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日本に行くペーペー中国人をアテンドする側になって② 2024春 〜うららか〜

日本出張。4/8-12。今回は営業が1人増えて、計5人の大所帯。

人物のおさらい。

メンバーのステータス

社長
去年の出張でめんどくさい人間さを遺憾なく爆発させていた。何度置いて行こうかと思ったか。

上司
まだ社長よりはマシ。結構軽率に衝動買いしているので、その都度私は「中国ではなかなか買えないですよ」と煽る。日本にお金を落としてってください。

営業さん(Cさん)
去年も出張で一緒だったCさん。相変わらずいつも大人しいので、内心すげー怒ってたりするのではと心配になる。

営業さん(Lさん)
出張新メンバー。今回が初の日本。海外は昔、友達とタイに行ったことがあるらしい。地図が読めない。


日本出張時のホテル

出張初日。私も地震で災難だったけど、みんなも飛行機が遅延して前日0時過ぎにホテル着。

部屋に電子レンジあった

今回のホテルは水天宮前。上司は日本出張の宿を決める時に、広さをとにかく優先する。ある程度の価格帯は決めてるみたいだけど、「少しでも安く」よりも、「少しでも広く」。
「日本のホテルは圧迫感がある」と。確かに中国のホテルに比べたら全然狭い。日本は15㎡くらいが基本だけど、中国は30㎡くらいで6000円台だったり。
毎度0.5㎡でもより広いのを求める。すると、自然と東京駅より東側になってくる。「部屋の広さ順に検索」ってのは、私が知る限り日本の宿サイトでは無いので、もう中国のサイト(携程)で上司が探すのに任せてしまう。
①どのあたりがいい場所か訊かれる→②渋谷新宿が便利だと答える→③調べて「高い」と言う→④広さで上司が探す→⑤じゃあ訊くなよと私が思う の毎度繰り返し。
あと、ホテルの周りにご飯食べるところがちゃんとあるかをやたら気にする。え、今から!!? と私が言うも、中国人、ごはんプライオリティーがやたら高い。

交通ICカードを買うぞ

初日の最初にやることがこれ。去年から半導体不足でICカードが定期以外は販売停止中。春に再開とのことだったけど、4月半ばも過ぎた今もまだ。
前回の、外国人が買えるPASMO passportは1ヶ月の使用期限で。今回また買い直さなくてはいけない。
前回と同じ大手町のメトロの定期売り場窓口へ。すると、PASMO passportは今なんかの券と抱き合わせ販売のみになってるみたいで、通常のPASMOが買えた!!
やったーー!! こっちの方がいい!! (外国人のみでパスポート提示が条件です) 中国携帯は制限のせいで通常はモバイルSuicaが入れられないので、これがすげーめんどいんですよね。駅員より社長らより、私がこの両方の交通ICカード事情を一番理解しているので、喜んでるのは私だけでメンバーはよくわかってない。
ずっと使わなかったら使えなくなるんじゃないの?と社長は言うけど、6ヶ月です。そのロックは窓口で解除できます。
カードが完全に使えなくなるのは確か10年一度も使わない場合。それは多分無いのでややこしいから黙っておいた。それを黙っておいても、デポジットとチャージ金の説明を、理解させるまで3回くらいした。
基本的に説明は全て時間がかかる。これ、多分言語の問題じゃない。体験と応用力の少なさに起因している。これ、中国のネット規制の影響もあるのかもしれない。

中国スピードの買い物

PASMOも手に入れたし店に移動。翌日客先に行く時に社長はスーツで行くらしく、靴が欲しいと言い出した。たまたまスーツ屋の前を通って、革靴が並ぶのを見かけ。出てきた店員さんに、靴のサイズを30いくつと告げていた。そうだ、中国は靴サイズがセンチじゃないんだ。店員さんもわからないでいて (そこはプロなんだから知っておくべきだと思う)、私がSiriに訊いて確認。
社長が「一番人気の物はどれですか?」と訊き、店員さんがその靴を指して説明をしようとしたところで、「それで」と。さすが社長やってるだけある、決断がめちゃくちゃ速い。
足が痛くならないデザインのがいいとはその後で思い出したように言ってたけど、悩んだりこだわったりが一切無い。一番人気を訊いたのも、おそらく主体性の無さではなく、市場で売れているものに対する経営者視点での信頼。

試し履きも雑に脱ぐ ちゃんと揃えなはれ

社長はプライベートで普段ほとんど買い物をしない、ってのは聞いてたので、ファッションに対する執着が無いのも知ってはいた。
私「すっごい速いですね、なんか悩む買い物は無いんですか?」
社長「車と家はちゃんと考えるよ」
つっても、車も実用性の高い、高級車ではないもの。中国の場合、工場長とかは高い外車を買って富を見せびらかす傾向が強い。金持ちですアピール。上司は、それを「バカみたいでしょ」とすごく否定する。うちの社長夫妻は、そういうのは全然無い。会社の経営に回してる印象。でも家は知らんな、不動産買ってんのか…?

みんなでごはん

中国人、12時過ぎるとすぐ昼ごはん食べたがる。今回5人。昼時にこの人数難しいぞ…。そして、社長が一番偏食。
出張中は仕事の都合上、駅ビルやモールにいることが多いので、とりあえず上の階のレストラン街へ行って、何が食べたいか見てもらうようにしている。
「定食屋は安牌」って定義があるらしく、社長は定食屋を見つけると入りたがる。さらに安牌メニューはカツ丼。刺身など生モノはダメ。洋食屋は好まない。米食派。これだけでかなり限定される。めんどい。一方、上司は好き嫌いが少なく、日本にいるなら日本のものをとチャレンジ派。嫌いなものなんですか?と訊いたら、「んー ザリガニは生は嫌ですね」と言われたことがある。私もそれは嫌だよ。

海外いると味噌味が沁みる

大戸屋、タッチパネルが多言語になってるんですね。日本の食を体験したい旅行者にも気軽でいいかも。中国語に設定して渡す。
営業のCさんは前回の来日もあるから少し気持ち的に慣れてる様子。Lさんはよくわからず、Cさんと同じものを選ぶ。保守派の典型的汕頭人…。

初めてのお花見

日本の店は、中国に比べて開店が遅い。中国だと9時でモール開いてたりも普通。朝、店にそんなんで行けず、その時間で桜を見ようと上司の提案。わーい 上司は植物趣味があってお花好き。出張の時期が決まった時に、「東京、桜咲いてるかもしれないですね」と言ったら「テレビで見たことはあるけど生で見たことはない」とずっと楽しみにしてて。言った手前、(やべ、咲いてくれ…!)と祈っていた。
パスモ買った大手町の後、上野か皇居かで、社長は「近い方がいい」と言ったので皇居へ。それが失敗だった。お堀の桜の名所って、ずっと北西側なんですね。歩いたわりに月曜で敷地内も見学できず、入れない場所の一本の桜も遠くてわからないと…。上野にすればよかった。
ここは天皇の住んでるところです、と説明すると、営業らに「jia(家)」と言ってるのが聞こえる。まあそうだけど。
上司「天皇は政治の人では無いですよね? 何をしていますか??」 うーん、難しいこと言う…。
私「海外の偉い人に会ったりします。地震が起こったら、その土地に行くとお年寄りが喜びます」
私もこんな説明くらいしかできない。中国だと王様いないからわかんない感覚なのか…。溥儀…。もちょっと違うか…。

その後、たまたま錦糸町で通り道に桜満開の公園が! あえてそこを通る。

撮れ撮れ
この日見れてよかった 翌日から天気崩れる予報だったので

営業の2人も接写しとる。汕頭では桜見れるところが無い。中国の桜は武漢大学が有名と聞いたことがある。折角だし、社長と上司で撮ってあげますよと携帯を取ったけど、画角にあれやこれや悩んでると、Lさんが「近過ぎる」と。そうだ、若者中国人は「映え」が得意だ、と携帯を渡すと、桜も人もキレイに画角に収めていい写真に…。流石。私、下手だな…。
ただ、中国人でも画角に変な空間作る下手な人も多い。映え写真撮ってる若い女の子が一番上手いと思う。

〜長くなってきたので次回へ〜

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