忘れる恵み
☆photopos-3515 2024.4.23
忘れなければ
得ることのできない
あらたな恵みがある
器を空にしなければ
そこにはなにも
注ぎこむことができないように
みずから考えるためには
記憶という檻から
自由にならなければならないように
忘れることは
深みを流れる智慧の水を
汲み出すこと
あらたに生まれてくるとき
過去の記憶をなくしているのも
あらたな生が
恵みに充ちたものとなるため
忘れ忘れ忘れて
ゆだねることだ
忘れ忘れ忘れても
なにひとつ
失われはしないのだから
*愛媛県久万高原町・面河渓にて
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