転移(置き換え)の自覚

団体指導者に対して、父親の転移(置き換え※)があったことを認められるようになっていった。

団体指導者は、信徒に対して、公平な眼差し(誰に対しても隔てなく心を込めて接する)を向ける人だ。
その公平さに、慈愛を感じるよりも、どうして自分にだけ注目してくれないのかというような嫉妬心のようなものが渦巻いたのは、父からの転移(置き換え)があったためと思っている。

意識上では団体指導者と不二(二人だけど一人)になりたい、しかし、なれないギャップへの苦悩が限界に達した時、その団体を辞めることになった。
無意識では、父の転移が混乱のピークに達していたように思う。


※置き換え(小此木啓吾さんの「対象喪失」P162より)
⇒新しい代理対象と失った対象とを無意識のうちで同一視し、その面影を見いだそうとするために、代理対象に対する錯覚現象が肥大し、幻想的なかかわりを期待する。

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