[9] 現役高校生は総合型選抜が有利。個性と独創性に、年齢差は関係ない。

現役高校3年生が美大受験対策をして得られるテクニックは浪人生に比べて大きなハンディがあります。テクニックは、長い時間をかけてやればやるほど身につくもの。だから、現役生が一般入試でテクニック勝負で競い合うのは、最初から不利な条件となります。

しかし、総合型選抜のような特別入試は違います。総合型選抜では、面接やプレゼンテーションといったやり方で、単なるテクニック面だけではなく、受験生の人間性やコミュニケーション能力、アートへの情熱を大学教授にアピールできるのです。

また、ポートフォリオや提出作品を制作する必要があるので、与えられた課題ではなく、本当に自分のやりたいこと、自分が得意なことで勝負できる入試形式でもあります。これは、アートの世界を目指す受験生にとっては、大きなメリットです。

一般入試の対策だけをやってきた受験生が総合型選抜の対策を始めると、とても生き生きとし始める例を、何例も見てきています。自分の本当にやりたいことをしっかりと見つめ、それを考えることが積極的なモチベーションを生み出すのです。

このことから、私は、すべての美大受験生に総合型選抜での合格を目指していくことをお勧めしています。単にテクニックだけで評価される一般入試での合格は、総合型選抜を失敗した時のための保険として残しておくほうが安心です。


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