5月17日 ITについて

 結論からいうと、「見えない」「聞こえない」人はいなくなった。

 というのも、感覚補助や記憶補助といったヒトの能力の外部化が進んだからだ。

 全ての人が関係ある訳では無いが、頭蓋の内側に「人工内耳」と呼ばれる人工の渦巻管や「脳内インプラント」と総称される装置を埋め込むことによって健常者と変わらない聴力や視力を多くの人が獲得することができるようになった。
ちなみに、旧時代には脳内インプラントを活用して、手を使わずにデバイスに文章を入力することができていたらしい。

「三次元疑似生体」と呼ばれる口から首の辺りまでと肺をデジタルの世界Metaverseに構築したものと「人工内耳」「脳内インプラント」の情報を「生体HDD」と呼ばれることもある外部記憶装置に集約・転送することで、専門的でなければ日常会話を可能とするデジタルヒューマノイドが数年前に誕生した。

 結果として英語学習は無意味なものになった。AIなどに感情面を理解させるのは難しいとされていたが、デジタルヒューマノイドは言語理解が著しく向上しているため可能になるのではないかといわれている。それと従来のボーカロイドの様に明らかな機械音声ではなくなり、人と聞き分けることができないモノになった。

これらのヒューマノイドに分類される者たちが上梓じょうししたものや楽曲の著作権は認められないということになっている。理由は、余りにも多くの作品を人が寝ている間でも作ることができ、ヒトの権利を侵害してしまうため。

 これらの技術で得られたデータを他者に譲渡する。つまり他の人の見聞きした経験を体験することが出来つつある。
動画共有サイトが下火になるという意見もあるが、データ容量がかなり大きいためアップロードと読み込みがスムースにできないということで、ネット回線やサーバーの強化が成されてからが勝負だと思う。

 それとは別に、とある未来学者が、体内にナノロボットを入れ、がんなどは無くなるということを記していたが、ヒトが生きていくのに腸内環境による影響が大きいということで、無理だということが明らかになってきた。
ただ、検査ユニットとしては有用ということで臨床試験りんしょうしけんは進められて、ネズミでの実験では数百本の論文が既に出ているとのこと。

 他にも、ヒトの脳の容量は、17.5TテラBバイトや150TテラBバイトともいわれたり、とあるスーパーコンピュータと比べ、脳の計算速度は1,400万倍に相当するともいわれているために、脳の外部化ということはまだ掛かるとされ予測されており、技術的特異点Singularityよりも後になるという見方が濃厚。

 最近の記事で、AR拡張現実コンタクトレンズはできないことが取り沙汰されていた。視力の低下にかなり貢献こうけんしてしまうだけでなく「記憶力にも悪影響を及ぼしているのでは」ということが示唆しさされていた。同様の理由で、メガネ型ウェアラブル端末の中のARグラス(単にスマートグラスと呼ばれることもある)も低迷し始めているらしい。

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