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「面白さ」=「新規性」?

「新規性」。それは学生、特に理系学生には重くのしかかる言葉である。「この論文の新規性は何?」「この研究の何が新しいの?」うるせえ!という感じである。

新規性が求められるのはなにも研究だけではない。世の中にウケる製品・サービス、Youtuberのネタ、ポケモンの新機能実装、、人々は常に新たな刺激を求めているようだ。

そして、ふと思い至った。「面白さは、新規性から生まれるのでは…?」以下、いかにも面白みのない人間が考えそうな内容を記していく。

何が面白いのか

そもそも人が面白いと感じるとき、実際、何が面白たらしめているのか。大きく2つあるのでは。

1つ目は伝え方だ。漫才師のトークが面白いのは内容よりも話し方ゆえんだろう。世の中に多種多用な伝え方のHOW TO本が出版されていることを思えば、大事な要素であることは間違いない。

一方でやっぱり本命はコンテンツだと思う。私の場合、新年に箱根で池に落ちた話をすると、どんなにクソなしゃべりでも最低限の笑いは拾える。

今回、「新規性」と親和性が深そうなのは伝え方よりもコンテンツだと思うので、以下はコンテンツに絞った議論をする。

「新規性」と面白さ

さて、私自身の経験論ではあるが、知的好奇心と面白さは切っても切り離せないものだ。むしろ、人は皆「(意味のある)知を得ることを面白い」と感じるようにできているのではないかとさえ思う。人によって意味のある知と意味のない知の区分が様々というだけで。

この、人にとって意味があるかないかは「興味関心と理解できる最低限の知識があるかないか」だと思う。例えばここで私が、碁に興味が全くない人に「ミニ中国流のワリウチに対して…」とか言っても「あっはい」となるだけだろう。

知的好奇心は言い換えると「意味のある、未知の知を欲する気持ち」と言い換えられそうだ。即ち、受取手にとって未知の情報、新規の情報はそのまま面白さ(interesting)につながるのではないのだろうか。

また、別に、知的なものに限らず受取手にとって新鮮に感じられる事象はなんでも面白いに繋がるのではないだろうか。例えばYoutuberの突飛な企画は面白く感じられる。彼らの企画は概ね自分自身の日常ではありえない事象であること、またそのYoutuberのアイデアや思想が自分の想像を超えている(しかし理解はできる)からこそ面白い(funny)なのでは。

なればこそ、受取手が理解でき、かつ「新しい!」と思ったことには面白さが付随しそうである。その新しさの中身は「未知の情報」「自分とは違う考え方」「新しい思想」「(理解できる程度の)変な動き」など色々あると思う。

なお、この考えは、interestingな面白さとfunnyな面白さ、両方に通ずると考えている。「受取手にとっての新規性」という観点では共通しつつ、「何が」受取手にとって新しいのかによってinterestingかfunnyかに分岐するのではないのだろうか。(あとfunnyの方は「伝え方」も影響を与えそうだ…。このあたりはまた考えをまとめて別のnoteに書きたい)

「新規性」以外の面白さの要素

この頭でぱっと思いつくもので「リズムネタ」がある。たしかに初見においてそのリズムは新鮮(新規)なものであるが、何度聞いてもリズムネタは面白いと感じる。また他には「共感」も面白さに繋がりそうなワードだ。

しかし、これは直感だが、リズムネタや共感は「面白さ」よりも「心地よさ」により強くつながると感じる。「面白さ」と「心地よさ」はどちらも正の感情に間違いないが、違うものと扱うべきだろう。

「個性的で面白いね~」の意味

よく「個性的で面白いね~」のセリフを見かけるが、この言葉の意味を考える。(皮肉でなく普通に褒めている場合を想定)

そもそも、「個性的」かどうかは自分自身でなく他人が判断するものだ。(他人から個性的だと言われすぎて自分が個性的な人間だと自認すること、また個性的でありたいと思ってそのように振る舞うことはあるが、ジャッジは他者である)

例えば、私が誰かを「個性的だね」と言うとき、その根拠は、相手の行動や価値観が(私にとっての)一般的なものと違うと感じられることだ。私にとっての一般的なものと違うということは、高確率で私とも違うであろう。これはそのまま「私にとって新しい」と言えるのではないだろうか。

即ち「相手が自分にはない新規性を備えている」からこそ、相手を「個性的」と判断するのではないだろうか。そしてその新規性が自分の理解できる範疇ならば(←自戒の念を込めて)、きっと「面白い」と感じると思う。これが「個性的で面白いね~~」の意味なのではないかと考える。。

何が言いたかったかというと

・面白さ(interesting, funny)は受取手にとって理解できる新規性から成る
・個性は理解される程度に発揮すべし

ここまで書いて。

面白い人間、面白みのある人間、人間そのものが面白いのか、(話など)生み出すものが面白いのか…こんがらがってきた

※参照

気になってググってみたら↓の記事とちょっと似ていることを書いた気がする。記事における「差異」「共感」がこのnoteにおける「新規性」「意味のある/理解できる〇〇」(〇〇は情報、個性など)

https://xtrend.nikkei.com/atcl/trn/column/16/041200109/041200003/?P=2

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