[5]美術の世界は、音楽と同じ。音楽の世界を想像してみよう。

さて、今度は音楽の世界を例にとって美大受験を考えてみましょう。

世の中には、様々な音楽に満ち溢れています。日常的に音楽はいろいろなところで耳にするものですが、実際に音楽を演奏する人間の数は少ないです。まして、それを仕事にしている人となると、かなりの少数派だといえるでしょう。

美大受験をするというのは、音楽の世界でいえば音楽を聴く側ではなく、演奏する側を目指すことになります。さて、音楽を演奏するとして、まず一番最初にすることは、なんでしょうか?

音楽を演奏するには、まずは楽器を選ぶところから始めます。これは、美術の世界では、自分が目指す分野を決めるということにもなります。

映像なのか、グラフィックなのか、彫刻なのか......音楽の世界で楽器を選ばなければ演奏ができないように、美術の世界でも、自分のやりたいことが見えていないと、そもそも表現することができないのです。

しかし、どのような分野があるのか、自分のやりたいことがどのようなものなのか、あまりよくわからないという受験生も多いのではないでしょうか。しかし、心配することがありません。まずは、色々やってみれば良いのです。

色々やってみることができるというのは、長期的な受験対策をする大きなメリットです。毎年、多くの方の美大受験対策を請け負っていますが、受験対策中に自分が本当にやりたかったことが見えてきたというのは、よくあるケースです。

だから、エースアートアカデミーでは、最初からコースや受験分野を限ってしまうような指導方法をとりません。

その受験生がやりたいこと、得意なことを中心に個別にカリキュラムを作成し、自分が選ぶべき「楽器」を色々学びながら少しずつ決めていくことは、美術の経験が少ない高校3年生には大きなメリットなのです。

音楽でも、色々な楽器を試してみることには大きなメリットがあります。自分が得意とする楽器の特徴や良い部分を見つけ出すためには、他の楽器を演奏してみるのが一番なのです。

そして、自分のやりたいことが決まったら、集中してそれをやれば自然と実力は上がってきます。演奏して楽しいと思える楽器を演奏すれば自然と上達していくように、美術の実力も楽しいと思える表現を中心にするのが上達の一番の早道です。

それができるのが、美大の総合型選抜なのです。自分のやりたかったことをやり、それを作品として制作し、そこで見つけたことを出願書類や面接で自己アピールする。それができた受験生は、総合型選抜でちゃんと合格できています。


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