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奇跡的なシンクロが起こってヴェネチア国際映画祭に参加できた話。

映画「kingyo」主演で2009年ヴェネチア国際映画祭に参加した時の写真が出てきた。

監督は「ムーンライト・シャドウ」のエドモンド・ヨウさん。

大きなスーツケースに振袖を詰めて、ヴェネチアの石畳を歩いたのを思い出す。たったひとり夜中の2時に現地に着いて、ホテルが見つからず、その辺のイタリア人に道を尋ねるもみんな違う方向を指差し、半泣きになりながら1時間くらい迷ってようやくホテルに辿り着いた。

普段から着物は着ていたものの振袖の着付けが初めてだったので、狭いホテルで悪戦苦闘しつつ、当時はスマホもなかったので帯の結び方を調べることもできず、文庫結びを長く垂らしたアレンジしたらオシャレなんじゃ!?などと試行錯誤してなんとか着付けて、船で映画祭会場へ向かった。

振袖が珍しかったらしく、
会場までの道中も海外の人にたくさんたくさん
「nice!」「beautiful!」と声をかけられた。

子供の頃から映画が好きだった。

あの世界に行きたいと、入りたいと
ずっと思っていて

実際にそれは叶って

自主制作の、小さな映画館でだけ上映される映画だったけれど
たくさんの映画でお芝居させてもらって

カンヌ、モントリオールファンタ、韓国のプチョン、
色んな映画祭に行った。

どこも全部もう最高に楽しかった!

色んな作品を見られるのも楽しいし
パーティーとかで海外の映画人と話せるのも楽しいし

自分が出ている映画に英語字幕がついて
世界中から来た人が観てくれて
その場で反応を見られるなんて最高すぎるし

映画バカ(言い方w)というくらい
映画大好きな人たちが集まるお祭りが
楽しくないわけないよね!



ヴェネチア映画祭に来られた経緯がまた、すごいシンクロだった。

当時は事務所に所属していたため
仕事のやりとりは基本マネージャーがしていた。

「ルキノさん主演のkingyoがヴェネチア国際映画祭に招待されました!ご本人は来られますか?」

とプロデューサーさんから事務所に連絡があり

当時のマネージャーが信じられないことに

「うちはお金出せないので行けません」

と、私に連絡もせず勝手に断ってた!!

その数日後にたまたま

伊勢丹の地下で
それまで行ったことがないカフェに
ふらりと入ったら

なんと!

Kingyoのプロデューサーさんにばったり会って

そこで初めて作品がヴェネチア映画祭に行くこと
撮影クルーも役者陣も映画祭に参加すること

などを知って

「ルキノさん来られないんですね〜残念です!」

と言われて事務所が勝手に断ってたことを知り(もちろん超激怒した)

「今日だったらぎりぎり参加出せるかもしれません!」

と言われて秒で「自腹で行きます!!」と返事をした。

だって一生に一度あるかないかじゃない!?
ヴェネチア映画祭行けるなんて!!

あの日伊勢丹に行かなかったら
参加できてなかった。

でもこのシンクロはきっと
宇宙的に行く流れだったんだな。

死ぬまでにあともう一回
映画祭に行きたいな。と思う。

今はお芝居への熱があまりない時期だけれど

もしかしたらおばあちゃんになる頃に
「芝居やりてええ!」ってなって
映画に復帰しているかもしれない。

未来にはなんの制限もなく
たくさんの可能性と世界線があるから

自分さえ制限をかけなければ、どんなことも起こりうるって思います。

あれ。なんの話してたんだっけ!笑

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