メモ:ひな形が奪う文脈

「この資料の構成、いいね。今後も使っていきたいから、ひな形化しておいてくれる?」

企業で働いているとき、頭を捻ってWordやPowerpoint、Excelで作った資料を持っていくと、こんなことを言われることがありました。
自身を持って作った資料ですから、若かった私も意気揚々と雛形化して、チームだったり全社だったりに共有するわけです。

しかし、全然使われない。元から使っていた(私からしたら不思議な)フォーマットに基づいたものだったり、個々人が独自に考えた構成の資料が会議に載ってくる。

はたと考えると、ひな形というものには、「なぜその形になったのか」という文脈が抜け落ちてしまうことがしばしばで、それが理由なのかなと。

・元から使っていたもののほうが安心感がある
・自分自身の思考パターンに合わせて資料を出したい

そういう既存の文脈・コンテクストを超えるだけの文脈パワーをもたせたひな型をつくることができていなかったんだなぁと。

大好きで聴いているtakram podcastで何度も取り上げられているコンテクストデザイン。

オペレーション改善だったりPMOだったりコストカット案件やるときに、レポーティングや議論のためのひな形を提案することがよくあります。
ただ提示するだけではなく、それを使うための文脈をうまくセットしてあげないといかんなと思いました。

そんなメモです。

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