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えらい人とのやりとり説明書【初級編】

「(いや、前回はこう言ってたやないですか……)かしこまりましたー!」

ズコーッ!

あるあるではなかろうか。
社内転職でまったくの畑違いの部署にきてだいたい1年くらいが経った。光陰矢の如しだ。矢が飛ぶところなど人生で数回しか見たことがないが、ピーガガガガガのISDNのスピードではない。世は5G、高速インターネッツの時代。よきにはからえ、大儀である。このままどんどん速くなって、1日が8時間くらいになって、余は疲れたとかいう暇もなくなっていくのだろうか。
事業を提供するサービス部門から事業をつくるマーケティング部門にきて、経営層や役員、いわゆるえらい人とふれる機会が増えた。そしたらもう、万国びっくりショー。

まじ、ぜんぜん言語も世界も違うのだ。

驚きと発見の日々。もはや笑っちまうぜ。これまでの仕事のやり方ではほんと通じんな〜〜〜!と、毎日まだ驚きつづけている。魔封波があれば5回はやってる。

備忘録代わりに、驚きとそこで得た要点めいたものをまとめてみる。これから部署変を控えてたり、転職就職で環境変化に見舞われてる人へ、何かの参考になればうれしい。ならなかったら、今度飲みに行こうね話聞くよ何卒。

それでは、どぞ!


えらいってなんだ?

ここで書く「えらい」とは、人間として尊敬できるとか一角の人物であるとかではなくて、会社組織の中で役職が高い(上の方)の意味である。キングじゃなくて牧師のほう。
えらい人って何してんだろう?会食、ゴルフに懇親会。羽織袴の昭和的社長イメージから、Tシャツスニーカーのフッ軽ベンチャーまで。あまり関わることのなかったえらい人たち仕事を観察してみると、どうやら判断して決める仕事であることがわかってきた。
報告を受ける。提案を見る。その後のさいしょの一手の最上段、YES/NOを瞬時に判断して決める。求められる判断が大きいものほど役職も上がる。
あれだ、フィルターみたいなものだ。どの角度からどんな光が入ってきても、その人を通せば会社として正しい方向へ向く。そして、判断が正しいということが能力であり機能なのだ。まじでえらいって大変だ。

えらい人は忙しい。

えらい人は忙しい。ほんとに。仕事量もあれけれど、世界も生活もめまぐるしく変わっていく中で、「正しい判断」も秒で変わっていく。そのために常に情報をインプットしたり考え方をアップデートしていかなくてはいけない。だから多読家の人も多い。あんなに忙しいのにいつ読んでるの?って思ってたけれど、機能として判断と決定が求められる以上、やらねば死なのだ。アップデート必須、かつスピードが最速でなければならない。古くなった瞬間に正しい向きにはならない。まじでえらいって大変だ。

なので、一定以上の役職社(執行役員とかそのへん)は日替わりで判断やアウトプットが変わると思っていい。大筋は同じ向きでも指示は変わってしまう。

「(いや、前回はこう言ってたやないですか……)かしこまりましたー」的な飲み込みは誰しもあるんじゃなかろうか。ほんとな。あるあるだよな。
なので、あたまで前回はこんな情報からこんな決定をして〜を端的に伝えつつ、今回の判断を仰ぐと差分が見えやすい気がするので試みている。
それでもその人へインプットされた情報の全量把握が不可である以上、ある程度は覚悟するしかない……!ほかにもいい方法ある方いたらぜひ教えてほしいぞ。

「正しい」で戦わない。

こちらの思惑でない判断になったときも、どう考えてもこれが良い、これが正しいと思っても戦わないほうがいい。一定以上の役職者の判断は「間違っている」ではない。別の「正しい」があって、かつその正しいのほうが優先度が高いという結果なのだ。悔しいけどね。悔しいが、だいたいそのときの装備で戦ってもほぼ勝てない。フッ軽でいいやん!って思うけどね……!判断を変えるということの重みが違うから、動かないしなんなら人間は感情のいきものなので、ほかや次に影響したりする。どうしても案件なら「いったん持ち帰ります〜」ですぐに撤退したほうがいい。まじで。

同じリソースと思わない。

書くとあたり前なのだけど、自分の仕事に一番詳しいのは自分自身だ。情熱も時間も知識も情報も一番注いでいく。するとうっかり、まわりも同じだと思い込みがちになる。
実務に近かったり実際に作業をする部署/役職だと、意外とそれに気が付けない。その位置から関わる役職者ってある程度仕事をわかってることが多いから、役職者側も意識せずに楽してるからだ。
資料ひとつ、言葉ひとつにも「伝わるかな?」を省みる必要がある。特にえらい人は忙しいので、伝えるアプローチで「言葉を尽くす」はラストのラスト、一番最後のカードにしておいたほうがいい。

情報が多い
→整理されてない
→聞かない(今はまだ判断の段階ではない)

↑のパターンに陥ることが多い。ここも負け戦感出たら即効で「持ち帰ります〜」にしたほうがいい。

わかりやすさと深さ

えらい人向けの資料やドキュメントは思った以上に一人歩きする。ぱっと見の秒でのわかりやすさと、深く見たい人には読み込んだら展望がわかるようなつくりがいい。なにそれ、任天堂のゲームかよ。入口すいーっと、奥深い。書くと簡単、つくると地獄やで。会社部署対誰々宛てで勘所も変わるから、そりゃあ資料つくれる人って重宝されるよな……!激ムズ。ムズーッ!でもけっこう嫌いじゃない。パズル感ある。この辺は図解とか、パワポ神スライドとか、調べれば調べれるだけネットに出てくるから時代に感謝している。ありがてぇ……。みんなすごい。

ところ変わればよね!

環境が変わるとやっぱり大変なことも多いけど、たのしいこともある。自分で自分はなかなか変えられないけれど、場が強制的に変えてくれたり、ちゃんと失敗できたりする。大変さとたのしさ、それぞれ天秤に載っけて最後の最後たのしいになれば儲けもんだよね!のテンションでいると動きやすいよな〜〜〜!と思って毎日カタカタやっている。

へい、みんなどう仕事してるー?
心の友だちよー!よかったら教えてね!

おわり。

待てうかつに近づくなエッセイにされるぞ あ、ああ……あー!ありがとうございます!!