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離床と血圧 〜血圧をどの様に捉えるか〜

皆さんおはようございます🌞
452日目を担当する理学療法士のシミーです!

私の記事では、臨床12年の経験をもとに、患者様の状態をどのような視点で考えていくのかということをメインにお伝えしています。How towよりも、“考える”という部分にフォーカスした内容になっております。私自身が新人時代に臨床で理解できなかった経験からどのように考えていけば解決の糸口が見えてくるのかということをお伝えしていきます!興味がある方は是非最後まで読んでください!


本日のテーマは「離床と血圧」についての内容となります。

皆さんは離床の際に血圧をどうするかで悩んだことはありませんか?

私は新人の頃には起こしたいけれど低血圧で起こせない、または血圧が高すぎて起こせないということが多々ありました。

しかし、意識レベルは問題なく気分不良などもないため、「寝ているより起きた方が体にいいのに」と思いながら進めることができませんでした。

また脳卒中急性期では離床を進めていきたいけれど、血圧によって進められないことも多くあるのではないでしょうか?

現在は早期離床に対する認識が高く、セラピストだけではなく医師や看護師にも共通の認識となっています。そのような中で、セラピストは如何にリスク管理した中で、他職種ができないような離床をしていけるかが求められてきます。


▶︎血圧が何を意味するか

血管内を流れる血液の圧力を血圧(blood pressure:BP)という

標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 生理学 石澤光郎 冨永淳 医学書院(2007)p40

この血圧が何によって変化しているのかということが重要になります。
動脈血圧はオームの法則と同様に、心拍出量✖️総末梢血管抵抗により決まります。これは心収縮力、血管の抵抗、血液量、血液粘度に依存します。

結局のところ、血圧が何を意味しているのかが重要になります。

血圧は全身の血管に血液が送り出されているのかということを意味しており、心臓が適切に働いているのかということを評価するための一つの指標として用いることができます。

圧が高いということは血管や心臓に負荷がかかっている状態

圧が低いということは心臓の働きが弱いまたは血管が開いている状態

というように考えることができます。
間違って欲しくないところは、これだけで心臓や血流の全てが把握できるわけではないということです。

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