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さあ、インフレ本番。賃上げ要求の絶好機を逃すな

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:賃上げ交渉に勝つ秘策。これを読めば交渉上手になるかも。お客様からのメールを保管すべき深い理由。同僚との良い関係をなぜ保つべきかの理由。

福来たる?

コロナ禍が収まらず、戦争の悲惨なニュースが連日報道され、皆様におかれましては、こころ休まらない4月のスタートかもしれません。でも今日の記事が皆様に福をもたらしてくれるかも、です。

勤務先の大学では、コロナの猛威が収まらないのでことしもオンライン授業オンリーかと思いきや、ほぼ対面に戻りました。

なんとか、彼ら彼女らにナマの講義のよさを伝えられれば、と思っています。

さて、プロレス連載が継続中ですが、続くとプロレスファン以外の読者の皆様が引いてしまわれることを恐れ、今日も別の話題を取り上げます。

昇給交渉、です。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fwww.ac-illust.com%2Fmain%2Fsearch_result.php%3Fword%3D%25E8%25B3%2583%25E9%2587%2591%25E4%25BA%25A4%25E6%25B8%2589&psig=AOvVaw3X8dAKfBPFJoSU6W6DpfTa&ust=1649407445739000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwi8jbXYx4H3AhW-w4sBHaWtDXoQr4kDegUIARCHAQ

今日付2022年4月7日The Wall Street Journalオンラインの記事のタイトルは、「最後の昇給チャンスがインフレで目減りしないように、なるべく多くもらうコツ(Inflation Ate Your Last Raise. Here’s How to Get a Bigger One)」と、まさにこれです。

賃上げ交渉に勝つための秘密

世界的なリサーチ企業、the Conference Boardによると、企業は全体の賃金支払額の3.9%を2022年の昇給分にあてているそうです。

これは2008年のリーマンショック以来の高額で、企業がコロナショック、ウクライナショックで傷ついた従業員の懐をそれなりに考えていることの証といえるでしょう。

ですからその意味では、従業員は黙っていても昇給は実現します。

記事はしかし、今が昇給の交渉の絶好機だ、と力説します。

以下、私がまとめた要点です。

1.インフレ率よりも大きい額を要求せよ
アメリカではインフレ率が7.9%です。その分を要求したんでは当たり前で昇給交渉になりません。もっと要求しましょう。

2.オーバーシュート(やり過ぎ)を恐れるな
要求額は高めに掲げましょう。
80万くらいの昇給が妥当と考えても、100万要求していいのです。

これをオーバーシュート(overshootやり過ぎ)と表現します。
会社側は90万で妥協します。

3.強気で行け
ガソリン、クルマ、家賃と物価上昇が止まりません。

人々のよりよい条件を求めての転職傾向も強まっています。

労働力は逼迫しています。これらを交渉の中心に据えるのは得策とはいえませんが、こうした従業員が有利であるという背景を認識して、交渉では強く出てください。

4.ストレートに「もっとカネが欲しい」は効く
なぜ、自分が昇給に値するかの具体的な理由を用意するのは、もちろんのことです。しかし、素直にはっきりと「もっとカネが欲しい」という言葉は、効果があります。

5.質問をしろ
質問は交渉で最も使われてない、最も有効なテクニックです。

例えば、昇給面接では上司に「アンタはじゃあ、何%の昇給がふさわしいと思ってるんだ?」とか、「そもそも今の給料はどういう理由でこの額になってるんだ?」などの質問をしましょう。

6.客観性とファクトで語れ
もしあなたが、気弱で、交渉が苦手でも恐れることはありません。

昇給を要求する客観的なデータ、そしてファクト(fact事実)を用意すれば怖気づく必要はないのです。

たとえば業界平均賃金のデータ、これまでのあなたの賃金履歴などです。

ファイルに各種データのプリントアウトをぎっしり詰め込むのも悪くないですが、すぐに取り出せるように、また必要なデータは暗記してしまいましょう。

7.お客からの感謝メールを見せろ
自分が昇給に値することは、お客さんが証明してくれます。お客さんからのメールで、あなたの貢献に触れたものがあれば、ゴミ箱に入れないでかならずプリントアウトして、こういう時に取っておきましょう。

8.同僚からの評価も見せろ
あなたの本当の実力は、あなたの同僚が一番良く知っているかもしれません。できれば、簡単でもいいのであなたのよいところを褒めてもらうレター等をもらいましょう。

以上全て前掲The Wall Street Journalより

交渉する力をつけよ

それにしても思うのは、欧米と日本の文化の違いです。

欧米では、交渉は常にプラスでしかありません。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fwww.shutterstock.com%2Fja%2Fsearch%2F%25E3%2582%25B5%25E3%2583%25A9&psig=AOvVaw30M0s5LUnimlDX-uV5Y7jG&ust=1649407105005000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwihq_i1xoH3AhUpTPUHHY9fCv0Qr4kDegUIARC-AQ

日本はまだまだ「沈黙は金」、「よけいなことは言わないほうがいい」、「カネのことをいうのは卑しいこと」、という文化ですよね。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fwww.suruga-ya.jp%2Fproduct%2Fdetail%2FZHOTI406127&psig=AOvVaw19VfSWtA4JeU6jJ727r8S_&ust=1649407178784000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwi1vI_ZxoH3AhWfRvUHHTM2BlQQr4kDegQIARBr

交渉という、話して相手を説得するというヒューマンスキルが、いつまでたっても発達しないわけです。

というよりも、そもそも相手を説得する、自分を売り込むという態度さえない。

今回のウクライナの件だって、リーダーシップを取るどころか、意見の表明すらない。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fwatch%3Fv%3DziXFK9H7iNk&psig=AOvVaw14lea1SnM7Mzqx5u2V6Esy&ust=1649407273421000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwjq1J-Gx4H3AhWQBt4KHaouBWAQr4kDegQIARBF

日本人だって戦略提案はできるはずなんですけど、表立って交渉することを是としない文化がはびこっているから、誰もそれができないんです。

いつも言っているように、教育を変えないと。
まず、議論、ディベートの授業を中学から必修にしないと。
そして高校では交渉術を教えましょう。
ああ、でもその前におしゃべりをさせないといけないかなあ。

筆者妄言

僕の授業はその意味もあって、授業中人の迷惑にならない範囲で私語OKなんですが、コロナではそれもできないですね。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fnodokanaikikata.com%2Fpost-965%2F&psig=AOvVaw1iDxhX-pJo24ZLpbkCAjN0&ust=1649407352165000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwi85eWrx4H3AhVYTPUHHczgChIQr4kDegUIARDAAQ

今回、僕が一番気に入った提案は、7のお客さんからのメールをとっておけ、というものです。

ありがとう、助かった、よくやってくれた、すべてあなたの外部評価そのものです。客観的評価として大事に残しておきましょう。

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

では、また明日お目にかかるのを楽しみにしています。

                              野呂 一郎
               清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー


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