見出し画像

実は忘れてない3rdアルバム『CLUB33』壮絶解説〜Bloom bloom satellites 〜

断続した幾千の時を超え、やっとラスト2曲まで参りました。気づけば今年も終わってしまい、本作もリリースから1年半が経過してしまいましたね。
時が経つのはなんて早いんでしょう。


Lucci


何とも不謹慎にふざけているようなタイトルをつけたこの楽曲が、アルバム本編のグランドフィナーレでございます。
何気にあんまりバラード終わりってやらないバンドなんですけど、なんかこう、壮大な幕引きみたいはイメージでラストに持ってまいりました。

タイトルは、最後の最後まで「デイジー」も良いなと思ってたんですが、悩みに悩んでも決めかねたので、メンバーLINEに投げたところ、どう考えても「Bloom Bloom satellite」だと返信をもらったので、無事決定と相成りました。

花や春を連想する名前がいいなと思ったとき、寒さを超えて太陽に向かって咲くデイジーは、なかなかイメージにぴったりでした。
花言葉も、純粋とか純潔とか「あなたと同じ気持ち」とか、それも意味が通る。

「Debris」が、曲個別でもアルバム全体から見ても、離別とか喪失とか死とか、そういう役割を担った曲なんですが、この曲は「また新しく始まる関係」を表しています。

「Star tale」からずっと繋いでいた手が離れてしまい、語り手は空に落ちていってしまいます。
この、手を離してしまって落ちる先が空の上、というイメージのぼくの中の元ネタは、前にたまたま見た「サカサマのパテマ」というアニメ映画なんだと思います。

面白かった記憶があります。

あとは間違いなく「インターステラー」です。

空に落ちたら、それはもちろん宇宙に繋がっているし、きっとブラックホールに行き着いて、時空を超越した存在になると思うんですよね。しんどい!

加えてラルクの「In the Air」や「DIVE TO BLUE」なども、"空に落ちる"という発想をぼくにもらたらした点で影響は計り知れないと思います。

そんな感じで、ブラックホールの狭間から、観測者からは静止して見えるような状態で、まあもちろん語り手は死んでると思うんですけど、それでも永遠に、いろんないろんなことが悲しくて痛くて泣いているあなたの幸せをずっと願っています、という歌です。
願いは雨となって、光となって、熱となって地上にいるあなたに降り注いで、いつしか芽吹きを迎えます。消えない痛みと長い冬に泣き疲れてふと見上げた空に春を感じたら、花がたくさん咲いて、虹が出て、歌が聴こえて、次の瞬間には前を向いて笑顔で走り出せるようにずーっと願っています。なぜなら大好きだから。

それ即ち、宇宙からあなたを見守る花咲か爺さん人工衛星=Bloom Bloom Satelliteだというわけです。

これ読んで「ラブソングは書かないんですか?」とはもう言われないと思います。
ぼくの中ではめちゃくちゃ壮大なラブソングなのです。

と思って歌詞を読み直すと、「空に落ちる」以外の部分でも、ラルクの影響がかなりあるなと思います。
「Pieces」とか「ALL YEAR AROUND〜」とか、「あなた」とか「I'm so happy」とかにあるニュアンスが下敷きにあるんでしょうね。
あとは、hideさんの「FLAME」と「HURRY GO ROUND」も、言ってることそのまんまやんけというレベルですね。
もはや血肉になってる影響って恐ろしい。

他方で、楽曲に歌詞がつく前の仮タイトルは「オレンジ」だったのですが、某元国民的アイドルグループで同名の超名曲があり、元々はそれをモチーフにしたサビのメロディだけがありました。
しかしサビ以外がなかなか出てこなくて、Coccoの「焼け野が原」みたいな感じにしたいと言っていたらら、えんどうさんがサビ以外を引き受けてくださり、フルバージョンに作り直してくれました。
コード進行もまるっと変わって、何気にこういう、楽曲の骨組みの時点からキャッチボール形式で制作していったのって初めてだったので、とても新鮮な印象をうけました。
が、そういえば珍しくアレンジで揉めましたね。
全体に深めのリバーブをかけてシューゲっぽくしようとしたえんどうさんに対して、ぼくはリバーブはかけずにグランジっぽい音像にしたかった。
あと、ラスサビからの転調も、ぼくは単純に一音上がることを望んだんだけど、えんどうさんは落ちサビが一音下がって、ラスサビで元に戻るという、小室哲哉さん的なアプローチを試みようとしました。
結局、超頑固なぼくのわがままを半ば押し通すかたちになってしまいましたが、後悔はないです。

知り合いのお坊さんが法話で仰っていたのですが、死別とは故人との関係がそこで終わることを意味するのではなく、新しい関係が始まることなのだと説いていました。
生前は、人間なかなか全てを曝け出して話すことはできないけれど、姿が見えなくとも手を合わせて故人を想うとき、生前伝えられなかったことも伝えることができるし、それに対して故人もまた、声は聴こえなくとも答えてくれていると。
それって、そうかもしれないなとぼくは思います。
祖父が亡くなったとき、子供だったぼくが弔辞を読んだんですけど、「天国でぼくのこと、見ててね」という文言を入れました。
大人になってから、強めに霊感があるという人の何人からか「あなたにはおじいさんがついてるね」と異口同音に言われて驚くことがあったのだけど、弔辞を聞き届けてくれたのだと思うと、まあ見られたくないようなことも多々してきておるのですがそれはそれとして、祖父の存在が、ふとしたときに自分を大切にする動機になっていたりするのも確かです。

ぼくもいつか死んでしまうと思うんですけど、この歌がもしずっとこの世に留まってくれるなら、令和の最初期を生きた中二病のバンドマンが、未来の誰かを含めた、この歌を聴いてくれるひとの幸せを切に願って撒いた種なのだと伝わったら嬉しいです。

もちろん、今これを読んでいるあなたの幸せも切に願っております。

これにてCLUB33のお話はおしまいです。
ありがとうございました。

追伸:中間部のベースがめっちゃかっこいいことをしてるのでよろしくお願いします。


8ppy先生 休載のお知らせ

いつも『実は忘れてない3rdアルバム『CLUB33』壮絶解説』およびTHE NOSTRADAMNZ Official NOTEを ご愛読いただきましてありがとうございます。

作者二日酔いのため、休載させていただきます。
8ppy先生の次回作に、どうぞご期待ください。
宜しくお願いいたします。


我々の活動をご支持いただけるノストラ警備隊の皆様、是非ともサポートをお願い申し上げます。いただいたサポートは制作や活動の費用として活用させていただき、新たなコンテンツとして皆様に還元することをお約束いたします。