野安の電子遊戯工房 ~「Nintendo Labo Toy-Con03 DRIVE KIT」は、本当の意味でのバーチャル・リアリティなのかもしれない~


 おお。夏休みが終わりを告げるとともに、新たな「Nintendo Labo」が発表されたのですね。正式商品名は「Nintendo Labo Toy-Con03 DRIVE KIT」となるようです。

公式サイトはこちらです

 とはいえ、これは驚くようなニュースではないでしょう。「Nintendo Labo」が発表された直後の動画にも、ハンドルやペダルなどの、まだ商品化されていないToy-Conの映像が映っていました。とすれば、いずれこれらのToy-Conで遊べる商品が出てくるんだろうな――と、誰もが予想していたでしょうから、あとはタイミングの問題だけでありました。

 というわけで、クルマToy-Con、センスイカンToy-Con、ヒコウキToy-Conと、乗り物を操縦するタイプのToy-Conが用意されているキットが、9月に発売されることになったようです。うむ。かつて男の子だった者として、これは買わねばなりますまい。ネットで購入すると「片付け用のボックス」がもらえるみたいなので、そちらで買おうかなぁ。




 なお、公式サイトにある動画を見ていて、わたしがもっとも心を奪われたのはスプレーToy-Conでした。

 これ、ちょっと凄いですよね。

 だってさ、テレビ画面の中にあるクルマにスプレーToy-Conを向けると、画面内のクルマをペイントできちゃうんですよ。エアスプレーでプラモデルを彩色するのと同じ要領ですね。しかもマスキングも可能なようでして、たとえば星型をくりぬいた段ボールごしにスプレーToy-Conを使うと、画面内のクルマに星形のペイントができるようです。ちょっと凄くないかこれ。

 実際に自分で体験してみないと確かなことは言えないんだけど、動画を見るかぎりでは、ゲームの世界と現実の世界が、そこではリアルに繋がってしまっているような錯覚に陥りそうです。この映像に、わたしは、ものすごい衝撃を受けました。

 こういうこと言うと、たぶん反論もあるんだろうけど、こういうものこそが、じつは本当の意味でバーチャル・リアリティなんじゃないかなぁ――と、そんなことを思った次第です。




 バーチャル・リアリティという言葉は、日本では「仮想現実」と訳されることが慣例化しています。

 しかし、もともと「Virtual」というのは「実質的な~」とか「事実上の~」と訳されるべき言葉です。バーチャル・リアリティというのは、本来は「実質的な現実」とか「事実上の現実」という意味なんですね。

 その語句通りに理解するならば、バーチャル・リアリティというのは「現実じゃないんだけど、まあ実質的には現実みたいなものと考えちゃっていいよね」みたいな意味なんですよ。本来ならば。

 とすると、現実世界の中で右手でスプレーToy-Conを握り、左手に持った星型のマスキングをかざし、それを使って「ゲーム画面の中のクルマにスプレーを吹き付けることができた」とき、そのゲーム画面の中の世界って、もはや「実質的な現実」と理解しちゃってもいいんじゃないか? と思ったりするんですよね。

 いや。もしかすると、これはバーチャルリアリティ(VR)とまアクチュアルリアリティ(AR)とも違う、3つめの「なんたらリアリティ」と呼ぶべき感覚なのかもしれませんね。




 とはいえ、まだ動画を見ただけの段階なので、なにひとつ確定的なことを言うことはできないでしょう。

 こういうのは、とにかく体験してみるしかありません。いざ自分の手で確認してみて、どんな感覚に襲われるのか、それを楽しみにすることにしましょうか。わたし、今年の9月は「Nintendo Labo Toy-Con03 DRIVE KIT」を楽しむことに決定しました。

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