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ニートを楽しむ日記 284日目 1/8月 - 良き映画を二本観る

映画を2本観る。
『丘の上の本屋さん』2021年、イタリア
『さかなのこ』2022年、沖田修一監督

『丘の上の本屋さん』は、イタリアの美しい街で古書店を営む老人リベロと、彼の店に本を借りに来る貧しい少年エシエン、そして彼を取り巻く人々の物語。
物語に大きな事件があるわけでも、わかりやすいクライマックスがあるわけでも、人々の物語が繋がるわけでもなく、淡々と静かに穏やかに優しく、本を通じた老人と少年の日々が描かれていく。
派手さは全くないし、舞台も古書店内と店の前ぐらいでほぼワンシチュエーションなんだけど、とてもよくて自分の中に刻まれた映画だった。

幼少期から本で育ち本に救われてきた私にとって、リベロもエシエンも私自身に思えて仕方がなかった。
少年エシエンは、図書館や本屋に通いつめ一日中本を読み、本を通して世界や人々と出会い、そこに自由(イタリア語でリベロ)を見つけた20年前の自分。
老古書店主リベロは、本と生き続けそれを生業とした世界線40年後の自分。
染み入った。

『さかなのこ』は珍しく蕪ちゃんと視聴。
蕪ちゃんは悲しい映画が大嫌いで、人が死んだりするのも大嫌いなので、一緒に見る映画を選ぶのはとても難しい。
でもこれなら大丈夫だろうと思い選ぶと、大正解。蕪ちゃんと見るのに最適な映画だった。何というか、蕪ちゃんがミー坊みある。

のんさん演じるミー坊もいいし、ミー坊を取り巻く人々もみんな優しくていい。優しい世界。不良たちもみんないい奴。5年後?の「剃刀モミです。(優しい笑顔)」は笑った。


2本とも温まるいい映画だった。


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