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2024年4月の本棚

4月に読んだマンガをまとめていきます。

  • このnoteは、noueが今月本棚に並べた(読んだ)マンガをまとめて記録 した記事です。

  • あくまで自分用の個人的な読書記録なので、ネタバレ配慮等はありません。

  • 掲載順は基本的に以下の通りです。
    ①今月のサムネイル(お気に入り10冊)
    ②今月の1巻が出た作品【新】
    ③今月最終巻が出た作品【完】
    ④今月新刊が出た作品(概ね発売日順)
    ⑤過去作など

  • 書影掲載のため、便宜上Amazonのリンクを埋め込んでいますが、Amazonアソシエイトプログラム等のアフィリエイトリンクではありません。


【新】ふつうの軽音部 1 / クワハリ・出内テツオ(集英社)

ジャンプルーキー発、青春軽音部ドラマの1巻が早くも登場。

ロックを愛する陰キャ女子高生・鳩野ちひろは、高校入学と共にギターを購入し、不安を抱きながらも憧れの軽音部に入部する。しかし上達しないギタースキル、なんとなくで組んだメンバーとの冷ややかな関係、すれ違う部員たち。どこにでもある”普通の軽音部”の中で、鳩野の音楽人生が、期待と危険を孕みながらゆっくりと転がり始めた

「軽音部あるある」や「ロック好きあるある」のネタももちろん面白かったんですが、それよりも、地味すぎず派手すぎない確かなドラマ性と、今この瞬間にも世界がガラッと変わってしまいそうな根拠のない期待感を纏った雰囲気が、本作の魅力だと感じました。つまり「ロック」です。知らんけど。

はとっちは羽ばたけるのか。これからの展開にも要注目です。


花四段といっしょ 3~4 / 増村十七(朝日新聞出版)

棋士たちの、将棋を指すこと以外にフォーカスした日常コメディ。4巻は主人公・花四段(花つみれ)の妹弟子・踊朝顔おどるあさがおがほぼメイン。

女流棋士としてではなく、奨励会からのプロ棋士昇格を目指す朝顔。彼女の孤独な戦いに、それぞれ違う「局面」で戦ってきた女性たちが関わっていく流れと最後の会心の一撃。ユルいけど骨太な唯一無二の作風で、毎回引き込まれます。独特のキャラネームも好き。

3巻も読んでnoteにも書いた記憶が確かにあるんですが、記事検索に出てこないのでどうやら下書き記事から本記事に移す際に消してしまったようです(どうでもいい自己申告)


【完】星のラブドール 2 / ぴのきみまる(徳間書店)

性を知らない少年・はるひとと捨てられていたAIラブドール・ダミィの小さな恋の物語。代えの利かない代用品に恋をしてしまった少年は、少女の手を取り叶わない夢を抱いてあてもなく街を歩く。朝が来て夜が来る。悲しみは夜空に浮かぶ月のように僕の後ろをついてくる。──「君が幸せでいられる 優しい場所を探しに行こう」

当初から短期連載だったようなので、描きたかったものを読ませてもらったと思っています。宝石のような毎日を過ごした記憶が、これからのはるひととダミィを繋ぐものであってほしい。


ひらやすみ 7 / 真造圭伍(小学館)

自主制作映画を完成させて七夕祭りで上映するヒロトヒデキ。美術に恋に一生懸命なあかりちゃんとそんな彼女にどこか距離を感じてしまうなっちゃん

阿佐ヶ谷平屋暮らし二度目の夏。二つの友情。二人の「やっと言えた」。汗ばむ背中をそっと押してくれるような力強くて、でもどこか寂しい夏のエネルギーに満ち溢れた第7集でした。

夏のせいにして 僕らどこへ行こう
恋のせいにして どこまででも行こう
胸踊るものだけが 呼吸するこの季節に
取り残されて 置いていかれてみようよ

RADWIMPS「夏のせい」より

これを書いているときにたまたまシャッフル再生された「夏のせい」が7巻にピッタリに感じました。眩しい日差しに照らされながら思いっきり取り残されようぜ~

とか言っていたらスカートとのコラボPVも公開されていました。こちらも要チェック!


雨宮さん 2 通常版・特別版 / あらゐけいいち(小学館)

今回も豪華装丁の特別版が同時発売。日常のありとあらゆる「なんか好き」に目を向けるフェティシズマー、雨宮さん

2巻では、好きなものがありすぎるが故に進路について一丁前に悩んだり、それを「創作」に昇華させてさせていったり、少しあらゐ先生ご自身の自伝的な内容にも思えて、なんか…なんかすごいぞ、これ…!となった。

「(他と)違う何かじゃないと自分が本当はスゴくないということが周りにバレてしまう」という生々しいクリエイター的な悩みからの「自分はもともとスゴくない、そう考えると一気に肩の力が抜けた」という思考の流れ、胡乱げな作風だからこそ、ふいに核心を突かれる瞬間が訪れて、思わず食らいました。


【新】あくまでクジャクの話です。 1 / 小出もと貴(講談社)

“男らしくない”という理由で、彼女にフラれた高校現国教師の久慈くじ。そんな彼の前に“生物学部”部長の女子生徒・阿加埜あかのが現れ、部の顧問になってくれと迫る。男女の恋愛を生物学的観点で斬る新感覚?学園ラブコメ

阿加埜の歯に衣着せなさすぎる物言いと、それとは対照的に自分のことになるとてんでダメになるポンコツぶりを楽しむ良きラブコメでした。要は勘違い教師生徒モノです。

なぜ恋愛において「男らしさ」が求められるのか、なぜ「自分さえ良ければいい」という人間が勝つのか、なぜビッチは損をするのか、それらは全て生物学で説明がつく!

自然界に恋愛のヒントを見出す作品は『Q、恋ってなんですか?』が記憶に新しい気がします。どちらも面白いです。


【完】エロチカの星 4 / 前野温泉(講談社)

遠藤の大学時代の知人・井代は、トップエロ漫画家の「おんもらき」先生だった。井代は自分が絶対であり、頂点でないと気が済まない性分で、目覚ましい活躍をみせつつある遠藤とよすがのコンビ「えんえんら」に単行本の売り上げ勝負をふっかけ、一方的に優越感に浸り、業界から排除しようと画策する。しかしその攻撃は二人には効かなかった。

一連の騒動の後、よすがは遠藤に対して「相棒としても好きだし、性的にも好きだ」と告白するとともに、次回作を以てコンビを解消するとも告げる。それはエロ漫画原作者としてのよすがの揺るぎない覚悟だった。井代の元で修行を積み、その上で再び日本一の、最強のエロ漫画を作ろうと誓う。

3年後、晴れてアシスタントを卒業したよすがは遠藤の元へと向かう。一方、遠藤はこの期間中も一人で漫画を描いていた。と言っても、自らのこれまでの実体験を元に描いた全年齢対象作品で、今日この日に即売会で頒布するところだった。そこへ最初の客としてやってきたのはよすがだったのでした。──「私と一緒にエロ漫画を描こう」

完結してしまった… エロ漫画に情熱を注ぐ人たちの物語。編集の柏尾さんの「女性恐怖症で勃起不全になっていたところにおんもらき先生の漫画で再び勃ち上がれたエピソード」は涙なしでは読めなかった。前野温泉先生の次回作にも期待しております。


【新】盤上のオリオン 1 / 新川直司(講談社)

絶賛の連敗記録更新中の高校生棋士・二宮夕飛ゆうひ。挫折しかけていた彼は、ある日立ち寄ったバーで、とある女性と運命的な対局をすることとなる。その女性の名前は茅森月かやもりつき。横暴で我儘で破天荒、しかし将棋を指す様は鋭く自由で美しい。──これは、”選ばれなかった”少年少女が、将棋の神様を振り向かせる物語。

『四月は君の嘘』の新川先生原点回帰のボーイミーツガール。挫折主人公、暴力ヒロイン、ちょっとクサい台詞回し、やっぱりこれですよ!と言いたくなる程には君嘘感満載で懐かしい感覚でした。こういうのでいいんです。


サチ録 ~サチの黙示録~ 2 / 茶んた(集英社)

「人間審判」の人類代表として選ばれたクソガキ小学生のサチ、自堕落な天使代表のラン、几帳面な悪魔代表のボロス、三つ巴の共同生活を描くジャンプラの最高傑作。

ハリウッドスターと戯れたり、健康診断で最強を競い合ったり、無人島でサバイバルしたり、おつかいに行ったり、どこを切り取っても人類の存亡を懸けているとは到底思えない平和で優しくて、ちょっとシュールな毎日。人間と天使と悪魔がちゃんと「家族」しているのが微笑ましくて大好きです。

表情に変化のないボロスが酸っぱがる貴重なシーン
Ⓒ茶んた(集英社)/2巻収録第13話より
箸を持ったまま採点するズボラなラン
Ⓒ茶んた(集英社)/2巻収録おまけより


【新】ねずみロワイアル 1 / 佐々木順一郎(講談社)

修学旅行という名目でとある島に連れてこられたねずみたち。そこで宣告されたのは28日後に迎えに来る船に乗れる5枠を奪い合う「殺し合い」だった。優柔不断なねずみの少年・西部くんが手にした一丁の銃から始まるデスゲーム。果たして生き残るのは誰か、そして、このゲームの真相とは。

普段、デスゲームものは怖くて滅多に読まないんですが、見た目もねずみだしいけるか、ということで手に取ってみました。ねずみだから読めている部分は確実にあるものの、ねずみだからこその不気味さや無慈悲な生存競争感もあって逆にエグく思えたり。

冷静に状況を俯瞰するメスねずみの”ホクロちゃん”がこのゲームの重要な役割を担っていきそうな、そうでもないような。ドキドキしながら読んでいきましょう。


【新】なでるだけのお仕事です! 1 / あんまりひどい(主婦と生活社)

人類滅亡から3万年後、化石から復元された主人公・望流木目かいなの前に現れたのは「ヒル族」というモフモフな生物たち。かいなは彼らが敵対する「マ族」へ対抗するための希望として重要な役目を任される。それの役目とは「なでる」こと。経典に記されし人類の「無毛の隠手」が恐るべき力を発揮する、らしい。

めちゃくちゃ可愛くてめちゃくちゃ変なもふもふなでなでポストアポカリプス・ファンタジー。かいなのキャラクターが若干苦手ですが、ヒル族たちの可愛さに癒されます。


【新・完】恐竜とカッパのいる図書室 / 相澤いくえ(双葉社)

本の中に閉じ籠っている卸町おろしまち香歩と社交的な薬師堂カオリ。半強制的に図書委員になった二人だったが、卸町は全く協力せずに「本より面白い話を聞かせて」と言ってきた。カオリは伯母が創作したという河童の話を聞かせるが、これがキッカケで二人のだけの友情が始まっていく。

いつか変わっていく、忘れ去られていく日々たちを、できるだけ長く、いつまでも持ったまま大人になりたい。「あの頃の自分が一番読みたかったマンガ」でした。


【新・完】肩幅だけで鬼退治! / sattou(扶桑社)

肩幅の伝道師(初めて聞いた)ことsattou氏が描く、肩幅が限界突破した昔話の数々。くだらんすぎたけど10年間も肩幅のことを考え続けるって並大抵の人間にはできない所業です。浦島太郎と笠地蔵の回がお気に入り。


【新】マッドミニスケープ 1 / 廣瀬アユム(KADOKAWA)

幼馴染同士の陽日あさひみのるはワケあって一緒に暮らしている。事あるごとに陽日の命を欲しがる実だが、本物の実は4年前に交通事故で死んでいるらしい。

まだまだ謎だらけだけど、どうやら実の弟・渉との三角関係的な事情がありそう。それにしても最近はこういう「成り変わり系ホラー」が多い気がする。


【新】H村へようこそ! 1 / 額瀬あいこ(KADOKAWA)

東京からド田舎のH村に引っ越してきた主人公のA子。そこで出会ったのは、村の分校に通う個性豊かな女の子たちと、明らかに周囲から異様な扱いを受ける不気味な少女・まな。日常のすぐ隣にある異質でおぞましい存在。小さな村の奇妙で恐ろしい日々の記録。

都市伝説?を元ネタにした因習ホラー。可愛らしいタッチとは裏腹に結構しっかりゾッとします。


【完】ペンションライフ・ヴァンパイア 4 / 田口囁一(集英社)

ニカの妹・エステルの手によって引き裂かれるニカとエリ。そして明かされるニカの過去。とある人間と交わした約束。

駆け足気味だったけどこれにて完結。あとがきにも書かれていた通りもう少し日常回があったらなーとは思うけど、とっぴんぱらりのハッピーエンドでよかったです。


【完】ハマる男に蹴りたい女 6 / 天沢アキ(講談社)

失踪した設楽さんは新潟の新興ビール会社に自分の居場所を見出していた。相手に弱みを見せたくない、自分の地盤を固めたい、そういうプライドが先行し続けていた設楽さん。いつかと出会ってそんな自分が崩壊していって、それでもやっぱり捨てきれなくて、右往左往しながら二人一緒にいたいという気持ちに気づき、伝える。

終わってみれば、なかなかに好きな作品になっていました。いつかの設楽を「蹴りたい」という感情。今となっては二人の絶妙な力関係を表現していて巧いなと思います。


【完】すずめくんの声 2 / 路田行(ジーオーティー)

ほのかちゃんも高梨くんもすずめくんも、みんなほんのり病んでいてちょっと怖かったけどこれにて完結。

人間は他人の中に自分の存在を求める生き物。その比重が正常だと良好な信頼関係を築けるんだろうけど、一度狂うと修復が難しい。でもそうやって壊れても、また直そうと思える人になれたらいいね、って話でした。

すずめくん完全敗北エンドはちょっと可哀想だったかも笑「大切にしてほしいなら大切にしてくれないと無理」


兄だったモノ 5 / マツダミノル(GANMA!)

鹿ノ子と騎一郎は腹違いの兄妹だった。聖の担当編集・犬神の暴走で西迫が負傷する中、鹿ノ子と聖は病院を抜け出し、死に行く逃避行が始まる。


IDOL×IDOL STORY! 4 / 得能正太郎(芳文社)

16人の中から最初の脱落者が決定。そして次の課題は、再編された白星・黒星の2チームから5人を選出しての団体戦。それぞれ毛色の異なるパフォーマンスが求められる5枠を懸けて凌ぎを削る。

闇堕ちシスコンお姉ちゃん怖いなー。なんか自滅しそうな気がするけど。


恋文と13歳の女優 4 / じゃが(芳文社)

絶対に好きにならない主人公と絶対に好きにさせたいヒロインのちょっと生々しい芸能界ラブコメ。文乃の子役仲間・実乃梨の登場で物語に新たな要素を加えてくれた感じ。


ぼっち・ざ・ろっく!外伝 廣井きくりの深酒日記 2 / はまじあき・くみちょう(芳文社)

ぼざろ外伝きくりスピンオフの2巻。秀華祭のぼっちのボトルネック奏法のシーンなども出てきたり、本編との繋がりで描かれていて嬉しい。

ただ、きくり自身のキャラの掘り下げはそこまで為されないのでもう一押しほしいところ。あくまでスピンオフなので下手なことは出来ないんだとは思いますが。


魔々勇々 2 / 林快彦(集英社)

異世界から集まる魔王と勇者。それぞれの世界で対となる”魔勇”がそれぞれのバトルを展開し決着していく。双方に手放せない過去と戦う理由があり、もはやどちらが正義か悪かなんて関係ないのかもしれない。

そんな中現れた、世界の異変の元凶を名乗る謎の男。彼の真意とは。そしてコルレオの取る行動とは。

残念ながら連載は終わってしまいましたが、3巻も楽しみに待っています。


チェンソーマン 17 / 藤本タツキ(集英社)

公安によるチェンソーマン教団襲撃、市民悪魔化で地獄絵図、ポチタの言葉でデンジは動き、チェンソーマンになる選択をする。「おかげでチェンソーマンになれて… サイコーの気分だぜぇ…」

やっぱりデンジがチェンソーマンになってなんぼの作品だなって思いました。


逃げ上手の若君 15 / 松井優征(集英社)

鎌倉にて時行vs家長の再戦。泰家(時行の叔父)が人質に捕られたり、時行軍の劣勢だったものの秕・新田らの援護もあり、大将同士の一騎打ちの展開に。散っていった仲間たちへの想いを胸に、怒りと悲しみに満ちた刀を振るう少年たちの勇姿よ。

斯波家長との決着。敵ながら見事な立ち振る舞いだった。10代の少年が大軍の責任を一身に背負い、死を選ぶ。生まれる時代が違えば…という考え方は時行自身にも重なってより胸にくるものがあった。

そんな時行だけど、故郷を滅ぼした新田家の息子・徳寿丸と打ち解けたり、宿敵尊氏の息子・直冬の背中を図らずも押すこととなったり、敵側の登場人物たちとの因縁があるのも興味深い。命を運んでくると書いて”運命”だ。


ウィッチウォッチ 16 / 篠原健太(集英社)

「時間」を失くし、身体が小さくなってしまったニコ。付き合う付き合わないという話をしていたのに、気がついたらニコに対して父性に似た感情が芽生えてしまっているモリヒト。波乱万丈の新生活は、ちょっと怠惰な竜の使い魔・バンも加わり、賑やかに続いていく。


ダンダダン 14 / 龍幸伸(集英社)

外宇宙の侵略者との戦い終焉。カシマレイコ最強。相変わらず恐ろしい描き込み。


株式会社マジルミエ 11 / 岩田雪花・青木裕(集英社)

翠川アアアアアアアアアアアアア!!!信じていたよ!!!(テノヒラクルー)これでこそ株式マジルミエなんだよな。

カナの魔法少女への変身で髪型がショートからツインテールになるところが好きです。


ショーハショーテン! 7 / 浅倉秋成・小畑健(集英社)

笑-1甲子園の決勝大会が続く。トップバッターにして高得点を叩き出した「ガラ靴」の前に、惜しくも敗退していくコンビが出てくる中、漫才に不真面目な態度を取っていた泥谷ら「ぶるーたす」が舞台に上がる。

朔太郎を死なせてしまったという自責の念からヒールに徹していた泥谷が魅せる渾身の漫才。あえての御涙頂戴展開をもねじ伏せて笑いの波を起こしてほしい。

この感じだと「絶サン」も実は悪いやつじゃないんだろうなと予想。それでも「いわしつよし」のことを思うと許せないけどな。


Dr.STONE 27 / 稲垣理一郎・Boichi(集英社)

まさかの続編、というかおまけ後日譚短編。

正直、タイムマシンを作るのも運用するのも流石に無理だろというつまらない先入観とホワイマンに特に思い入れがないが故に内容自体はそこまで唆らなかったけど、千空たちが元気にクラフトしていてくれて楽しかった。


僕の心のヤバいやつ 10 / 桜井のりお(秋田書店)

丸ごと鎌倉勉強合宿編。コンドームで推理パートに入ったり、女子同士の喧嘩と友情があったり。山田の周りの女子たちは山田を際立たせるためでもあるんだろうけど、みんなしっかりしている。ばやしこ(小林)とかも含めて。

あと、ラブコメでしっかりと「性との向き合い方」について言及していく姿勢も好感が持てました。まぁコメディはコメディなので、生々しさとかはありませんが、一つの要素として描かれる意義はあると思います。


クラゲの骨は青 3 / 追本(講談社)

「屍人憑き」工藤くんの中身は、遥花が幼少期に病院で出会った青年・夏樹青だった。本物の工藤暁を殺し、工藤暁として遥花の前に現れた夏樹青。歪んだ二人を待つ結末は。次巻完結。

タイトルの意味が明かされて面白かった。それにしても最近はこういう「成り変わり系ホラー」が多い気がする。


ずっと青春ぽいですよ 2 / 矢寺圭太(講談社)

アイドル研究部青春群像劇、通称「ずっぽよ」←かわいい

後輩の杉森だけに女装させるのなんだと思ってな…と自らも女装する部長・山田。相変わらず女装が似合う杉森、ずっと気持ち悪い河野。陰キャ男子3人だけのドル研にいつの間にか入り浸るニコとクロエの二人の陽キャギャル。そして音楽担当の新メンバーも登場!?ますます青春ぽいですね。

いやほんと良すぎる。改めて読むと本当に大好き。1話が4つに小分けされてショートショートぽくて楽しいし、ギャルとの距離感が堪らない。こんな青春ぽい高校生活を送りたかったよ…


愛してるゲームを終わらせたい 6 / 堂本裕貴(小学館)

体育祭で男を見せたいユキヤと応援するミク。恋人ごっことかやっとらんとさっさと付き合ってください。


天才魔女の魔力枯れ 3 / 辻島もと(小学館)

小麦くんの幼馴染の半狼娘のフルウの登場でジェラるナユ(元天才魔女)さん。でも自分は小麦くんのことが好きなのかどうか、まだよく分からない。

海に行ったり、一人で留守番したり、夏祭りに行ったり、ドタバタしながら自分の感情と向き合い、コロコロと色々な表情を見せてくれるナユ先生が可愛い。そして意外とスタイル良くて嬉しい。


クジャクのダンス、誰が見た? 5 / 浅見理都(講談社)

完結するまで特に言うことがない『クジャクのダンス、誰が見た?』。今回も謎だけが増えて一向にスッキリできなくて大変もどかしい。

とりあえず心麦が東加賀山事件の生き残りの林川歌説はなくなったので良かった。


魔女のエデン 3 / ゆめじ(KADOKAWA)

魔女の聖地エデンを目指す少女ピリー大狼オーク。追手である魔女狩りに捕らえられ、オークと離れ離れになったピリーを救ったのは、優しい魔女・フルーディティラ。しかし彼女もどうやら裏があるようで。

誰が敵で誰が味方なのか。エデンには何があるのか。


生き残った6人によると 6 生き残った6人によると 5 / 山本和音(KADOKAWA)

モールを離れたリリたちが出会った”もう一つの生き残った6人”たち。彼らは何故か、安全な高級ホテルを舞台に恋愛リアリティーショーさながらのゲームを行っていた。2代目プリンセスとして男たちの採点をすることとなったリリ。安全を担保に身を隠すことを強いられる教授たち。このホテルには、何かが、ある。

遂に終わりが見えてきたか、と思っていたらまさかの新展開。前巻が勢い良かっただけに少し眠たい展開に思えますが、まだまだ仕込みがありそうです。


魔女先輩日報 4 / 餅田まか(秋田書店)

美園くんと美園母の確執の話がメイン。遅咲き女優として売れっ子になった母が、立場的に息子である美園くんを守るために世間に嘘をついていて〜みたいな話。息子を愛しているが故に突き放す、不器用な母親像でした。


葬送のフリーレン 13 / 山田鐘人・アベツカサ(小学館)

勇者ヒンメルとの時間軸から帰還したフリーレン。帝国領を歩みながら先々での小さな任務をこなしていく一向。アニメ化効果で味を占めたか一級魔法使い認定試験のキャラクターが再登場でさらに人気が出そう。


舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。5 / 秋津貴央(竹書房)

舞父問題継続中。しっかり者だけど年相応な子供らしい面もある舞ちゃんのために歳上らしい一面を示そうと奮闘するタマに確かな成長を感じる。 ふたりのごはんはどうなるのか、続きが気になるところ。


明日ちゃんのセーラー服 13 / 博(集英社)

文化祭の準備を進める中で芽生える小路の「私とは?」という問いかけ。その答えを求めた先は自分にとって最も身近な存在である家族。久しぶりの明日家回で明かされる小路の妹・花緒かお誕生秘話。家族の絆と忘れていた記憶。

小路パパになりたい人生だった…


The JOJOLands 3 / 荒木飛呂彦(集英社)

露伴に託された「溶岩」は”無関係の因果関係”でカネ目のものを引き寄せる性質を持っていた。高級時計店で実験に行うジョディオたちに塵に紛れて景色と同化する謎の追手が迫る。

新キャラ、チャーミング・マンを仲間に引き入れ、オアフ島に帰還したジョディオチーム。不思議な溶岩の謎に迫りながら金儲けの目的としたジョジョの奇妙な冒険が始まっていく。


【推しの子】14 / 赤坂アカ・横槍メンゴ(集英社)

互いの前世の記憶を確認し合ったアクアとルビーの星野兄妹。ここの関係はひとまず置いておいて、映画撮影が進む。ルビーとかなの演じる先代B小町の愛憎関係の描写によって”星野アイ”というアイドルの輪郭が顕になり始めた。

うーん、面白いか面白くないかで言うと、面白くないくはないんだけど、単純に作品への興味が巻を重ねる毎に薄れていくのを実感してしまっている。潮時かもしれない。


雷雷雷 2 / ヨシアキ(小学館)

保護観察対象としてライデン社に身を置くことになったスミレ。配属された部隊の副隊長・ハヅキと行動を共にするスミレだったが、害獣駆除の任務中に再び力が暴発してしまう。それはエイリアンが過去に東京に放った破壊砲に匹敵する凄まじいパワーを誇り、その力を制御できないスミレに対してライデン社も更なる手を用意する。それは、隔離された場所でスミレを只管嬲り続けるという拷問。スミレとダスキンはこの状況を打破できるのか。


霧尾ファンクラブ 4 / 地球のお魚ぽんちゃん(実業之日本社)

修学旅行でも霧尾くんへのアプローチに余念がない藍美と波。どうせブラフだろうと半ばスルーしていた百合要素や霧尾くんの過去がここに来て作品の根幹となってきていてウケる。え、マジなの…?ギャグとシリアスの割合が今後どうなっていくんだろう。


死後出版 1 / 田中現兎(少年画報社)

生前に執筆した作品を著者の死後に出版する一風変わった出版社を舞台に、作品を持ち込む人々とそれに真摯に向き合う女性編集者・栞田窓子の日常を描くハートフルコメディ、2巻。

構成として基本1話完結で、毎回必ずにも出版まで話を持っていくわけではないのが面白いところ。「人生の終わり」を意識しながら各々の業に向き合う様に心打たれます。ドラマ化されてもいいと思う。


トリリオンゲーム 9 / 稲垣理一郎・池上遼一(小学館)

東証一部上場を狙うトリリオンゲームは株価を釣り上げるために中東の石油王を訪ねる(!?)その後、本格的に通信事業を展開する中で、通信会社最大手・大日本ガイア通信の社長・五鬼継の圧力によりハルが会社を去ることに。しかしそれすらも通信業界を席巻するためのハルの策略だった。

相変わらずの超トンデモ展開で振り落とされそうになりながら読了。なんかもうガクやリンリンは有能なんだから能力を活かしつつ慎ましく静かに生きた方が幸せなんじゃないかと思ってしまうな…笑


アトワイトゲーム 1 / 新川直司(講談社)

『さよさら私のクラマー』『盤上のオリオン』の間に短期連載(打ち切り?)されていたファンタジー作。全3巻とのことですが、まぁ続きはいいかな…というのが正直なところです。


さよーならみなさん 1 / 西村ツチカ(小学館)

『北極百貨店のコンシェルジュさん』の西村ツチカ先生の初期短編作。

「みなさん」の「皆さん」ではなく、本作のヒロイン「木村みな」さんのこと。ごくごく普通の女子高生のみなの前に次々と現れる厄介な男たち。奇抜で不思議なツチカワールドが存分に味わえる非常に変なマンガでした。


雑記(良い文章)

今月のピックアップはやはり『ふつうの軽音部』でしょう。軽音部経験や楽器経験がない人にはおすすめです。ある人は共感性羞恥で読めなくなるかも。いや、ない人でも読めないかも。

ほか『花四段といっしょ』『雨宮さん』『ひらやすみ』あたりも今月のマストリードです。

ここで書くべきことでもないかもですが、世間で爆発的ヒットを記録している作品にイマイチ乗り切れていない感が最近特に顕著になってきているなと感じます。天邪鬼というか、スノップ効果というか、、、なんかもう、いいかな、、となっていたりします。

普段、自分が読み返して楽しむために書いているこの記事ですが、そうは言ってもレビューはレビューなので、読みやすいように書きたいなと思っています。

良い文章って簡潔なのに読み応えがあると思っています。サールナートホール/静岡シネ・ギャラリーさんのような素敵なレビューが書けるように日々精進です。

それでは、良きゴールデンウィークをお過ごしください〜


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