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DAISO ゲーミングイヤホン 500円

ゲーミング。それは万能修飾語。

ゲーミングパソコンに始まり、ゲーミングマウス、ゲーミングキーボード、ゲーミングチェアーにゲーミングスマートフォン。ゲーミング座椅子なんてものもある。

流星の如く現れ、あらゆる単語の語頭にくっついては、それらを1677万色に発光させてきた恐るべき接頭語は、ついにDAISOにも手を伸ばした。

ゲーミングイヤホン。光こそ放たないが、歴代有線イヤホンでは最高額となる500円(税込550円)でリリースされた。

イヤホンに、500円。あの確たる重みを持つ黄金色の硬貨を引き換えにしてまで見ようとした景色は、果たしてどれほどのものか。


外観

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正直、安っぽい。DAISOに置いてある300円のイヤホン(最近では数え切れないほど種類が増えた)の方が高級感がある、ものもある。
しかしこれはゲーミングイヤホン。それは衒いを捨て、実用途、「ゲーミング」に全てを掛けた証左でもあるのだろう。


内容

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ゲーミングイヤホン 1つ
マイク 1つ
説明書 0枚
以上。


詳細

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見るからにカナル型イヤホン。圧倒的に巨大なハウジングは、寝ながらの使用を全く許容していない。
音量調節機能、再生・停止機能を持ったボタンがついている。音量調節はスライド式で、プレーヤー本体と同期はしていない。手元で音量の絞りを変える感覚。

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通話に必要なマイクは着脱式である。界隈では通常仕様なのかもしれないが、門外漢の私としては異常というほかない。しかし浪漫。私は浪漫を解せない人間ではない。
三脚にもよくあるような構造で、折り曲げるとある程度形状を記憶するようになっている。

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コード長は1.2m、材質はTPE。仕方ないが、個人的には微妙な選択だ。しかし、コードにざらざらなモールドが入っており、べたつかないように配慮はされている。

イヤーピースはこれっきり。失うなかれ。


着用

イヤホンを手に取るとまず浮かぶ感想と言えば、「軽い」だ。
見るからに樹脂製のハウジングであったため想像はついていたが、あまりに軽い。DAISOの300円イヤホンを常用している身としては心配になる軽さだ。

そして耳に差し込む。あの不祥な形状のイヤーピース、なのか? シリコン製の補助固定具とでもいうべきか、それがどこに存在しているのが正しい状況なのか分からない。

一先ず着けて、適当に音楽を再生してみる。今回は現在再生してあったSOUL'd OUTの「My Melancholic Prequel」。


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・・・


・・・・・・


軽い。音が軽い。ハウジングも軽く、まるで宙に浮かんでいる錯覚さえ覚えるようだ。なんと素晴らしい。これが500円、半英世だというのか。

いや、あくまでもこのイヤホンは「ゲーミング」。ゲームをしているとき、どれくらい音を聞き分けられるか。それが重要だ。


ということで、PS4のDUALSHOCKにイヤホンをぶち込む。プレイするゲームは「DARK SOULS3」。ゲーム起動時SEの音量が一定であるため、ゲーム内でどんなに音を小さく設定しても爆音で鳴り響くのが特徴の、名作アクションRPGだ。


・・


・・・


いや、軽いわ。音楽の時は軽くてゲームの音は重厚になるイヤホンなんて、ないよ。



ふむ。



いや、これは「ゲーミング」なのだ。昨今のゲームと言えばマルチプレイが常識。ゲーム中でどれだけ鮮明に応答ができるか。それにかかっている。

ということで、Discordを通じてボイスチャットをしてみた。

自分「いつもと比べて音質違う?」
相手「いや、音質って言われても……少し籠ってるかな」
自分「そう」

おかしい。500円もするゲーミングイヤホンが……500円もするゲーミングイヤホンを使っているというのに、反応が淡白すぎる。

想像していたのはもっとこう、

相手「声めっちゃはっきりしてるじゃん! 隣にいると思って振り返っちゃったよ(笑) 音質良すぎ!^^」

こういう反応なのだ。

おかしいな、と思いつつ手元を見ると、付属のマイクが置いてあった。

差さなくても通話できるんかい。


左耳のハウジングにマイクを差して、再度意見を求む。

自分「どう、なんか変わった?」
相手「え~……もう少し喋ってみてよ」
自分「こんにちは…………(コミュ障なので喋る内容が思いつかない)」
   (暫しの沈黙)
相手「うーん……よく分かんないわ笑」

クソが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



総評


DAISOの500円のゲーミングイヤホンは、買うな。


ゲーミング、ってつけとけば許されると思ってるだろ。絶対許さないからな。
大体、500円の癖に質感が300円以下ってどういうことだよ。これ100円イヤホンのガワだけちょっと変えて、よくわからんマイクつけて売ってるだけだろ。
音質も300円以下だしよ。音スカスカだよ。ぜろ○ん先生が描く男の前髪くらいスカスカ。でも好き♡ とはならねえんだよ。

あー、最悪。誰か2時間前の俺をぶん殴ってくれ。そして500円を恵んでくれ。


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まったく、ゲーミングなんて、

こりごりだよ~~~!!!!


(顔に向かって周囲から画面が黒くなる。こういう映像技法のことをアイリスアウトと言います)







あとがき

ちなみに、いつもボイスチャットをしているのはDAISOの200円で売ってるヘッドセットです。マイクがグニャグニャ動いて、しかも邪魔にならないように縦向きにも回転できます。ボイチャに付き合ってくれた彼曰く、500円のゲーミングイヤホンよりこっちの方が音が籠っていないらしいので、おすすめです。

あと、彼との会話をこの記事に一部、多少編集して載せましたが、許可はとっていません。この記事が消えたら、その時はお察しください。

ここはどこだ