一寸文學 其ノ九

画像1 塔子は決して男を愛する事ができなかったのではなく愛する事を許されなかっただけなのである。塔子の愛の形はいわゆる奇形である、しっかりとした構造は持たず日ごと時間ごとに形状を変え、ときには糧になりときには毒になりときには狂気となるので、そこらへんにいる人間には到底受け入れ難い愛であったのです。しかし積木のように重ねた男との関係を、一瞬で破壊してしまう塔子の狂気に最も苦しめられているのは塔子自身に他ならないのである。高校生で精神科に通いはじめた塔子は自分と自分の間で無限に膨らむ不安を抱えて生きているのであった。

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