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野毛のキムラ

 2021年も早や2月も終わりの日曜日、散歩がてらで横浜は野毛に参りました。この辺りは居酒屋集まる有名な昼飲みスポットであるが、こんな時期なもので開いているお店もチラホラ、少し寂しい印象です。本日は晴天なり、散歩も快調、都橋商店街の閉まっているスナックの前を通りながら「いい店名だなぁ」とか、「やっぱりホッピー仙人いいよね〜」なんて。そんなこんなでお腹は減るもの、ちょっと遅めの昼ごはんはガツっと肉ですかな、肉。今日は歴史ある洋食屋で昼飯とシャレこもうではあーりませんか!

 野毛の洋食屋、キムラさんは創業昭和13年の名店。入店したら、しっかりお手を消毒しつつの着テーブル。しかしこの店、いい雰囲気だ、薄くかかるジャズに、マナーの良いお客様たち、静寂感さえ感じる。アメ色に歴史を刻んだ壁板、暖色系の少し暗めなライティング、赤いタッターソールのテーブルクロス、うーむ、トラディッショナルな正統派の洋食屋だ、これは盛り上がらざるを得ませんな。本日の主役は本店名物の肉々しいハンバーグちゃん、そこに至る道程を検討せねばならぬことよ。

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 まずは中瓶のキリンラガーと、合わせて特製のポテトサラダを。グイとビールをまず1杯、間違えござらんな。ポテサラはおジャガ角切りのごろごろタイプ、玉ねぎとキューリとニンジンが、まろやかクリーミーな味わいの自家製マヨちゃんにほどよくミックスされております。おぅ、これはいいポテサラだ、居酒屋さんのクラッシュドタイプも良いが、こいつぁ上品な味わい。このマヨ、ただものではないナ、ビールによく合うことよ、旨し!

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 そして参りました、カニクリームコロッケ。こんがりと揚げられし俵型のイイ表情、そしてここにも特製マヨ!とケチャップが添えられ色も鮮やかちゃん。さて、お味は・・・熱っ!思わず温度を考えず頬張ってしまった、でもホフホフしながら食べるのもカニクリの正しい食し方の一つとも言えよう。しかし美味しいなぁ、カニの味がしっかりしている、カニ配合度タカシ君。カニっていいよなぁ、次生まれてくるならカニかな、は嘘です、だってカニたべられなくなるし!など下らない想像はさておき、これまた旨し!そしてここでも特製マヨが大活躍、カニクリちゃんに付けていただくと、カニ味がより芳香になり、これまた別次元のおいしさ、さらにここにちょいケチャ追加でまた異世界の味変!言うまでもなく最高な逸品です。ここでおビイル中瓶追加決定!

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 おぉ、ここで主役のお出ましでやんす、ハンバーグ!貝殻の鉄皿にデミグラスソースたっぷりのハンバーグ、添えられし愛しのオレンジ卵ちゃん、グツグツしながらやってきました。こいつぁイカす、ナイスなルックス、卵は真珠ってイメージなのだろうか、カワゆし。ナイフでハンバーグを切ろうとしたその時、や、柔らか〜。これナイフいらないタイプのやわ肌ハンバーグだ!デミたっぷりのハンバーグを、半熟の卵の海に浸し、パクり、ウホっ、こりゃ最高!肉の旨味と、デミの旨味がタマちゃんにより増幅され、いやーこれは不味いわけがなかろうことよ、旨し!!ここで、付け合わせのパンとともに。パンはすでに「バーガーにしたっていいンだぜ!」と言わんばかりに切り目が入っており、バターが塗布されている。そうか、ならば受けてたつぜ!再びデミと卵でコーティングされしハンバーグをおもむろに挟み、ガブっといこうぜ、旦那!おぅ!こいつぁいいや!ハンバーグからのハンバーガー!これが野毛の洋食なんだぜ!!

 いやーお腹もいっぱい、おいしかったなぁ、お腹も心も大満足。もう夕方近いけど、日が伸びたなぁ、春はもうすぐなんであります。

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