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一歩ずつ足を前に出し続ける

一般的、抽象的なものでなく、小さく具体的なものに目を向ける、というのは「考え込み」のループを解除するコツですが、人生のさまざまな場面でも真実だなとこの歳になると改めて思う。「一般論の王国に逃げ込むな」は私の人生訓みたいになってます。

フルマラソンの35キロを過ぎてからの辛い時にゴールのことを考えるとダメなんですよね。ゴールまでの道のりの長さに挫けてしまう。だから、一歩ずつ足を交互に前に出すことだけに集中する。過去も未来も、その意味も考えずに、ひたすら足を出し続ける。気づいたらいつの間にかゴールに辿り着いている。

仕事も同じで、うまくいかないなと思っていると、「一般論の王国」が甘い言葉を囁いてくる。夢を描け、大きな目標を立てろ、とか。でもそういう時にこそ、目の前の小さくとも具体的な仕事を片付けることに集中する。丁寧に手順を確認しながら。心を落ち着けるにはこれが一番です。

一方で、フルマラソンと違って、仕事や家庭など人生のほとんどのことは「ゴール」を明確に設定できない。だから仕事でも、自分がどこに向かえばいいのか分からなくなる。目の前の小さなことに集中できず、悩んでしまう。一般論の王国に逃げ込みたくなってしまう。私もよくそうなる。

で、先日また「かくかくしかじか」を一気読みして、あらためて先生の言葉が深く響いたんですよね。「描け」と。辛くても、悲しくても、腹が立っても、迷っても、とにかく描き続ける。私自身も、これができるようになったから、なんとか生き延びられてきたなと思う。

独立してからは、事業、育児、勉強と「三足の草鞋」で活動していることもあり、気づいたら「一般論」で物事を考えたりしがち。そういう時は、相談会でお話を聞いた方のお悩みをどうやったらよい方向に改善できるだろうか、とか、統計的仮説検定の問題を解いて理解を深めよう、とか、今すぐできて、しかも具体的な活動に目を向けて一般論からできるだけ早く抜け出せるようにしています。自分の人生における「描け」を常に意識しながら。

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