初冠雪インマイマインド

画像1 今年は秋が長くて、一歩外に出てご機嫌になるような日が結構続いたから、春や秋に思わずつぶやくような「ずっとこういう感じの日が続けばいいのにな〜」が現実にあるという変な年だった。そして、それがあんまり続くと逆に「あれ?時間止まってる?」と違和感になってくるのだが、ここ一週間くらいで季節の進みが早回しになるみたいにやっと晩秋、やっと冬の風、匂い、空の色になり一安心なのだった。
画像2 15歳まで住んでいた場所は、小さなスキー場だの温泉だの、牧場の冬を利用する雪まつりだのを売りにする(人間が暮らしを営むには厳しいような痩せた・火山の麓にありがちな起伏の土地を商売にしようとするとどこも似たようになる)場所だったため、「今年も雪少ねくて大丈夫だべか〜」「冠雪とっくに来てっかな」などと思い巡らす。どうもそうやって半分くらい(もっとかもしれない)今自分がいるはずの視界でない、記憶の中の眺めと一緒に生きている。長く退屈で、危険で、美しい冬に触れられない日々は今年も平和で、ちょっと寂しい。

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