渋滞の種は突然芽吹く
大型トラックを運転中の視点は、車種や車両形態の違いで若干の差異はありますが約2メートル。乗用車のそれとは大きく違います。
近年、労働時間管理を筆頭に、何かと課題が多い業種ではありますが、乗用車では得ることのできない、高い視点での運転感覚は独特で魅力的です。
そして‥
この高い視点は、かなり遠くまで見渡すことができます。
「この渋滞、何?」
「全く見えないんだけど?」
乗用車を運転しているとこんな場面に遭遇することありませんか?
前の車に視界を遮られ状況がわかりません。
これがトラックの運転席からは丸見えです。
前走車がバスやトラックでなければですが‥
「あ、左車線が工事なのね」とか
「10台ほど前の車、事故ってるわ」など
このままこの車線に留まるのか?Uターンしてでもルートを変えるか?
次の行動を素早く判断できます。
ここで、スムーズに合流できるちょっとしたトリビアを紹介。
工事現場や事故現場、側道から渋滞している幹線道路へ‥etc
「合流ポイントの直前で、交互に!」
これだけです。
電光掲示板や、道路脇にある注意喚起の看板で見かけるキャッチフレーズなんですが‥
これを実践すれば合流ポイントでの渋滞が緩和されるんですけどね‥
以前、仕事で行っていた関東地区はこの「合流は直前で交互に!」が定着しており、車の台数が多いにも関わらず合流ポイントの車の流れはスムーズでした。
みなさん、お試しを‥
では本題に戻ります。
トラックの運転席から見た光景で気づいた事があります。
「さっきの渋滞なんだったの?事故も工事も、落下物も無かったけど‥」
なんて経験あると思います‥謎の渋滞ですね。
例えば、
今、あなたは幹線道路を流れに乗って前走車に追従しています。
と、前走車が減速したのであなたも減速しました。
時折、停車を繰り返しながらのノロノロ運転がしばらく続きます。
数百メートル進んだところでスムーズに流れはじめました。
‥なんだったの?
私はこの一部始終をその車列の後方から高い視点で見ていました。
数百メートル先に信号のない交差点があります。
交差する脇道から1台の車が、交差点に差し掛かるには速いスピードで幹線道路に近づいてきます。そして‥
交差点直前でギュッ、といった感じで停車。
一方、幹線道路を走っていた1台の車がその交差点に差し掛かろうとした時、ブレーキを踏んだのがわかりました。
脇道から車が飛び出てくるっ!と感じたのでしょう。
すると、その車がブレーキを踏んだ地点に落下物があるかのように後続の車が同じ場所で次々にブレーキを踏んでいます。
こうして謎の渋滞発生です。
幹線道路の車がノロノロと、いつまでも切れ目なく目の前を通過するので、脇道の車はなかなか交差点に入れず止まったままです。
私はこの現象を「渋滞の種が突然芽を出した!」と密かに呼んでおります。
信号のない交差点で脇道から幹線道路にするときはしっかり減速しましょうう。
以上、地上2メートルの視点で見た光景の1つでした。
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