英語が話せるようにならない理由

英語を話したいと思っている人、仕事や勉強で英語の会話力が必要は人は大勢います。日本には英会話学校がたくさんあります。でも、英会話学校に通って英語が自在に使えるようになった人は皆無と言っても良いぐらいです。なぜでしょうか。上達しない理由を手短に言うと二つあります。

①勉強に費やす時間と集中力が足りない
②勉強の仕方が間違っている

①のように勉強が足りない人はもっと頑張るしかないのですが、どんなに頑張ったところで、②のように方法が間違っていたら効果は出ません。日本人が他国の人たち並みに英語を話せるようにならない原因は、勉強時間よりも勉強方法にあります。

まず、巷でよく言われる間違った勉強方法について、少し詳しく書きたいと思います。

とにかく度胸で慣れる:ある程度正しい知識を身につけてからでないと、どんなに勇気を振り絞っても英語が話せるようにはなりません。話すために必要な知識は、書き言葉ではなく音声の扱い方です。これは学校ではほとんどやらないので、最初から勉強のやり直しが必要です。

英単語にカタカナでルビを振る:英語の音を出すための筋肉は、カタカナの音を出す筋肉とは位置が違います。筋肉の動かし方も違います。なので、カタカナで間違った音の出し方を覚えてしまうと直すのに苦労します。特に、単語をつなげてフレーズや文を作る場合に口の動きが悪くなります。

発音記号を暗記する:発音記号は音声学の研究に作られたものですが、実は世界的に統一されたものではなく、研究者や教育者によって独自のものがたくさんあります。また、実際の会話で使う音は辞書の音声とも発音記号とも違います(発音記号にカタカナでルビを振っている人も多いのですが、それではカタカナ英語になっても仕方がありませんね)。

間違っても気にしない:「日本人は間違いを気にしすぎる」という説をよく聞きますが、私がアメリカで世界中の人たちの話す英語を何十年も聞いてきたところで判断すると、日本人の英語はそれほど正確ではありません。間違ってしまったら次から正しく話すための努力は必要です。

ゆっくり話す:英語圏の会話の速度は、時代と共にどんどん速くなっています。日本人はもともと自国語で話すのがゆっくりなので、英語でもっとゆっくり話したら英語圏の会話には追いつくことができません。速度を上げることは、日本人の英語学習の重要課題です。

外国に住めば上達する:これは昔から今でも信じられている迷信です。帰国子女でも、きちんとした英語が身についている人たちは、海外生活中に親に家庭教師をつけられて勉強しています。決して努力せず自然に英語が上達したわけではありません。逆に子供の時にアメリカに来て、日本語も英語も中途半端になって苦労している人は大勢います。

それではどうしたら良いのか?次回は正しい勉強の方法についてお知らせします。



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