パソコンも、もうちょっと長生きしてね
午前中に、就活のために求人募集してるところに送ったメールが、
「メール送信エラー」で
送られてなかったと知る。ぎゃあぁ。
祖母と電気屋に行き、祖母に出してもらったお金で買ったこのパソコン、
とっても愛着がある。でも最近、急に画面真っ暗になったり、命がつき始めてきている気配が。
いま欲しいもの
・職歴
・健やかな体(3、40キロやせられたら……)
・憂鬱にならず、記憶力の良い新鮮な脳(言い方ホラー。笑 病まない人格って意味ね)
夢を安易に語るな。あったけど捨てたし。
叶えてからにしろって。
・ピアノ弾きたい → 昔弾けたけどいまどうだろ? ピアノ持ってないし
・人とのつながり → 敬語の本を古本で手に入れた。頑張れ
裸眼で見る桜はかすかにぼやけている。
着替えていて、母がサイズの合ってないブラをつけて、
服の上からでもわかるほど、急に胸が大きくなった娘を見て笑う。
外出して買い物。散歩。
棚の上のカゴに伏せていた、こげ茶と白の猫を見つけてちょっと触ろうとするととよけられる。首輪はしていない。
怖がるなら触っちゃだめ。一歩下がり離れて観察。
前にここを通ったときにもいた。
空きっぱなしになった引き戸の向こうに、スキンヘッドのおじさんがこちらに背を向け座っていて居眠りしている。職人頑固おやじ風のちょっと怖そうな顔。ラジオらしき音も聞こえてくる。
正面に回ると、麺類のお食事処だった。「準備中」の木の札。
この街に住んで数十年経つけど、あまり地元のお店で飲み食いしたことないな。食べてみたいな。
帰宅。
このブラ合ってない、と少しななめに体を向け、祖母とおばに見せる。
おばが爆笑していた。これ大きすぎるんだよ。
ははは。楽しい我が家。
会わなくなっていた役所の相談員の方に電話。
このまま関係が切れても良かったけど、そういうのは今年はやめようと決めていたので、頑張って電話。
バイトを探してると話したら驚いていた。
そりゃーね、お金ないんだから探しますよ。親のすねかじろうにももう足がないんだもん。貯金だってないし。危機感はあるって。何度も不採用で、時間だけが過ぎ、こうなってるのがヤバいけど。
「ひきこもり」って言葉のイメージの違いだな。笑
家族は元気ですか? と訊かれる。みんな元気そうでご飯食べてますと伝える。
祖母と会話。
私はパソコンに向かいながら。
祖母「綾花、お布団干した?」
私「うん」
祖母「あたしおろす力なくなっちゃったのよ。腰の骨折れてから
動けなくなっちゃって……。93までできたんだけどね。
口だけは動かせるんだけど」
つぶあんのよもぎの串に刺さったお団子を食べている祖母。
私「……」
(そっか、何年か前のことは覚えてるんだな)
あとで布団下ろそう。
私「そうやって口は動かせるんだからいいじゃん。
口からお団子食べられてるんだし」
あのとき、救急車を呼んでいたら、
おばあちゃんの腰は曲がらずに済んだのかな。悔やむ。
祖母本人が拒否したし、病院になかなか行かせられず、ようやく行って、腰の圧迫骨折が判明した。
数分後。
祖母「あーちゃん、布団干してる?」
綾花「うん」
祖母「あとでとりこんでね」
私「……」
(さっき言ってたなぁ)
<今日の幸せ>
メール送ったけど送れなかったところに直に行って、
「ここで働きたいのですが……」と店員に直談判。
話してみると、土日に働けってことになりそう。前仕事してた時は土日
休みたかったけど……。
勇気出た。こんなことできるんだ! 私すごい。
どうせ私なんかいつかは死ぬ身。
あこがれたりうらやんでるあの人たちみたいになれない。
それはわかっている。苦しい。
それがどうした。きっと心が麻痺しなくなってきた結果だ。
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