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デイ!デイ!デ~イ!(後)~ケアマネ見聞録

前編では、デイケアと介護保険外のデイについて書きました。
後編は、デイサービスの種類について書いていきます。
※本投稿は、基本的に介護保険制度におけるデイサービスについて書いています。

様々なデイサービス

近年、デイサービスにもいろんな種類が出来てきました。
通常型、地域密着型、認知症対応型、小規模多機能型居宅介護 等々、介護保険制度上でも少なくとも4つの類型が見られます。


〇通所介護(通常型)
県の指定を受けたデイサービスです。利用者が多い印象を受けますが、実際は見学して確かめて見られることをお勧めします。
運動マシーンやいろいろな設備、理学療法士等の専門職の配置等の工夫がされているところもあり、「リハビリ型デイ」を謳っているところや、認知症の方のケアへ力を入れていることろ、菜園や食事に工夫をしている等、いろいろな付加価値的機能を持たせた事業所もあります。
後述する他の類型と比べて基本的な料金が安く、他の市町村からも利用が可能ですが、1日の利用人数が多くなりがちで、そういった環境が向かない方は馴染めないこともあると思われます。

〇地域密着型通所介護
市町村が指定(県指定から市町村へ移管されたものを含む)している、利用定員が1日あたり18人以下の小規模なデイサービスです。
基本料金が通常型と比べると高い割に、提供されるサービスにあまり違いが見られないことがありますが、小規模でアットホームな雰囲気のところが多い印象です。
尚、原則として事業所と同じ市町村にお住まいの方を対象としており、他の市町村にお住まいの方は利用できません。

〇認知症対応型通所介護
認知症の診断がある方が対象で、利用定員が1日当たり12人以下となっております。
基本料金はさらに上がっており利用料が高くなりますが、認知症介護に特化した職員(認知症介護実践者研修修了者等)が配置されているなど、認知症の方に配慮したサービス提供が期待できます。
尚、こちらも同じ市町村にお住まいの方が利用対象になっています。

〇小規模多機能型居宅介護
所謂「小多機」等と言われているサービスで、通い(通所)、訪問(ホームヘルプ)、泊りの3つの機能があり、ケアマネージャーも変更になります(緊急利用除く)。医療的なケアを要する方は「看護小多機」という類型もあります。
料金が月額制になり、ある程度柔軟でよりきめ細やかな介護体制を構築できますが、泊りや通いには利用定員があるため、日によっては利用できない、ということも考えられます。また、月額制ですので、介護の必要性によっては割高になるケースもあります。
尚、こちらも原則として同じ市町村にお住まいの方が利用対象です。

※お泊りデイ
日中、通所介護を行い、夜間はそこで宿泊ができるという形態。通所介護は介護保険制度が適用され、お泊りは実費になります。
これが出てきた当初は画期的な発想だな、等と思ったのですが、最近は有料老人ホームや小規模多機能型等が増えてきたためか、あまり聞かなくなりました。
あと「お」をつけりゃいいってもんじゃないと思います。

※ナイトデイ
「通い」を夜間に行う、という考え方だと思います。もともとは精神科で始まったのではないかと記憶しております。介護保険制度にはありませんが、出てきても面白いな、とは思います。16時から20時まで通い、夕食、入浴提供しご自宅へ送迎。いいんじゃないかなあ。これを所謂飲食店とかがやりだすと、風営法云々の話になってきてまたややこしくなるわけか。


まあこのように、いわゆる「デイサービス」でもいろんな形があります。
どの介護事業所もそうですが、それぞれに特色や理念があり、取り組みも様々です。
・菜園で毎日作業
・自家栽培のオーガニック食材で食事提供
・小売店併設で買い物レクを売りに
・半日利用で運動特化(これ多いです)
・パチンコ台設置

ご本人様に合った通所事業所を選んであげてくださいませ。

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