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留学に行っておけばよかったと思う話

最初に結論を述べますと,留学を検討している大学生に対して,自分のような経験を避けてほしいという願いがあります.大学を9日後に卒業することになり,大学生活を振り返る中で,「留学に行っておけばよかった」と感じています.そのため,この体験を共有しようと思います.

自己紹介

留学を迷っている人に,ぜひ反面教師にしてほしい話をしますが,特に自分と同じ境遇の人には参考になる部分があると思うので自己紹介をします.

  • 2020年現役大学入学

  • 国公立工学部

  • 高校1年生から欧米に憧れがあり,留学に行きたいと漠然と思っていた

  • 大学2年時に,オンライン英語言語学習参加(マレーシア)

  • 大学3,4年時に国際学生寮で生活

高校1年生のときから漠然と欧米に興味があり,留学に行きたいと思っていました.その憧れの半分は,単純に英語を話せるようになりたいということ.残りの半分は,外国で生活することで劇的に人生を変えることができるのではないかという淡い期待でした.

高校2年生のときにアメリカにホームステイするプログラムがありましたが,当時の自分は今以上に人見知りで,行きたいと手を挙げる勇気がありませんでした.このプログラムに参加するためには,参加前に高校で特別な指導を受けることと,帰国後に学年集会のようなもので,プログラム参加報告をする義務があったと思います.今振り返れば非常に低いハードルですが,当時の自分にはそれが高いものでした.

高校3年生のときは特別留学を意識する機会はなかったと思いますが,
「大学入学後は留学に行くんだ!」
と強く考えていました.残念ながら志望校には合格することが出来ませんでしたが,そこそこの滑り止めに合格したため浪人はせず,大学に入学しました.

大学1年生のときは,前期がまるまるオンライン授業でした.後期から,大学付近に下宿してオンラインと対面授業に通う毎日でした.生まれて初めてアルバイトを始め,せっかくならと部活動見学をいくつかこなし,1つの部活に入部しました.この時,留学できる時間の融通がきく部活を選んだ記憶があります.

大学2年生のとき,夏休みにオンライン英語語学留学(マレーシア)を経験しました.そのプログラムは,コロナ禍でなければ現地に赴き,現地の大学生と交流しながら英語学習をするというものです.これが自分が英語を使って会話した初めての経験でしたが,とても楽しいものでした.このプログラム参加後,学校の国際交流課の方から大学敷地内にある国際学生寮の存在を教えていただき,大学3年,4年をこの寮で暮らすこととなります.2年生の後期は,英語学習への意欲も強まりToeicの勉強も始めました.

大学3年生からは,下宿をやめて国際学生寮に住むことになります.英語で会話が出来るだろうかととても不安でしたが,色々な国籍の人と交流することができました.彼らと食事・居酒屋・旅行・観光に行き,彼らと関わらなければおそらく行くことはなかったであろう外国人だらけのバーやクラブにも行きました.

そして,幸運にも3年生後期に留学できるかもしれない機会がありましたが,色々あってこれを逃しました.詳細はこの記事では触れませんが,端的に言うと,研究室の生活がとても辛く,大学院への院進を諦めたのが原因です.そしてこのチャンスを逃したのと同じ頃に,留学への熱意というものも薄まりました.

大学4年生にでも,引き続き国際学生寮で生活を続けましたが,3年生のとき程,沢山留学生と交流することはありませんでした.1人でいることが元来好きな性格であり,留学生との交流にそれほど価値を感じなくなってきたことも原因だと思います.この頃には,良い意味でも悪い意味でも欧米に対する憧れが薄れていました.むしろ,アジアに対する興味が強くなり,4年生の時には台湾とシンガポールに旅行しました.

長くなりましたが,以上がざっくりとした自己紹介です.

大学生が留学するにあたって知っておくべきこと

自己紹介にて触れましたが,自分の大学生活は国際学生寮という経験を除けば,留学を夢見ていたが結局果たせず失敗した,よくある大学生の生活そのものだと思います.

このような惨めな思いをしなくて良いために知っておくべきことを共有します.

留学は年次を重ねるについて難しくなる(例外はない)

まず最初に一番重要なことを述べると,それは留学は年次を重ねるにつれて難しくなるということです.「〜年生になったら留学する」とか「研究室に入ったら留学する」とか,「大学院は海外の大学に行く」とか,色々考えている人もいると思います.しかしそういうプランを実現できるのは本当に少数精鋭だけですので,強い言葉を使わせて下さい.

例外なく,留学は年次を重ねるについて難しくなる.理由を説明するにあたり,必要な事前知識をまず記述しておきます.

  • 語学留学であれば,どの時期(中学生,高校生,大学生,もっと言えば社会人)でも容易である為,言及するのは学習・研究のための留学である

  • 大学生活(学士)の留学には,大学の協定海外校に留学する方法,大学とは関係なく留学先を見つけて応募する方法,研究室の繋がりで行く方法の3つがある.その全てにおいて成績・語学力・明確は留学動機が問われる.

自分の経験から考えると,留学は最短で行く方法を考えないと失敗します.行きたいと思った瞬間が1年生,2年生であれば迷わず応募しましょう.そう思った段階で成績がよく,語学力があるのであればおそらく「大学の協定海外校に留学する方法」,「大学とは関係なく留学先を見つけて応募する方法」のどちらでも上手くいくはずです.

成績が悪く,語学力がない場合もまず応募しましょう.もう少し正確にいうと,留学できる方法を探して下さい.トビタテなどには受かるのは難しいですし,借りれる奨学金の条件も優等生に比べると悪いですが気にせず行きましょう.有名大学に行くのは難しいですが,どこかは行けると思います.

大学3年生になると留学の難易度がさらに上がります.それは就活があるからです.インターンに合格できない場合も,ガクチカを作りながら就活対策をするわけなのでかなり忙しくなります.

大学4年生になると,自由な研究室を選ばない限り,研究に時間を取られます.留学に行きたいと言っても,停学せずにその道を考えてくれる先生は少数でしょう.

修士1年となると研究と就活に追われて忙しいです.修士のうちに学会に放り込まれる場合も多いため,学部生の時より忙しくなることも十分考えられます.

修士2年生は,大学4年生と近い状況になります.ただしこの頃にはストレートで年次を重ねて行ったとしても24歳.18歳の時の熱量を保つことができるでしょうか?

社会人になると,幹部候補生は海外大学のMBAを取りに行かせてもらう場合があるようですが,枠はとても小さいでしょう.

悪手は,応募要件を見て,自分には実力がないからと先延ばしにすることです.

留学にベストなタイミングなんてやってこない

留学に行った・予定が決定した人の話を聞くと大体以下のようなことがきけます.

  • B4の秋から,研究室のつながりで半年ほど研究留学してる.うまくいけば,修士は海外の大学で修了したい.

  • B2の夏に語学留学に行った.B3の春から1年間,その大学に留学することになった.

  • B2の夏に語学留学に行った.B3の間に大学の国際サークルで活動し,B4からトビタテ留学Japanに選抜されて留学に行った.

  • M2の後期に,研究室のつながりで半年留学に行った.

  • B2の前期に,研究室のつながりで半年留学に行った.

  • B2の前期にオンライン語学学習に行った.B3の後期から,現地に1年間留学に行った.

全て知り合いの話です.こういう話を聞くと,「自分もいつか!」とか,「研究室に入ってから!」とか,「今のうちに実績を積んでおこう!」とか思いますよね.自分はそう思っていました.ですが,そういうことを思っている人に限って,留学のタイミングなんてそうそうやってきません

留学に行っているのは,限られた与えられたチャンスをしっかり掴みに行った人,チャンスが与えられるまで辛抱強く努力できた人だと思います.大袈裟な話かも知れませんが,自分は強くそう思います.

また,研究室のコネクションでの留学を考えている人は注意が必要です.なぜなら,研究が楽しいのか,担当教諭と相性が合うのか,あるいは成績が優秀である必要があるためです.これは研究を始めてみなければ分かりません.

自分は研究室に入るまでは,まさか自分が学部卒になるだなんて思いもしませんでした.それくらい,研究室と相性が合わない人だっています.

※主観だらけの表を作ったので載せておきます.

主観に基づいた年次と留学方法・難易度の関係(停学をしない場合)

最後に

社会人中に海外大学に入り直すようなことがない限り,今後自分は一生留学ができないと思います.別に留学に行ったからといって,1年後大きく変化があるわけではないと思います.それは2年間,日本に留学しにきていた留学生たちを見てきた自分はよく知っています.

ですがその留学経験は,長いスパンでじわじわと効いてくるものではないかと思うのです.外国人と話すだけであれば,私は並の大学生よりは多く経験があると思います.ですが留学では,外国人と話すことに留まらず,その国の文化を味わうことができます.この2つには大きな乖離があると感じます.

出来なかった自分が言うのもなんですが,留学に迷っている人は今すぐ動き始めて下さい.ありがとうございました.



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