見出し画像

社会に染まる インターンシップで感じた事。

僕の勤めている会社では毎年インターンシップを開催している。そのインターンシップの中で「先輩社員の仕事紹介」というコマがあり、僕はその講義に登壇した。
自身が今の会社に入った経緯や社会人としての略歴、今の仕事内容を紹介する。

会社への不満は多い。日本経済やら、業界の推移を見るとウチの会社に将来性は感じられない。新卒で入社した同期の半分以上は精神的なキツさを理由に退社している。
それらの事実はオブラートに包んで飲み込んで、僕は理想的な先輩社員として、にこやかに虚像の希望を示した。

俯瞰的に見て、僕は大学生の彼らを騙した事になると思う。しかし不思議と騙した罪悪感を感じることは無かった。むしろ1社会人として、任務を遂行した達成感を感じてしまった。
社会に僕が洗脳されてしまっていると仮定して、それはいつからだろうと考える。わからない。
僕は社会のルールを受け入れる代わりに、トレードオフとして大切な物を損なってしまったのだろうけれど、それが何かだったのか検討がつかない。

1人の大学生が、学生時代にやっておいた方が良い事はなんですか?と質問してくれた。
僕は「皆さんの価値観や得意な事を大切にして、それに纏わる経験をされるといいと思います」と答えた。
就活的でありふれたやり取りであったけれど、あの言葉は自分に向けられていたと思う。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?