半側空間無視[概念認知から考える]
お疲れ様です。はらリハです。
本日は…
「半側空間無視:概念的な認知の問題」について解説します。
※ 引用、参考書籍
ボストン失語症診断検査の「クッキー泥棒」
半側空間無視は、当事者がどのように得られた情報(見たり、聞いたり、触れるなど感じたり)を解釈したのか、知る必要があります。
難しい言い方をするなら『概念的な認知』です。
半側空間無視で、その部分を評価するためにはボストン失語症診断検査で使われている「クッキー泥棒」の絵を患者さんに見せて言語で説明させる方法があります。
それによって、絵の左側の人物や物体の「視覚的な無視」だけでなく…
☑︎ 人物が何をしているのか?
☑︎ 何が出来事として起きているのか?
☑︎ 人物が何をしているのか?
☑︎ どのような解釈や推理が可能なのか?
など、「概念的な認知」を分析することができます。
これは、左側の認識できない空間と、その空間をどのような意味として理解/認識しているのかを知ることができます。
皿を持っている女性を母親と認識できない
マイナーズによれば、半側空間無視の患者さんは「クッキー泥棒」の絵を見て次のように説明しました。
患者さんは「皿を持っている女性」を男の子の母親と理解しておらず「クッキーの缶を開けている男の子の空間」と「女の人(母親)の空間」をそれぞれ別々の空間で認識しているようです。
他にも、ジョンストンは「クッキー泥棒」の絵の説明を左片麻痺(劣位半球損傷)患者さんに求めると、次のように語ったと報告しています。
このように半側空間無視患者さんの脳には左無視以外の「概念的な認知」という問題も潜んでいるようです。
半側空間無視の有無は机上検査や日常生活動作で比較的簡単にスクリーニングすることができます。
しかし、セラピストは患者さんと対話し、患者さん自身が無視をどのように認識しているかを知らせることも大切です。
それによって、患者さんが空間世界をどのように認知しているのか理解がより深まります。
終わりに
ここまで、読んで頂きありがとうございます。
最後に、脳卒中後遺症の改善に向けた自主トレメニュー(有料500円)を紹介します。
上記で説明している通り、
「病院でやっていたリハビリ」と「本来回復に必要なリハビリ」
がズレていることが非常に多いです。
よく聞くのが「原因は筋肉」という話。
筋肉トレーニングも必要ですが、よくよく考えると根本的な問題って脳じゃないですか?
だって脳の損傷なんですもん・・・
脳の回復に必要なリハビリしないといけないじゃないですか。
そこをピックアップした自主トレを提供しています。
なぜ自主トレで回復するのか・・・
根本的な問題である脳の問題に対して「脳と手足の神経の繋がりを作るリハビリ」を根源に作った自主トレメニューだからこそ「改善する」がついてきます。
根本的な問題に着目したメニューなら回復も見込めると思いませんか?
今よりも10歩も20歩も先の自分になるためにも、使えるものは何でも利用しましょう。
内容は大きく分けて3つです。
☑︎ 病態、症状の理解
☑︎ 病態、症状の原因
☑︎ 自主トレメニュー
となっています。
病態を理解することで、なぜ自分がこのような状態になり、どこに問題があり、どこを気をつけることでその症状が緩和するのか、図や写真を使いながら分かりやすく解説しています。
全く動かせない方から、症状が軽いけどうまくいかない方まで、必要な機能的要素と脳科学的な知見を併用したメニューになっています。
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