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さみしくてうれしくて、涙が出そうだった

久しぶりに部屋から眺めた夕焼けは、一瞬で青に戻っていった



今日は、とても久しぶりに横浜まで行きました。
また一人暮らしをしよう、と思って、内見に行ってきました。

いいな、と思っていた部屋が、やはりよくて、決めてきました。
坂の上のアパートの、見晴らしのいい2階の部屋です。ロフトがあって天井が高くて、風通しもよさそうで。

なんとなく選んだ不動産屋さんの、担当の方がとてもお話ししやすく楽しい内見でした。この方に会えただけでもうれしい。なのに部屋まで決まって本当にうれしい。

どうして横浜なのか、は偶然でした。
今までいた東京じゃなくて、地元の千葉でもなくて、でも東京に近い方がよくて、家賃で絞って見つけた部屋がたまたま横浜でした。

階段をちょこちょこ上らないと辿り着けない、坂の上。それが何だかとても気に入りました。坂を上りながら、ここにしたいな、と思っていました。

いま一緒に住んでいるAさんのことは、変わらず大好きなのです。これからも一緒に住むこともできたと思います。
でも、私は生活を一人のものにしたかった。あらゆる瞬間に、ひとりで感じることを取り戻したかった。


この前、泣きながら、「珈琲が美味しくなくなってしまった」と話しました。
そんなこと言われても、とふつうは困惑しそうなのに、Aさんはわかってくれていました。
「ずっとしんどそうだった」とも。

やさしくて素敵な人だから、今でも大好きです。これからもたくさん仲良くしたいから、私は一人暮らしをします。




変わるためには、何かを手放さなければならない、と漠然と思っていました。

でも、大好きなものを大好きなままで、次に行ってもいいのだ、と感じました。


最近ずっと、さみしくて、うれしいです。


毎日のごはんも、おやつの時間も、映画をみるのも眠るのも、またひとりになる。
たまに遊びに行って、たまにふたりになる。
これからは、そうしてみようと思います。

あなたに会った日から、ずっと、何かしてあげたいと思っていました。それがエゴだとわかっていても、私が何かを与えられると思いたかった。
そういうことではなかったのに、私はただここにあるものを難しくしてしまった。

これも一つの経験だった、と今なら素直に思えます。
私が何かするのでも、してもらうのでもなく、ただあなたのことを好きでいたらいいのだ、と今は思います。

それがいつか終わることでも、今ある感情を無理に捨てる必要はなくて、自然に、愛を感じたり、受け取ったりしたらいい。

大きなものから感じることも、小さなものから感じることもある。
あなたが、あなたの魂が、光の方にゆけたらいいね、といつも思う。





空が赤くなって、写真を撮りにベランダに出て、一年前の一人暮らしを思い出しました。

こうやって、毎日ベランダから空の写真を撮っていた。一人で淡々と、静かに、出来ることをして暮らしていたのでした。

これからも出来ることをします。静かに自分の心をひらいて、放って、大きく手を広げて生きていたい。


美しい瞬間をおぼえている。忘れても、おぼえている。あんなに愛しいと思ったことはこれまでなかった。ただありがとうが言いたい。


今日はいい日でした。静かに夜に向かいます。

おやすみなさい。