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1分解説 病院の検査室の3つの運営方式

こんにちは。
4月から臨床検査薬の会社に転職した私。
色々勉強してみると、病院の検査室の運営方法には大きくわけて3つある事が分かりましたので、一般の方に向けて、ザックり解説したいと思います。
平成20年11月20日
総合医学会報告「病院運営と臨床検査部門」
より引用


自主運営方式

検査に使用する機器・試薬など全て自前で調達し、検査も病院職員が行っている従来の方式

ブランチラボ方式

大きな検査センターの出先の意味。
一般的には、検体検査について、病院側と業者(検査センター)が契約を結び、病院の検査室の1区画を利用して、検査の為の機器や試薬などを持込み、検査センターの職員が業務を行う方式

FMS

関係業者(検査センターや試薬卸業者等)が、検査機器とその試薬、及び検査の為のコンピュータや帳簿類などを提供し、検査実施料に応じて診療報酬を支払い、または契約単価により検査件数に応じて病院から業者に支払う方式。
検体検査自体は病院の検査技師が行う。

まとめると、
自主運営は全部自分たち
FMSは機器と試薬は外部から、人は自前
ブランチラボは全部外注
と言う事になります。

自主運営のメリット

・なんでも自分たちで決められる
・他部門との連携が素早くとれる

自主運営のデメリット

・人件費、機器の買い替えなど費用がかさむ

ブランチのメリット

・病院側の人件費の削減
・機器更新など大きな支出の削減
・業務がマニュアルで徹底管理されている

ブランチのデメリット

・契約外の業務を以来する事が出来ない
・病院側に機器や試薬の決定権が無い
・他部門との繋がりが希薄な為、技術のモチベーションが下がる

FMSのメリット

・機器やシステムの導入、更新の初期費用が抑えられる
・検査は院内の職員が行う為、従来同様の検査の質が担保される

FMSのデメリット

・機器、試薬の決定権が病院側に無い
・一般的に長期の契約になる為、状況に応じた臨機応変な対応が出来ない。

比較的規模の小さい病院では、外注化が進んでいるそうです。

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