野安の電子遊戯工房 ~部首をアイテム化したゲームを遊んでみたい~


 きっと、すでに何人もの人が企画しているだろうし、だからわたしが知らないだけでとっくの昔に存在しているかもしれない――というエクスキューズをした上で、ちょっと書いておきますと。

 わたし、部首を組み合わせて遊ぶ、そんなロールプレイングゲームがあったらいいなぁ、と思っているのです。

 あ。べつにRPGじゃなくてもいいんだけどね。

 ジャンルは問いません。「部首をアイテムとして使用するゲーム」というものを、誰か作ってくれないものかなぁ、と思っているのですよ。




 たとえば、「火」というアイテムを手に入れたら、「火の魔法」が使えるといった、そんな仕組みのゲームです。

 そして「火」を2つ手に入れたら、「炎の魔法」が使えると。

 「木」なら「木の魔法」が使えて、2つなら「林の魔法」で、3つなら「森の魔法」になる、みたいなことですね。

 さらに「人」のアイテムと「木」のアイテムがあれば、体力回復のための「休む魔法」が使えるようなるわけです。

 そうやってアイテムを入手して、それを組み合わせていろいろな魔法を使っていくうちに、小学校2~3年で習う漢字が、ひととおり理解できるようになる――みたいなゲームがあったら、なんか楽しそうだなぁと。




 でね。

 こういうゲームを、ぜひ外国人向けに作ってほしいと思っているんです。つまり、ターゲットは、いまや年間1000万人を越えるようになった外国人観光客ですね。

 アラビア語圏などに行かれたことのある人には、ほんのり同意してもらえると思うのですが、初めて訪れた国で、「書かれている文字」の意味がわからないと、けっこうなストレスになります。

 一方、書かれている文字が、すこしだけでも理解できると、ちょっとだけ安心するもんです。

 ならば、この「ちょっと安心する感覚」を、日本を訪れた外国の方に味わってもらうため、部首をアイテム化したゲームを作ったら、なんか面白そうだな、と思うのですよ。

 たとえば、日本を訪れた外国の方が、「火」と「消」という、ふたつの漢字を、ゲームの中でおぼえたとします。

 すると、その人は、ホテルにある「消火器」という文字が、なんとなく理解できるようになるはずなんです。ああ、そういう意味か! と、文字が読めたことで、楽しい気持ちになると思うんですよね。

 こうして、街に書かれている漢字の意味が、ちょびっとだけわかるようになると、きっと日本での滞在も、ちょびっとだけ楽しいものになるんじゃないかな、と思うのです。




 日本に訪れるまでの、飛行機の搭乗時間――出発地にもよるけど、だいたい5~8時間くらい――で、10~20個くらいの部首の意味が理解できるような、くせいのペースで遊べるソフトだったりすると、いいのかもしれません。

 ぜひ、誰か作ってくださいませ。

 ただ、こういうのって、採算がとれるかどうか、まったくわかりません。そのあたりのことは、まるでノープランのまま、このコラムは書かれております(笑)。

 でもさ、こういうのって、うまいことクールジャパンな仕組みの中に紛れ込ませて、補助金を得ながら作ったりできないものかなぁ。「日本の良さを伝える予算」って、こういうところにも使ってほしいよなぁ、と思ったりする昨今です。

(2018/02/21)

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