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小さなブルー。


だけどぼくらはくじけない


ロックの「ク」。2009年に忌野さんは亡くなった。その翌年2010年。パーカーさんが亡くなり、ロックの「ロク」、2006年にブラウンさんは亡くなっている。
ブラウンさんはクリスマスの日に。チャプリンさんもクリスマスの日。その朝に。
ブラウンさんが亡くなった翌年、すぐに山下さんは自身の番組で追悼のプログラムを組んだ。これがよかった。
エンドレスでブラウンさんの曲を流したのだ。それもたしか記憶をたどれば2週にわたって。
この時の放送にはずいぶんと毀誉褒貶があったようだ。
みんな同じ曲に聞こえる。聞いていたら気分が悪くなってきた、などなど。
知的で温厚と思われる数多くの常連リスナーさん達から、そんな声もあったと山下さんは週をあらためた番組の中で紹介していた。
その手紙を紹介したあとの、山下さんの弁がこれまた良い。
「それが彼―ジェームズ・ブラウンの音楽なんです。だから良いんです」説得力があった。
僕はこの時の放送、ブラウンさんの追悼番組がいまだに心に残っている。忘れられないでいる。
どこの放送局でも、どこの番組でも、こんな番組は出来ない。
山下さんだからこそ、出来たのだと思う。
昔からいろいろとラジオ番組を聴いてきているが、なかでもこの日の放送は最高のプログラムのひとつに挙げられる。至極個人的に。
ラジオといえば、日高さんが亡くなったのが2018年。遠藤さんがその翌年2019年である。
21世紀に入ってどんどんさびしくなってる。いまだに彼らのことを思い出すことがある。
そんなこんなで疫病が世界を席巻していった。2020年に入ってすぐだ。
パーカーさんが亡くなった約3ヶ月後に、井上さんが亡くなっている。2010年の事だ。
自分は熱心な井上ファンではなかったが、事あるごとに視界の隅に彼がいたような気がする。
彼の批評と、彼が吐き出す言葉は、どんなに外連味を持っていたとしてもそこにはリアルなエモーショナルがあった。と、思う。
だから心のどこかに突き刺さる後味があったのだ。
やさしい悪魔。悪魔のやさしさどんぶり3杯半。
信頼できるトリックスター。
さよならムーミンを身体に入れたくてこの本を借りてきた。
篠路コミュニティセンター図書室で。
布団の中で、震えながら読んだ。
震えはしばらくとまらなかった。

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