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2024/04/24

別の病院に勤務している後輩と話して来ました。

私が新卒で入った病院はエリアの中で厳しいって有名なところみたいです。
一方で後輩ちゃんが働いている病院のことを聞いてみると随分と違って驚きました。

まず、パワハラがないこと。

今はどの業界でも何かと◯◯ハラスメントということが配慮されていますが、看護師の世界って一線引かれているといいますか、その色が強くないのではないかと感じます。

私はパワハラを受けていたそうです。

日常茶飯事だったことでいえば、
挨拶無視、「看護師向いてない」「何で来たの?」「あほなんじゃない?」などの暴言を交えて他スタッフがいる前で泣くまで指導、陰口に同調させられるなどなど。

私にとってこれが日常だったのでパワハラだなんて思ってもいませんでした。これが当たり前になってしまっていたから。
慣れは本当に怖いもので当たり前でないことが普遍化してしまうと当たり前だと感じ、それに適応しようと頑張ってしまうのです。
今もしこれを読んでいて少しでもおかしいなと思うことがあるのであれば、その正常な感覚があるうちに周りへ相談してみたり、あるいは逃げてしまった方が身のためだと思います。

私がひどいなあと感じたわかりやすいもので言うと、私が気管支炎で声が出ないどころか話すことで咳が止まらなくなってしまった時期に、ペアの看護師から指導やら説明やら声を出さなくてはいけない業務ばかりを任されました。スムーズにそれらをこなせないことに対してお叱りを受けました。
仕事に支障をきたしてしまっていることは全て私の責任ですが、結果は目に見えていたはずです。患者さんに対して最善の看護を提供することを考えればこのような仕事の配分はしないのではないかと感じた出来事でした。

一方で後輩ちゃんが働いている病院では、上記のような配慮に欠けた行動をした人がいれば、その人自身が師長やら部長から呼び出され、厳重注意が入るそうです。
私が勤めていた病院ではこういったことが師長の目の前で起こったとしても何にもなりません。結果が全てです。仕事をできたかできなかったか。そこに言い方だの配慮だのは含まれません。

上の世代の看護師はもっと厳しい世界で生き抜いて来たということは重々承知です。
私が若い時は〜という内容の話をよく聞いたものです。新人時代にいじめられたから新人にいじめ返すという風潮は私の病院だけだったのでしょうか。少なからず、後輩ちゃんの病院では、新人時代にいじめられたから新人指導では言葉遣いや態度に配慮しようという風潮があるようです。

ちなみに後輩ちゃんの同期はこういった暴言を先輩から受け、民事訴訟を起こしたそうです。
実際にこれを公の場でパワハラだと訴えることができるのは氷山の一角に過ぎません。これはきっとどの業界にも共通して言えることです。
裁判をするにはお金も時間も要しますし、何より嫌な記憶を何度も何度も呼び起こさなくてはなりません。身体的にも精神的にも苦痛が伴います。

看護師業界にもどんな理由があってもパワハラはだめだよね、という風潮が広がっていくことを切に祈ります。私は新卒で入った病棟の環境がトラウマになり、病棟看護師をすることを前向きに考えられなくなりました。
もちろん、働き口が変われば環境も変わるのは当然なのですが、どうしても先入観があり、一歩踏み出すことができません。

後輩ちゃんの病院のようにいいところがあればまた病棟看護師してみたいなあ。いつか。

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