見出し画像

ぼっち在宅介護 じゃないニホンミツバチから学ぶお話

私、春からご縁がありまして、大家さんしています。店子さんは、🐝ニホンミツバチの皆さんです👏

知り合いに養蜂をされていた方がいて、セイヨウミツバチを譲り受ける話になっていましたが、その方の事情か?ミツバチの事情か?他の方のところへそのミツバチが行くことになりまして…

セイヨウミツバチ?ニホンミツバチ?養蜂?というものがなんたるかもわからずに「蜂が増えたら農業もこの集落もいいことあるんじゃね?」というノリで巣箱を買っていた私たちは、蜂もいない、経験者のアドバイスもない、ただの箱だけ持った田舎もんになりました😅


とりあえず、主人が気に入った養蜂のプロの方の本を選んできてくれまして…「読んどけよ」とプレゼントしてくれたんですけど…
まぁまぁ奥が深いというか、テクニックがたくさんある世界でして、頭に全然入らず…

とりあえず、
春に入居するかも…
こうすると入居するかも…
という最低限だけをなぞって、ことしの春、三箱の巣箱を畑の周りに置いてみたんです…無謀にも。


実は、これまでも何年か、庭だとかあちこち点在する畑に置いたりしましたが、全くヒットすることはなく…
主人は、「一生入らないだろうなぁ…」と思いながら、私を手伝ってくれていたらしいです。


日本には、ミツバチが二種いまして、
セイヨウミツバチとニホンミツバチがいます。

セイヨウミツバチは、養蜂家さんがハチミツを取るために積極的に家畜として飼育されている群になります。「蜂蜜屋さんです!」と暖簾を大きく上げていらっしゃるところは、主体がセイヨウミツバチさんになります。

セイヨウミツバチの方が
少し明るい色で大きい
こんな感じで、
距離が近く巣箱をたくさん置けているのは
セイヨウミツバチさんちです


セイヨウミツバチさんは、辛抱強く、人間が作る環境に順応して、たくさんのハチミツを集めてくれます。が、ちょっと怒りん坊です。
集合住宅というか、ルールのある寮生活みたいな住空間にいますので、ちょっとストレスがかかっているのかもしれません。管理下にいる前提の子たちなんで、病気にならぬように薬を入れてあげたり、暑さ避け、寒さ避け、天敵のスズメバチ対策をしてあげないと、すぐに巣箱を乗っ取られてしまうという子たちです。

きちんと管理をしてあげると生産効率の高い仕事をしてくれる精鋭たちですが、きちんとした生活管理の必要な子たちということでして…
体やメンタルは弱めというか、人間次第の子たちということでしょうかね。
だから、自然界に営巣はしないし、巣箱に自然入居するなどは稀なことです。人工的に入居していただく感じですね。


それに対して、ニホンミツバチさんたちは、住み心地の良い自然界に野生として生きています。巣箱を置いても、不自然なのでなかなか入ってくれません。10年経っても養蜂が上手く行かない方もいるとのことでした。

要は気まぐれなんです。気まぐれで野生児とくれば、丈夫な体を持ち、敵や環境に敏感なセンサーや感性を持っています。

小型でコロンとしている
少し黒いのがニホンミツバチ
自然児なのだ!


人間ごときが良かれと思った巣箱に、簡単に入る訳はなく、今の体調、今の季節にあった場所にホームを求めます。バンバン転居も厭いません。
農薬の混じる水源地には、近づきもしませんし、入居なんてしてくれません。
なので、逃去と言って、入居してもすぐ去ってしまうこともあるのです。

だから、日本ミツバチの養蜂となりますと、ハチミツの収穫も彼らの暮らしがあってのことですから、入居群も読めなければ、収穫量も読めないという技アリの仕事となります。



そんなこんなで、パッと見て、セイヨウミツバチかニホンミツバチかの区別もつかない私たち夫婦は、全くゼロに近い状態から巣箱を置いてしまいましたら、一箱に入居してくれてしまいました…やべー、わからない…

シーズンが変わるごとに蜂を見ながらアタフタ。ケアをしようと試みておりました。


が、全く、本のようにいかないのです。わからないことがもうわからないのです。

あるミツバチの先生を頼って質問ぜめにしましたが、あまりの経験のなさと私の状況報告の下手さに、先生が困ってしまわれて…
なんとなくその後、ご相談ができなくなってしまいました。


…落ち込みました。
せっかく自然入居してくれたのに…

ニホンミツバチの自然入居は未経験だと、宝くじが当たるくらい珍しいことらしいのです。

父がこだわって持っていた畑のまえに、ニホンミツバチが帰ってきてくれた!

居着いてもらわないと!という焦りとかたぶんいろいろありました。

ニホンミツバチにとってはかなり鬱陶しい大家だったと思います。
とにかく、コミュニケーションがとれませんでした。


当初、様子を見に行きますと…
スルーされました。
ミツバチの先生にはあいさつをするって言われたんですけれど、全くでした。

近づいてもシカト…

何をして欲しいかも全くわかりませんでした。


先生にも相談ができない。
やって欲しいことがわからない。
やりようのない状況に落ち込んでいましたら…

仲良しのヘルパーさんが言ってくれました。

「私、ミツバチのことはわからないけれど…
スルーされるってある意味すごい才能がある気がする…だって、ニホンミツバチは自然児で気難しいんでしょ?嫌いな人が近づいたら、攻撃してきたりするんじゃない?何にもしないってことはそばにいてもいいよってことなんじゃないかな?」

え?
そうなの?

たしかに、攻撃はされたことはなく…
素手で迎えにいっても刺されたことはなくて。
すすんで手に乗ってはくれないけど、手に乗っちゃっても全然意地悪はされなかったのです。


とは言え、もともと虫好きでもないし。
積極的なお世話と言っても、本通りにならないとなるとやってあげたいことはわからないので…


主人と話し合いをして、ただの大家になることに決めたのです。

私たちが賃貸を借りたとして。
毎日毎日、「雨漏してへんか?」「ご飯食べてるか?」「早よ帰ってきいやー」とか言われたら嫌だなぁと。

ある程度、自由に生活させてほしいよね?と。

エアコンが止まった!とか台風で床下浸水とか、隕石が落ちてきたー!とか、大量に害虫が出たー!ならば、飛んできて欲しいけど、それ以外はほっといてほしいなぁ!となりました。

いたくなくなったら、私たちだって出て行きます。それと同じだよね!と。


最初にお世話になった先生は、
「あなた方は、なんの知識もない。先入観やこだわりがないから、蜂の目線になって自然に任せてやるのが向いてるかも。」っておっしゃっていました。

私は蜂の目線になることばっかり考えていましたけど…蜂ではないので、蜂の気持ちはわからない…と悩んでいたんですけど…

私、蜂をコントロール下におきたかったみたいです…テキスト通りに生きて欲しいというか…
想定の範囲内の行動をしてほしかったんだと思います。

で、決めました。

「自分がされたくないことはしない」

「養蜂はしない」

「共蜂で行こう」

蜂と同じ地球に暮らすことにしました。


あくまで、大家さんです。
ハチミツは、逃去された時、残っていたら家賃としていただくことにしています。

未だ、何を求められているかわかりません🤣


今年は、暑い暑い夏でした。
あちこちで巣箱の中で巣が溶け落ちて、ハチミツが流れた、逃去したという話を聞きます。

ウチの店子の家もハチミツが入り口から流れだし、しっちゃかめっちゃかっぽいです。

生活を脅かさない程度に、ちょっとだけ一階床の掃除は手伝ってみました。

めっちゃおとなしい日もあり、
「逃去かなぁ」と悩みます。が、まだいらっしゃる様でして…
壊れた巣を治しているような…リフォーム中の様な…(ニホンミツバチでそんなことあるんかい?って感じなんですけど…)

昨日は、入り口からのハチミツの垂れる量が減っていたような気がします。

ハチミツの香りで巣箱の周りをオオスズメバチが飛んでいます。怖いです。でも、彼らには彼らの暮らしが待っています。(ミツバチを襲って捕まえますが、ウエスト細過ぎてミツバチを食べることできないんです。子供に与えるためなんです。しかも、ニホンミツバチからは反撃されることもあります。横取りしか得意じゃないんで気の毒です。不器用なんです。ハイ)

とりあえず、
頑張れ!ウチの店子さん!


そんな秋近い日です。

長くなった〜!スミマセン🙏

オオスズメバチがきて、
ザワザワしながらビービーいってるところです

私が横にいるだけだと
ビーとも言わない…無視
ちょっとセンチメンタルなんだけどな

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?