応えて一人で登場したさほるんの体の前にはエレキギター。「おおっ、この期に及んで、まだ挑戦が残ってるのか!!」
と思うや否や、CROWN POPの「Cheerful Butterfly」が。

エレキギターをかき鳴らしながら、会場のコールに乗りながら、一人で「チアフル」を歌い上げるさほるんかっこいい!
以前から応援してるポッパーさんに聞くと、2年前の生誕でもエレキを弾きながらの「チアフル」に挑戦していたとのことですが、今日の出来は本人的にはどうだったのでしょう。フロアから眺めている限りは、ただただかっこよく、見惚れるほどのかわいらしさとかっこよさがひしひしと伝わってきました。

アンコール2曲目は「生誕祭だからやると思った人も多いんじゃない?」と「HARE BARE」。そして最後の最後は、「みんなに感謝を」ということで「君にThank you!!」。

アンコールの3曲はすべてCROWN POPの楽曲。好きな曲をたくさん入れたというセットリストでしたが、こうしてクラポ曲を聞くと、あらためてこのグループの美しさやかわいさ、メンバー一人ひとりの想いの美しさなどが感じられます。もしかしたら今日ここまで、さほるんが大切に大切に、かわいらしく、そしてかっこよく想いを我々に伝えてきてくれたからこそ、グループの想いもやさしく、力強く、こちらに伝わってきたのかもしれません。

最後のあいさつで、「準備は大変だけどさ、またやりたいよね」と笑いながら話したさほるん。
ほとんど普段歌うことも、踊ることも、演奏することもない曲で、それらを完全にマスターし、ダンスもしっかり踊り、衣装のデザインやアレンジも行い、イラストまで描いた上で、ライブの構成もおそらくいろいろ考えてきたさほるん。それだけでも超人かな?と思うのに、これに加えて、去年末に加入した浪江女子発組合の活動もしっかり行っていて、さらに学生でもあるんですよね。超人の上ってなんて言うの?超々人??

もしかしたら忙しすぎて、投げ出したくなるぐらい大変だったこともあるかもしれないけれど、参加した全員が笑顔で心あたたかに会場を去ることができるように、一所懸命に生誕ライブの実現に心を砕いてきてくれたさほるん。いつもありがとうというだけじゃ全然足りないかもしれないけれど、いつも我々を想ってくれて、そして今日は素晴らしいライブを実現してくれて本当にありがとう。これからも応援してるよ。よろしくね。

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