人生 フィクション ノンフィクション

よしえ「あー、小さい頃から大変だったわ、あたし。親なんか不仲でさ、家で毎日ケンカ。父親なんかそれが原因でアル中になっちゃってさ、仕事は普通に行ってたけど、ついには肝臓がやられちゃって、それで御陀仏よ。母親もそんな不仲が原因だったのかわかんないけど、自律神経失調症だとかで、毎日何だかしんどそうだった。でもそんなに暗い感じとかは無かったんだけどね。ただ、低血圧もあって、朝が辛いとかは言っていた気がするなぁ。それでもう2人は亡くなっているけどさ、今度大変なのはあたしよ、あたし。2人の人生に似てきちゃって、あんまりいい人生じゃないのよね〜。あんまりって言うか悲惨ね。同年代と比べたら悲惨ね。でもまぁそれもあと数十年の話じゃない?数十年もすれば今度はこっちが御陀仏だから、まぁいいかって感じもあるわよね。」

医師「えー、10時36分、ご臨終です。」

よしえは人生を生きていたと信じているでしょう。
今でも生きているかもしれません。
でもそんなことを考えたことはないでしょう。 だって人なんか生きてて当然なんだから。
よしえはずっと病院のベッドにいました。 
よしえはずっと眠ったまま、病院のベッドでその生涯を閉じました。

#日記 #コラム #エッセイ

ごめんなさいね〜サポートなんかしていただいちゃって〜。恐縮だわぁ〜。