調べれば調べるほど楽しくなってしまって止め時がわからなくなる話

2020年12月17日 21:14

（※気になったことをメモしただけの、結論のない話です。）

　とある神社をモデルにした小説を書くため、いろいろと調べている。
　調べれば調べるほど興味深いことがわかって実におもしろい。

　私が調べている『手子神社』は、関東の南に位置する。
　規模としては小さく、とくに有名というわけでもない。だが、初詣には参拝客が並ぶ程度には賑わうようだ。

　調べたところ、この神社は『瀬戸神社』からの分社だという。この瀬戸神社は神奈川県横浜市金沢区瀬戸にある。
『瀬戸』といえば、東海地方の西寄りに『瀬戸市』という市があるが、瀬戸神社と瀬戸市の距離はかなり離れている。
（国道１号線沿いに行くと３００ｋｍ以上の距離があるらしい。）
　また、もっと西の方に目を向ければ『瀬戸内海』と呼ばれる内海もある。

　なぜこのように離れた場所で同じ名称が使われているのか調べてみると、『瀬戸』という言葉は海峡を表すのだとわかった。
　実際、『瀬戸神社』のある場所も、目と鼻の先に海（平潟湾）がある。

　そうなると海に面していない『瀬戸市』の由来が気になるところだが、こちらは「陶所（すえと）」が転じて「瀬戸」になったらしい。なるほど。（「瀬戸市」は「せともの」で有名な土地である。）
　また、「瀬戸」には「狭い山間を流れる川が開けた場所」という意味もあるらしい。山に囲まれた地形なので、こちらも納得のできる理由である。

　さて、他にも気になることがある。
『瀬戸神社』の御祭神は、なんと「飛び石」に乗って現れたのだという。
　UFO的なものだろうか。それとも隕石？

　石に乗って現れたというその御祭神は「大山祇命（おおやまつみのみこと）」である。
　古事記では伊邪那岐命（イザナギ）と伊邪那美命（イザナミ）の子とされ、日本書紀ではイザナギが軻遇突智（カグツチ）を斬った際に生まれたとされている（Wikipedia情報）。
　ざっくり言えば「山の神」ということらしい。海のすぐそばにあり海を連想させる名前の『瀬戸神社』に山の神を祀っているところが少し不思議な気もする。

　ここまで調べて、次は『手子神社』の名前の由来が気になった。
　手子という言葉の意味はいくつかあるらしいが、神社名の由来はどうもはっきりしない。
　ただ、茨城に『手子后神社』という似た名前の神社がいくつかあることがわかった。

　ひとつは海の入り口にある神社で、漁師からの信仰が厚いという。
　神社名はどうやら御祭神の名前から来ているようだが、マイナー神らしく調べても出てこなかった。
　どうやら『手子神社』と『手子后神社』とは偶然名前が似ているだけで、関係がないらしい。

　もうひとつは内陸にある鬱蒼とした神社だ。
　こちらも名称は『手子后神社』である。
　御祭神は埴安姫（はにやすひめ）という「土」の神様らしいが、この神の生まれにもまたカグツチが関係している。
『瀬戸神社』や『手子神社』の御祭神である大山祇命の生まれにもカグツチが関わっているので、少々気になる。さらに気になったのは、かつてこの神社に「石が飛んできた」という話があるということだ。

　おそらく偶然だと思うが、御祭神の誕生にカグツチが関わっていること、石が飛んできたという話、そして分社（『手子神社』）との名前がよく似ていることなど共通点が多いので、ちょっと気になる。

　ところで、参考にさせていただいたサイトの中に『君の名は。』というタイトルを見かけたが、もしかしてこれ？