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#noteクリエイターファイル・「叶え組」桜林直子(サクちゃん)さん

noteで活躍するクリエイターを紹介する#noteクリエイターファイル。

今回は、クッキー屋「SAC about cookies」を営む桜林直子(サクちゃん)さんをご紹介します。桜林さんが2017年10月に投稿したnote「世界は『夢組』と『叶え組』でできている」は今でもずっと多くの人に読まれているロングセラー。「スキ」も1000を超え、その数は更新され続けています。

自分の考えを整理するために書き始めたnote

桜林さんは3年前、子どもの成長に合わせてできた時間に、これまで自分がどんな仕事をしてきたのか、記録を残すためにnoteを書き始めたそう。時系列で、中学生まで遡り、高校時代を経て、就職の際、仕事について何を考えてきたのか。クッキー屋をなぜはじめたのか。自分のなかにあった仕事に対する思いを淡々と書き連ねていきました。

「はじめはもちろんフォロワーもいないし、根暗なので(笑)むしろ『誰も見ていないから大丈夫』と自分に言い聞かせて書いていた。当時は“バズる”ということも知らなかったくらいで。noteは誰にも頼まれていないのに、自分のモヤモヤを整理するためだけに書いていて、なんでも書いていいわけだから、書けないということはなかった。誰かに見られていてもいなくても、書くことはいいな、と思って」

役に立たない、おしゃべりができる場所

シングルマザーとして子育てをしながら、クッキー屋「SAC about cookies」を経営する桜林さんは、常に「時間をつくる」ことを意識してきたそう。だから、noteも書き始めた1年近くは、夕方喫茶店に立ち寄って、書く時間をつくって書いていたとか。でも、基本的には自分にルールは課さない。書きたいときに書きたいことを書く。ただし読者でもある自分に対して嘘は書かない。

書き続けるモチベーションはその時々のフェーズによって違うと言います。たとえば最近、Drゆうすけさんと始めた月額課金の有料マガジン「月刊 自己肯定感」は、お金を払って読んでくれる人が書く前からいる、ということが大きなモチベーションになっているそう。

「これまで私が自分のために書いてきたことが長い自己紹介になって、この人が書いているものを読んでもいいかなと思ってくれる人がいることがうれしくて、大好きって思う。有料マガジンの課金は“入場料”だと思っていて、商品として書いたものを売るという感覚ではなくって。この場所があるから、安心して自由に書きたいことを書ける」

noteを書く人が増え、役立つ有益な情報が多く目立つなか、桜林さんは「ゆるくてどうでもいいことを書く場所を守りたい」と話します。だからこそ、有料マガジンでは、タメ口で、“いいこと“や“役立つこと”を書こうと思わないで、自己肯定感が低かった自分の経験を語ったり、Drゆうすけさんと意味のない“おしゃべり”を楽しんだりしているのだとか。

“わかりあえない”という前提に立つ

人格や思想がにじみ出る桜林さんのnoteは、読む人に“寄り添い”共感を生んでいます。でも、本人はそれをきっぱりと否定します。“寄り添う”というのは書く側が決めることではない、と。

「私は“お互いのことがわからない”という前提で書いています。わからないから、自分のことを書いたり、おしゃべりをしたりする。私がしてきたことや考え方をただ書いているだけで、読んだ人がどう思うかは、おまかせ。共感してほしいから書くということは一切ない。だから誰かに寄り添って書いていないし、寄り添えているとも思っていない」

「読者に、役に立つこと、寄り添うこと」よく言われるそれらのことを意識しないで、「自分に嘘をつかずに書く」という潔さが、読む人の気持ちを心地よく揺らし、気づきを与えてくれるのかもしれません。

■ クリエイタープロフィール
桜林直子(サクちゃん)
洋菓子業界で12年の会社員を経て2011年に独立し「SAC about cookies」を開店する。現在は自店の運営のほか、店舗や企業のアドバイザーなども行なっている。娘のあーちん(現在15歳)は、2012年(9歳)より「ほぼ日刊イトイ新聞」にてマンガ、イラストで連載中。http://www.1101.com/tabebito/index.html
noteアカウント:https://note.mu/sac_ring 
「月刊 自己肯定感」:https://note.mu/sac_ring/m/m38349a19b458 
「スイスイサクサクよむラジオ」:https://note.mu/yomradio


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